女の戦い方[Ruru Ruriko ピンク75]
●Ruru Ruriko ピンク 75
私たちはどう怒ったらいい?
8月ももう終盤、みなさんどうお過ごしでしょうか?
私は最近すごくモヤモヤしています。いや、モヤモヤなんてものではなく、いろいろな感情がトルネードのように、ものすごい勢いでグルグルまわって、今にも爆発しそう……。爆発させたいのにどうしたらいいのかわからない。
以前、「私たちは怒ってもいいんだ」というコラムを書きましたが、連日の女性差別のニュースに対して、私は怒っています。しかし、怒っていいのはわかっているのだけれど、怒り方をよくわかっていない。怒りをどう表現したらいいのか分からず、そんな自分にも怒りが湧いてきています。
これまで「怒ることがいいこと」、「怒っていいんだよ」なんて言われたことはないですし、むしろ一般的には、怒らず冷静に対処するのがいいことだとされています。そんな中で、いきなり怒っていいと言われても、どこからどんな風にこの気持ちを表現したらいいのか分かっていない自分に気付きました。
特に女性は、殴り合いや罵倒するケンカなんてはしたない、話し合って解決しましょうと教えられてきた気がします。
人を殴って話が解決するとは思いませんが、相手が全く話の通じない人の場合、どうやって話し合うのでしょうか?
なぜ言ってもわかってくれないのか
フェミニストを公言していると、それについて自分の意見をしたがる男性から話しかけられることが多々あります。
以前、フェミニズム関連の本を読んでいたら、知人男性から「この本は読んでいないけど、僕はこの本のテーマは理解できない、なぜなら……」と頼んでもいないのに説明されました。何で読んでない本について、読んでいる私に説明したがるのか謎ですし、理解できないなら読むべきでは?と本当に迷惑でした。
彼は本の趣旨を全く理解していなさそうだったので、そんな意見があるなら読んでみたら?と勧めたところ、「興味ない」と断られました。このような人に、なんで分かってくれないんだろう?自分の言い方が悪いのかな?と悩みながら時間を割いたのはムダだったなと今は思います。
「トーンポリシング」していない?
フェミニズムだけでなく、多くの問題、事柄に当てはまりますが、誰かが何かに対して意見した時、「その言い方じゃ相手に伝わらない、もっと丁寧に説明が必要」などと主張内容ではなく、意見した人の言い方や態度が悪いような指摘をすることを「トーンポリシング(tone policing)」と言います。
女性は自らこれをやってしまう場合が多いなと感じます。また、性差別や性被害に対しても自分が間違っている、悪いと社会に思わされがちです。
自分たちのせいじゃないのに女性側が悪かったようにされたり、意見するにも男性にわかるように冷静に丁寧にと教えられてきた女性たち。フェミニズムについて知らなくても、日々のモヤモヤをどう表したらいいか分からない人も多いのではないでしょうか?
こちらが神経をすり減らして説明する労力を考えたら、相手にしない、関わらないのが自分を守るには必要だと思います。
しかし残念ながら、そう簡単に縁を切ったり、環境を変えて関わりをたてるわけにはいきませんよね。親しい相手なら尚更です。だからこそ、私は冒頭で述べたように頭の中がグルグルまわって爆発しそうなわけなのですが……。
解決策はまだ見つかっていませんが、怒り方や自分の怒りを知り言葉を見つけるために、少しずつですが日々フェミニズムに関する本を読んだり、Podcastを聞いたりして、世界のフェミニストたちからパワーをもらっています。
次回は最近オススメのフェミニズム本を紹介したいと思います。お楽しみに!