コロナ禍の出会いは「リアル・時短」がポイント。話題の「おひとりさま相席」体験してみた

新型コロナウイルス感染拡大によって、婚活市場にも大きな変化が訪れています。出会いを求めてマッチングアプリを使う人が増えている一方で、リアルに会うことを控える人も。相手がどんな人なのか、会ってみなければわからないけれど、コロナ感染リスクも気になります。そんなコロナ禍に登場したのが、1対1限定の相席ラウンジ「THE SINGLE(ザ・シングル)」です。アラサー女性ライターが実際におひとりさま相席を体験し、レポートしてくれました。

コロナ禍で、出会い市場が苦戦している。街コンなどのリアルイベントはいまだに自粛傾向で、マッチングアプリも実際のデートを控えながらオンラインデートをこなすしかなくなっている。

そんな中、婚活相席居酒屋のパイオニア『相席屋』は、夏以降新業態の店舗を次々とオープンさせている。それが『THE SINGLE(ザ・シングル)』……1on1で行う、おひとりさまのための相席屋だ。

もともと店舗は赤坂だけだったが、コロナ禍で大人数が集まりづらい状況を逆手に、夏頃から店舗を増やし、恵比寿店、新宿靖国通り店もオープンした。たしかに4人以上が集まることになる相席の密空間は気が引けるが、だからといって始めまして同士の相席もピンとこない。これは行ってみないと分からないということで、今回筆者自らシングル相席を体験してみることにした。

おひとりさま相席を体験してみた

今回は『THE SINGLE』新宿靖国通り店へ。平日夜8時頃に店舗を訪れると、すでにほとんどの席が埋まっているようだった。受付を済ませ、広めの席に通される。店内はカーテンで仕切られた半個室風の座席になっていて、なんとなくプライバシーが守られているような雰囲気に安心する。アクリルのパーテーションも置いてあって、コロナ対策もバッチリ、だ。

女性は無料なので、とりあえず仕事終わりの一杯を頼んで飲んでいると、なんとすぐに相席になってしまった。

お相手は思っていたよりも若い男性。28歳で司法書士をしているという。いきなり思った以上にハイスペな男性との相席にテンションが上がるが、一人と話せる時間は20分と決まっている。……たしかに、気が合わない人が相手だった場合はこのくらいの時間がちょうどいいのかもしれない。

20分は短いような長いような絶妙な時間で、お互いのことを探っているうちにすぐに相席タイムが終了する。終わるとどちらかが席を移動する。男性が席を移動してしまったので、どうすればいいのかと待っていると、店員さんが「連絡先交換カード」を持ってきてくれる。なるほど、こういうシステムか。お相手のことが気に入らなければ、店員さんを通して気まずさなくお断りできる。

とりあえずなかなかに顔のいいハイスペ男子だったので、連絡先カードをもらうことに。カードにはLINE IDが書かれていて、ここから先は個人的なやり取りをしていいということなのだろう。

すぐに次の人がやってきた。今度は29歳、IT関係で働いているというサラリーマンだ。お相手から具体的な恋愛観や結婚観などを聞かれ、なんだかお見合いパーティに来ているかのような気持ちになったが、真剣な出会いを求めて訪れている人も多いようだ。出会った瞬間から結婚を考えるようなガチ婚な出会いは、結婚相談所や婚活アプリで多少課金しないと難しいと思っていたが、こんなところに大穴があったとは。

その後も、26歳不動産業勤務、29歳金融業勤務と結局4名の男性と相席した。20分だと思うと、意外と何回転もできてしまう。所要時間1時間強で、仕事終わりにこんなにたくさんの異性と出会えるとは思っていなかった。

お話をうかがった『SINGLES』事業統括マネージャー

空き時間に「リアルで」出会える

事業統括マネージャーに、実際に店舗を訪れる客層や利用方法を聞いてみた。
「新型コロナによるおひとりさま需要の増加により、夏頃から『THE SINGLE』運営に力を入れています。新しくできた恵比寿店は30代、新宿靖国通り店は20代がボリュームゾーン。売上も増えているので、今後も店舗展開を進める予定です。

リピーター率が高いのが特徴で、多い方だと恋人ができるまで、週2〜3回以上来店される方もいます。1回来店されると、だいたい3〜4人と会う方が多いですね。時間にすると1時間強くらい滞在されています。長く滞在しないこともあって、平日でも来店客数が多いのも特徴です。冷やかしの方も本当に少なくて、みなさん本気で恋人や結婚相手を探しに来てます」

相席居酒屋といえば二次会利用感が強く、その日遊べる相手を探している人が多いように感じていたが、たしかに『THE SINGLE』は交わす会話も真剣で、暇つぶしという雰囲気の人はいなかった。筆者も平日に店舗を訪れたが、仕事終わりにスーツで来ている人も多く、家に帰る前にちょっとだけ、という使い方をしている人が多いようだった。1対1で話すのは、街コンのような感覚だが、時間も短いのでとにかく手軽だ。

女性は無料なので、マッチングアプリをするくらいの手軽さだが、なんだかんだ短時間でも実際に会って話しているというのは大きなメリットだ。アプリだとズルズルやり取りを続けてもなんだかんだで会うに至らないことも多いのを考えると、1日で何人もの男性の第一印象を確認できるのは非常にコスパがいい。

おひとりさま相席のメリットは、コスパのいい出会い!?

これからの時期、また新型コロナに対する警戒体制が強まる可能性もあり、さらに出会いづらい時期が来る可能性もある。しかし、時間はどんどん過ぎていく。恋愛をしなくても時間を潰す方法はあるが、それも踏まえて自分の人生設計を考えていかなければならない。

結婚も恋愛も急いでするものではないが、少なくともおひとりさま相席は時間効率が非常にいい。自分で相手を選別するという意味ではアプリ恋活の方が便利だが、まずは一度会わないとフィーリングは分からないというタイプなら、こちらの方が向いているだろう。

街コンでも女性の参加費が数千円かかることを考えると、今のところガチ恋層と無料でリアルに出会える場所は、ここだけなのではないだろうか。じっくり品定めするのは、店を出てLINEを交換した後でもできる。コロナ禍の新たな出会いの場は、感染対策を徹底した上で、「リアル・時短」がキーワードになるのかもしれない。

1992年生まれ・フリーライター。広告業界で絵に書いたような体育会系営業を経験後、2017年からライター・編集として独立。週刊誌やWEBメディアに恋愛考察記事を寄稿。Twitterでは恋愛相談にも回答しています。