ノートで学ぶマネーの「常識」

FP fumicoの“Live colorfully”#11 今さら聞けない年末調整!

「マネー」に関するインスタグラムへの投稿で、20~30代の女性から支持を集めるFP(ファイナンシャルプランナー)のfumicoさん。お金に対する苦手意識を克服する方法や、ちょっとした工夫などをfumicoさんのインスタでお馴染みの手書きのノートでお届けする、11回目です。
FP fumicoの“Live colorfully”#10 株主優待のポイント これだけは!

年末調整は「見込額」と「実額」の精算

そもそも、源泉徴収では所得税の「見込額」が引かれています。このため年末に「実額」が確定した時点で精算し、払い過ぎ分が返ってきたり、不足分を追加で支払う必要があったりするのです。
とはいえ、年末調整をすると、還付金としてお金が「戻ってくる」のが一般的です。これは多くの人が入っている生命保険や住宅ローンの控除が年末に一斉に行われるため。一方、急に収入が上がった人は、さらに徴収される場合があるので、注意してくださいね。

以前も触れましたが、給与から税金が「天引き」される源泉徴収は戦時下の1940年に効率よく戦費を調達するためにナチス・ドイツにならって取り入れられたシステムです。効率的に毎月、徴税・徴収できるという行政側のメリットの側面が強く、自動的に取られることで「税」や「社会保険料」に対する関心が薄くなりがち。telling,読者のみなさんには、意識を高く持っていただきたいので改めて強調しておきます。

“○○控除”は税金が減らせるサイン

年末調整にあたって必要な書類には「○○控除申告書」といったように基本的に「控除」と書かれています。みなさんのポストに届いたはがきや、会社から提出を命じられた文書の中にもあると思います。この表記は「申請すれば、税金が減らせますよ」というサイン。面倒がらずにしっかり中身を確認して、確実に処理するようにしてくださいね。

コロナ下で在宅勤務が広がる中、会社から年末調整の書類提出の督促が無かったり、同僚の提出の状況が分かりづらかったりするかと思いますが、ご自身で締切を確認して忘れずに提出を!

天から降ってきていない「還付金」!

年末調整の還付金は原則、12月の給与と一緒に受け取ります。還付金を“臨時収入”のように捉える方がいますが、取られ過ぎていた所得税を年末に取り返しているだけ。翌年以降も必ず得られるものでもないので、浪費せずに一定程度を資産運用に回すことをオススメします。

年末は冬のボーナスも支給されるので気持ちも大きくなりがち。還付金を天から降ってきた臨時収入と思わず、有意義に使うようにしましょう。

来年のお金の使い道、年末調整をきっかけに…

ちなみに可処分所得の計算式で、社会保険料について(源泉徴収票の「社会保険料等の金額」)と説明していますが、ここには「小規模企業共済等掛金控除」という社会保険料以外の項目が含まれます。iDeCoの掛け金もこれにあたるので、加入している場合は内書きに書かれている金額を見て、1年間の掛け金を確認しましょう。

本来は還付金も含め、年末調整は費用の精算。だから精算後には1年間の税金や社会保険料の支払額、手取り額、貯蓄額、投資額を確認するようにしてください。そして、ご自身の年間の収支を確認することで、2022年に向けてのお金の使い方や、貯蓄・投資の目標額を決めてみてはいかがでしょうか。たとえば今年、貯蓄や投資が十分にできなかったという方は来年、プラス○%という目標を立てて、4半期ごとに見直す――。年末調整は、そのきっかけにも使えますよ!

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FP fumicoの“Live colorfully”は、第2・第4金曜に公開の予定です。

FP fumicoの“Live colorfully”#10 株主優待のポイント これだけは!
CFPⓇ保有のファイナンシャルプランナー。 大学卒業後、生命保険会社や市役所での勤務を経て、2017年12月より「お金」に関するInstagramへの投稿を始める。社会保険や税金・資産運用といった学ぶ機会がなく、話題にも上りづらいコトを身近に感じてもらえるよう、解説の投稿は手書き。趣味は起床後すぐの15分ヨガと、株式投資。
ハイボールと阪神タイガースを愛するアラフォーおひとりさま。神戸で生まれ育ち、学生時代は高知、千葉、名古屋と国内を転々……。雑誌で週刊朝日とAERA、新聞では文化部と社会部などを経験し、現在telling,編集部。20年以上の1人暮らしを経て、そろそろ限界を感じています。