新型コロナで婚活パーティーやお見合い中止に。婚活女子の死活問題
街コンや合コンなど大人数の出会いの場に打撃
「やっと少し仕事が落ち着いて、婚活しようとしたら自粛ムード。30歳の貴重な時間を返してほしい。本当に死活問題です」
3月下旬に開催する予定だった合コンが、コロナの影響で流れてしまったという都内在住の会社員女性(30)は、やり場のない怒りをにじませました。
昨年9月に彼氏と別れて以来、土日を中心にマッチングアプリを使って細々と婚活を続けてきました。2月に友人からの誘いで5対5の合コンの誘いを受けましたが、コロナの影響で自粛ムードが広がると、すぐに延期の連絡が来たといいます。
「出会いの数は、その場にいる人数とも比例するので、大人数で集まれないのはチャンスを逃すことにもつながります。コロナ騒動が年を越して続いたら…。そう考えると恐怖です」
街コンなど大人数の出会いの場をつくるイベントも、あちこちで中止になっているようです。
「コロナで街コン中止になった。出会いまで邪魔するなんて!」
「街コンがコロナで中止になって泣いてる」
ツイッター上には、婚活・恋活している人たちによる街コン中止の“悲報”が次々とツイートされています。
街コンや婚活パーティーなどの運営を手がけるリクルートマーケティングパートナーズによると、政府の大規模イベント自粛要請を受けて、街コンや婚活イベントを中止する企業も少なくないそうです。同社でも大人数のイベントは中止し、少人数のイベントはマスクの配布やアルコール消毒を徹底したうえで開催しているそうです。
同社の担当者は「デートやお見合いはお互いのことを知るための時間なのに、コロナの感染防止に気がいってしまう人も多いと思います」と言います。
「自宅で過ごす時間が増えた分、マッチングアプリでのお相手探しの時間に充てて頂くなど、健康を第一に考えながら婚活を続けてもらいたいです」(同担当者)
会う約束、コロナ理由に断られて疑心暗鬼に
1対1の出会いの場にも、コロナの影響が出始めているようです。
「会おうと思っていた男性から、コロナの影響でお断りされてしまった」
そう話すのは、千葉県在住の会社員女性(42)。38歳のころ婚活をはじめ、街コンに行ったり、結婚相談所に入会したりして、お付き合いする相手を探してきました。
年始に知人から紹介された40代男性とLINEで連絡を取り合い、2月半ばに初の顔合わせをしようと調整していた最中の「自粛要請」。首相会見があった日の夕方、男性から「取引先に感染者が出たので、しばらくは会うのは控えましょう」とメッセージがあり、会う約束は流れてしまいました。
女性は「せっかく会おうとしてくれていたのに……。他に理由があって断られたのではないかと、疑心暗鬼になってしまいました」と話します。
この女性は友人に勧められて2月にマッチングアプリも登録しましたが、「こんな時に会おうと言ったら無神経な人だと思われてしまう」と思い、メッセージのやりとりをしていてもなかなか次のステップに進めないそうです。
「1~2カ月で収束すれば良いですが、婚活している人のなかには年齢的に焦っている人も少なくありません。誰が悪いというわけではないけれど、この状況が長引いたら…。どうやって相手を探せばいいのでしょうか」と不安げに話します。
大手マッチングアプリ「with」によると、アプリのログイン率やマッチング率に大きな変化はなく、コロナの影響と見られる動きは現段階ではないそうです。ただ、「せっかくマッチングしても、実際に会うことが難しくなっているのではないか」とも。担当者は、「コロナの影響が長期化した場合、ユーザーが会わなくても楽しめる仕組みを考える必要があるかもしれません」と話しています。