うるつやリップで女を上げる!冬の唇ケアの極意を美容のプロに聞いてみた

空気が乾燥する冬。朝、メイクをする時に唇がカサカサで口紅やグロスを塗っても皮がめくれたりすると、なんだかブルーな気持になってしまいますよね。今回は、いつも唇をしっとりプルンと潤わせておくにはどうしてらいいのか。美容研究家の尾谷一葉先生に教えていただきました。

リップクリームは、唇の美容液

――商品が多くて、どれを選べばいいのか分からないのですが。

尾谷一葉先生(以下、尾谷):リップクリームには、唇を保湿して保護するためだけのものもありますが、商品によって様々な効果があります。「唇の美容液』という感覚で選びましょう。

冬はついつい紫外線ケアを忘れがちになりますが、紫外線を浴びることで唇の乾燥が進むので、リップクリームは日焼け止め効果があるものを選ぶとベターです。

テクスチャーは好みのものを選べばいいのですが、オイルやジェルのものはスキンケア(基礎化粧)をしている時につけましょう。唇へのなじみはいいのですが、口紅を塗る直前に塗ると、べたついたり、口紅がゆるゆる浮いたりしてしまうんです。

動線に合わせて、色々なところに置いておく

――ポーチの中に入れていると、わざわざ出して使うのが億劫な時もありますよね。

尾谷:ケアはこまめにするのが基本です。ポーチやバッグに忍ばせておくと、家では使わなくなることが多いので、室内の動線に合わせてリップクリームを色々なところに置いておきましょう。

玄関やリビング、パソコンを使う場所など、自分が一番よくいる場所に置くといいですよ。特に、枕元やベッドサイドに置くのが一押しです!夜寝る前は食べ物を口にしないので、リップクリームの成分が浸透しやすく、落ちにくいんです。

食事の前に塗って唇をガード

――リップクリームは、食事の前に塗ったほうがいいのでしょうか。

尾谷:唇をリップクリームで保護してから食べたり、飲んだりしたほうがいいですね。食事に限ったことではありませんが、無防備な状態で唇を酷使し、乾燥してから頑張ってケアするのはNGです。できるだけ事前に保護しておきましょう。

リップスクラブで透明感アップ!

――リップスクラブは、使ったほうがいいのでしょうか。

尾谷:リップスクラブで古い角質を取り除くと、唇がつるんとなめらかな状態になるので透明感が上がります。また、スクラブでケアしてからリップクリームを塗ると、保湿力や美容成分の浸透力が高まるんです。

お使いになっているリップクリームの効果をなかなか実感できない時に、使ってみてはいかがでしょう。ただ、唇がひび割れして、出血しているような時には使わないでください。

本当にガサガサになってしまったら

――忙しかったり、風邪をひいてしまったりすると、いつの間にかガサガサリップになっていることもありますよね。

尾谷:お肌の場合もそうですが、唇も皮がむけて荒れてしまったら、いったん基本のケアに立ち戻ります。美容成分が入っているものは、風邪で寝込んでいる時にフランス料理のフルコースを出されるようなもので、かえって唇の負担になってしまいます。

リップクリームは高機能で高価だったらいいというものではないんです。本当に荒れてしまったら、唇にワセリンを塗って、小さく切ったラップを貼り付けるか、刺激の少ないリップクリームで保湿しましょう。

色落ちしにくいティントリップ、どう使えばいい?

――ティントリップも流行っていますが、使い方のコツはありますか。

尾谷:ティントリップは長時間落ちないリップで、色持ちが良く、唇そのものが色づいているように見えます。ただ、乾燥が進みやすく、落とす時に力を入れてこすってしまいがち。その刺激で唇が荒れてしまいやすいんです。

ティントリップを使う時は、下地としてリップクリームを塗り、唇を保護するといいでしょう。乾いた唇に直接塗るよりも、きれいに艶っぽく仕上がりますよ。

●尾谷一葉(おたに・いちよう)先生 プロフィール 資生堂美容学校卒業後、株式会社資生堂美容室勤務。その後の美容部員経験によりメイクの技術提案法を学ぶ。一人ひとりのお客様へホスピタリティを持ってじっくりと対応したいと、一葉化粧塾を開業。一般の女性や企業などを対象にしたメイクレッスンの他、イベント等でも実践テクニック満載の美容講座を開催。

「難しいことを分かりやすく」伝えるをモットーに医療から気軽に行けるグルメ、美容、ライフスタイルまで幅広く執筆。医学ジャーナリスト協会会員