森川葵さん、「考え込むのはよくない。大体“やらない”という結論になるので」

フジ系のドラマ「ナンバMG5」(水曜夜10時)にヒロイン役で出演している俳優の森川葵さん。バラエティー番組に出演したり、YouTubeを始めたりと活躍の場を広げている森川さんに、コロナ下の暮らしや年齢の重ね方などについてお話を伺いました。
森川葵さん、久々の学園ドラマ出演「最後の青春!みたいな感じでやっています」

――以前の朝日新聞の取材で「実は中身は真っ黒なんです。画面を通さないと、人は幸せにはできないかな」と話していたのが印象的です。

森川葵さん(以下、森川): いまだにその通りで変わっていません。「画面を通さないと~」はかっこいいですね。「あおいのおたく」というYouTubeチャンネルをしているので、そこも含めて一部の人は幸せにできているかもしれません。コロナ下で私もYouTubeやインスタを見る機会が増えたので、私のチャンネルも気晴らしに使ってもらえたら嬉しいですね。

――ご自身はどういうものをご覧になりますか。

森川: KPOPやオーディション番組をよく見ていました。最近では、さらば青春の光さんのYouTubeチャンネルを見ています。本当に最高。

――コロナ下での生活も3年目を迎えます。YouTubeのほかに、ハマったものは?

森川: ガラス工芸に興味があったので作りに行きました。ただ、水を入れるピッチャーくらいしか作っていないので、まだ全然足りていないです。ガラス工芸は高温を当てることで、固形のガラスが溶けていく。その様子を見ているのが、好きなんですよ。

猫は存在そのものが、尊い

――コロナ下で外出を控える生活に苦痛を感じる人もいます。

森川: 私は元から家から出ない生活が好きなので……。でも日光を浴びることはとても大切なので日の入る向きの、なるべく窓に近い位置にソファを置き、猫たちとごろごろ過ごしていると、私の心の健康は十分、保たれます。

 猫は存在そのものが、私にとって尊い。今は「吉」と「ヤン」という2匹を飼っているんですが、大体いつも起きると、1匹は足元で、もう1匹は私の枕元。だからベッドのうえに自分のスペースがほぼ無いんですよ。でもそれが幸せ。一緒に寝てくださってありがとうございます、という感じですね。

無理をしないことが一番重要!

――同世代の女性の中には「やりたいことがあっても踏み出せない」という人も。一方で森川さんは中学3年のときに雑誌「Seventeen」の専属モデルオーディションにご自身で応募し、デビューしました。

森川: こればっかりは性格の問題だから、踏み切れる人と、踏み出せない人がいると思います。私としては無理をしないことが一番重要かな。無理にえいやっ!と自分の環境を変えていくのも結構きついと思う一方、全部我慢するのも大変。だから、どっちがきついかを最優先して、どうするかを考えたらいいのかも。

――冒頭でお話があったYouTubeのほかにも、インスタで積極的に発信したり、バラエティー番組などにも出演したりしています。

森川: すべて楽しいからやってます。それぞれが全く違うので面白い。何にでも興味を持つタイプなので、「やる?」って聞かれたら、とりあえずやってみたくなる。“とりあえず”の前に考え込むのはよくないですね、そうなると大体「やらない」という結論になるので。

――お家時間が長くなったり、人と接触する機会が減ったりする中で、自分と向き合う時間が増えたという人も多いです。

森川: それは当たり前ですよね。ずっとポジティブでいられたら幸せなんでしょうけど、私だって考えちゃうことはあるので。

これまでは自分の人生を考え直すタイミングが、あまり無かったので、それ自体は悪いことではないと思います。でも、深く考え込んでマイナス思考になってもいいことはない。だから、ある程度のところで「まぁ、いいか」と思うのが大切。一定程度は“諦め”も必要だと思います。

 久しぶりの芝居「やっぱり、楽しい」

――新年度が始まりました。

森川: 今年度はスタートからドラマ(ナンバMG5)があるので、ちょっと気合が入っております。

 久しぶりの連ドラは不思議な感覚ですが、体に染みこんでいる部分で、自然にできるところもあります。ただ、台詞の覚え方を忘れかけていたり、滑舌がうまくいかなかったり、話しながらうまく動けなかったり……。「出来なくなってる!」と思うことも。それでもやっぱり、お芝居は楽しい。

――様々なことに挑戦していますが、最後に戻るのはお芝居?

森川: 一番長く続けられるのはお芝居かなと思っています。何歳になっても演じることはできますから。

年齢を重ねること自体も楽しみです。26歳になった今でも「ナンバMG5」では制服を着ている私。いつまで経っても大人になりきれない感じがどこかにあるので、年を重ねると私がどうなるのかにも、興味がありますね。

――どういう人が大人だと感じますか。

森川: 自分の言葉を持っている人ですかね。たとえば樹木希林さんは「結婚なんてのはね、若いうちにしなきゃダメなの!物事の分別がついたらあんなことできないんだから!」っておっしゃっていました。こういうことを言える一方、人に自分の考え方を押しつけたりしない人が大人なのかな。

森川葵さん、久々の学園ドラマ出演「最後の青春!みたいな感じでやっています」

森川葵(もりかわ・あおい)さんのプロフィール

1995年、愛知県生まれ。2010年、ファッション誌「Seventeen」の専属モデルオーディションでグランプリに選ばれ、デビュー。現在は俳優として映画やドラマで活躍。「それって!?実際どうなの課」(中京テレビ・日本テレビ系)や「太田光のつぶやき英語」(Eテレ)にもレギュラー出演している。

ヘア&メーク:石川奈緒記 
スタイリスト:平田雅子
衣装:ワンピース¥82,500/ADELLY(オフィス サプライズ)
リング¥41,800/SIRI SIRI
イヤカフ/スタイリスト私物

ドラマ『ナンバMG5』

413日(水)開始 毎週水曜夜10時放送

■出演:間宮祥太朗、神尾楓珠、森川葵、森本慎太郎(SixTONES)、富田望生、原菜乃華、加藤諒、満島真之介、鈴木紗理奈、宇梶剛士ほか

■原作:『ナンバMG5』『ナンバデッドエンド』小沢としお(秋田書店「少年チャンピオン・コミックス」刊)

■脚本:金沢達也

■プロデュース:栗原彩乃、古郡真也

■演出:本広克行

ハイボールと阪神タイガースを愛するアラフォーおひとりさま。神戸で生まれ育ち、学生時代は高知、千葉、名古屋と国内を転々……。雑誌で週刊朝日とAERA、新聞では文化部と社会部などを経験し、現在telling,編集部。20年以上の1人暮らしを経て、そろそろ限界を感じています。
写真家。1982年東京生まれ。東京造形大学卒業後、新聞社などでのアシスタントを経て2009年よりフリーランス。 コマーシャルフォトグラファーとしての仕事のかたわら、都市を主題とした写真作品の制作を続けている。

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