Ruru Ruriko ピンク 65

性の知識をアップデート。ABEMA『17.3 about a sex』は大人こそ見てほしい

ちょっとモヤモヤした気持ちになったとき、読んでみてください。いい意味で、心がザワザワするフォト&エッセイ。今回は、ABEMAで配信され話題になっているドラマ『17.3 about a sex』について。さまざまな性の価値観を学べるドラマを見て、Rurikoさんが感じたこととは?

●Ruru Ruriko ピンク 65

みなさん、9月17日から「ABEMA」で配信中の『17.3 about a sex』というドラマをご存知ですか?
勝手に中高生向けのドラマだろうと思っていたところ、数名の友人からすすめられて見始めたら、今までの日本のドラマにはなかったようなさまざまなセクシャリティが登場し、若い世代に寄り添った性の悩みなどが満載で、一気に最新話まで見てしまいました!

トリプル主演の等身大の女子高生3人組、左から祐奈(秋田汐梨)、咲良(永瀬莉子)、紬(田鍋梨々花)/(C)AbemaTV

このドラマは17歳の女子高生3人の視点に加えて、1話ごとに性に関するさまざまな問題を扱いながら物語が進んでいきます。1話では、日本のセックス初体験平均年齢が17.3歳とネット記事で読み、初めての恋人とセックスすべきなのかどうか迷います。ほかにも、性欲や恋愛感情を抱かないアセクシャルについてや、あらゆる性別の人が恋愛対象になる(恋愛対象に相手の性別は関係ない)パンセクシャルの人も登場して、セクシャリティについて分かりやすい説明とともに、彼らが直面する日常生活での差別発言やプレッシャーなども描かれています。そのほかにも、経験人数や胸の大きさ、性病、女性のマスタベーションなど気になるけれど、誰に聞けばいいの?と言う悩みに答えてくれるようなトピックが次々に登場します。高校生だけではなく大人でもとても勉強になる内容です。

近年、Netflixオリジナルドラマ『セックス・エデュケーション』もイギリスを舞台に、高校生と性の内容が話題になり日本でも人気になりました。『17.3 about a sex』は日本ドラマなので、『セックス・エデュケーション』よりリアルで身近に感じやすいのではないかなと思います。

『17.3 about a sex』で描かれている主人公の母親はとても厳しく、主人公自身は恋愛や性について全く知らない・知る必要ないという態度ですが、学校や友達同士では既に話題になっていて、ある程度は知っているというのは“あるある”だなと感じます。

日本は性教育が遅れていると言われていますし、実際に私もそう思います。しかし、今の中高生は親世代よりもネットの情報にアクセスしやすい分、自分たちでこのようなドラマを見ることもできます。また、性教育YouTuberもいるので、きちんと情報を選択できれば、親世代よりも正しい情報を得られます。

『17.3 about a sex』のなかで、「普通って何?」ということが問われているシーンがあったのがとても印象的です。若いうちから、世間で言われている「普通」に疑問を持つこと、セクシャリティの多様性、性について友達同士で話しているのをドラマで見ることができるのは、20代後半の私の時代ですらなかったことなので、羨ましく感じます。

今はkemioさんなど、若者から支持され影響力のある人が性の多様性について話しています。最近では足立区議のLGBTQコミュニティに対する差別発言がありましたが、それに対してkemioさんの最近の動画では、時代や人によって「普通」が違う、でも時代は変わるし、アップデートしていくべきと話しています。
影響力のある若い世代が大人や政治家に向けて、はっきり「それは違うんじゃない?」と自分の意見を述べることは若い世代への影響も強いですし、インターネット上に自分が安心できるコミュニティがあるのは心強いことだと思います。

一方で、インターネット上には間違った情報も溢れています。
性の話がよりオープンに話されるようになったり、多様性がメディアでも描かれるようになったり、確かに時代が変わっていることは感じられますが、それだけでなく、教育機関もさらにアップデートしてほしいです。
『17.3 about a sex』は大人でも勉強になることがたくさんあります。子どもに話す前に、まずは大人の私たちもきちんと勉強して、知識をアップデートしていかなくてはいけないですね。

18歳の時にイギリスへ留学、4年半過ごす。大学時代にファッション、ファインアート、写真を学ぶ中でフェミニズムと出会い、日常で気になった、女の子として生きることなどの疑問についてSNSで書くようになる。