加治ひとみさん、売れずに悩んだ20代後半「ポジティブな心をつくったのは腸活でした」

アーティストでモデルの加治ひとみさん(33)。健康的なしなやかな体と、そのための「腸活」で話題を集めています。12月10日、ボディメイクの秘訣などを紹介するフォトブック『かぢボディ。腸活こそ、最高の美容液』(光文社)を出しました。現在はモデルやタレントとしても活躍している加治さんですが、仕事がなくて悩んだ時期があったそう。どのように乗り越えたのでしょうか。同世代に伝えたいことなども、あわせて聞きました。

30歳を前に、活動休止の状態に

――引き締まった体と腸活で有名な加治さんですが、芸能活動は歌手として開始されています。目指した理由を教えてください。

加治ひとみさん(以下、加治) :25歳くらいの時に、「歌手になりたいな」って思ったのが、きっかけでした。人前で喋ったり、何かを表現したりするのが得意じゃなかったので、10代のころから日記とか詩とかを書いてて。嬉しかったこと、悔しかったこと、びっくりしたこと…何でもメモする癖があったんです。加えて、母親がピアノの先生をやっていたので、音楽が身近。歌うことも好きだったから、歌手に行き着きました。
26歳の時、東京ガールズオーディションでアーティスト部門グランプリを受賞。28歳で歌手デビューしました。

――デビュー後、活動を休止し、事務所との契約も解除寸前になったそうですね。

加治 :完全な休止ではないんですが、実質的に休止状態になりました。仕事がほとんどなく、ライブのお仕事がたまに入るくらい。CDが売れなかったので新曲のリリースができず、楽曲制作も当然なくなりました。「私の曲は売れてないんだな」って感じていました。
新しい曲を出せないままズルズル続けるのは、嫌でした。辞めたいわけではないけど、「その先なにをベースにして、どこに向かっていくのだろう」「どうやったら歌を続けられるんだろう」って、すごく悩んでいましたね。

――モデルやタレントへの転身は考えなかったのでしょうか?

加治 :30歳目前で芸能界に入ったので、ちょっと遅い感じもあって、他の選択肢を考えられなかったんですよね。歌で活動を始めたから、その中でやらなきゃいけないと思ってしまって。歌以外、考えられなくなっていました。もしかしたら、無知だったのかもしれないんですけれど。
そんなときに、いまのマネージャーと出会いました。それが30歳の時。そこからすべてが変わっていきました。

路上ライブから山登りまで。必死だった日々

――2年半くらい前ですね。どんな風に変わったんですか?

加治 :そもそも私って、すごく経験不足だったんですよね。歌手として必要なレッスンをしないでデビューして、曲もポンッと出しちゃったので、そのツケがしっかり回ってきた感じでした。
私が歌手としての活動を続けるために、マネージャーは歌以外の色々な表現方法を教えてくれました。モデルのお仕事だったり、全身で表現する女優さんのような演技のお仕事だったり。しかも「売れるために何でもやれ」ということじゃなくて、“加治ちゃんらしさ”という軸はぶれないように考えてくださった。いまの私がここに立っていられるのは、そのおかげです。

――加治さんの意識の変化はありましたか?

加治 :修行というと大げさだけど、がむしゃらになった感じはありましたね。地方のイベントでライブしたり、駅前で歌ったりもしました。お客さんが5人くらいしかいないときもありましたね。撮影のために、40分かけて山を登ったことも。山登りでは首にタオルを巻いてスニーカー履いて、山頂にたどり着いたときには、もう息もできないくらい、苦しくて汗だく。30分くらい休んでから撮影を始めたのを覚えています。

――そんな時代があったんですね。売れなかったとき、周りの同世代の友人と自分を比べて劣等感や焦りを感じませんでしたか?

加治 :性格的に誰かと比べるタイプではないので、そういうのはなかったですね。
ただ、思い描いている“自分像”と現実が全然違う。イメージは頭の中にあるのに、体では表現できていないことが多かったです。「なんでできないんだ」って、常に自分と闘っているような感じがあり、すごくモヤモヤしていました。でも、結局そこを解決するためには泣いていても仕方ないし、「やるしかない」。実は必死すぎて余裕がなくて、人と自分を比べなかったのかもしれませんね。

セルフケアが自信に

――自分に厳しいタイプなんでしょうか。腸活や日記の話を聞いていても、コツコツ続けられるのが、すごいなと感じました。

加治 :多分、興味があるからですね。「何でも続けられそうだね」って言われることもありますが、興味のないことだと全然ダメ(笑)。
芸能に限らず、どんな仕事でも、勝ち続けるって難しいじゃないですか。でも「勝ち続けること」よりも、「負けたときに、立ち上がれるか」っていうのが肝なんじゃないかな。「立ち上がれる強さ」というのは、自分の中ですごく大切にしています。そもそも負けず嫌いだからかも。
そういう心を作ってくれたのは、腸活だったり、ピラティスだったりするんです。健康な状態をつくることで、ポジティブになれる。運動して汗をかくと、気分が明るくなるじゃないですか。

――30歳前後で、自分の気持ちを強く持つのは難しい。新しいことにチャレンジするのも気後れする年齢です。「遅咲き」とも言われている加治さんから、同世代の女性にメッセージを頂けませんか。

加治 :当たり前のことかもしれないけど、自分を信じてあげることが大切ですよね。自分を信じられないから、何をするにも自信が持てないわけで。じゃあ、「自分を信じるためには、どうしたらいいか」って考えると、必要なのは「自分を好きになること」じゃないかな。
その一つとして、私はやっぱりセルフケアが大事だと思っています。お肌がちょっときれいになったり、体のラインがすっきりしたりすることで、気持ちが上向きになる。「何かやってみよう」っていうモチベーションにつながるし、自分を好きになれるんですよ。だから、自分を信じることにつながるような“何か”を生活に取り入れてみるといいと思います。

加治 :あとは、年齢って単なる数字なのかなとも、考えていて。体重と一緒で、意識しすぎても、しょうがない。いい意味で無視して、自分の美というものを育てればいい。だから私は、誰かと比べないのかもしれないですね。「この人のお肌いいな」とか「あの人の体型いいな」じゃなくて、“自分がなりたい心と体”になることが、大切だと思っているから。
そして、そうやって自信をつけてハッピーな自分でいると、いい人とか、いい仕事とか、不思議と引き寄せるんですよね。だから、健康でいることって幸せにおいてすごく大事。私は「ハッピーの伝道師になりたい」ってよく言ってるんですけど、こういう言葉が色んな人に響いたらうれしいな。

●加治ひとみさんのプロフィール
東京都出身。2016年、ミニアルバム『ルール違反』で歌手デビュー。今年3月、バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日テレ系)で“腸活”が取り上げられ、話題に。現在は『CLASSY』(光文社)や『VOCE』(講談社)などの女性誌で活動している。

『かぢボディ。腸活こそ、最高の美容液』

価格:1,700円(税抜き)
発行:光文社
発売日:12月10日

1989年、東京生まれ。不登校・高校中退から高卒認定を取得し大学へ。新聞の記者・編集者を経て、2020年3月からtelling,編集部。好きなものは花、猫、美容、散歩、ランニング、料理。
写真家。1982年東京生まれ。東京造形大学卒業後、新聞社などでのアシスタントを経て2009年よりフリーランス。 コマーシャルフォトグラファーとしての仕事のかたわら、都市を主題とした写真作品の制作を続けている。