多部未華子×大森南朋「私の家政夫ナギサさん」新婚特別編。ケンカで癒される不思議。その後のその後の10年後も見てみたい。

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• 前回はこちら：多部未華子×大森南朋「私の家政夫ナギサさん」最終話。おじキュンには抵抗あるけど、このふたりなら応援したい

どちらの味方にもなってしまうケンカ

メイ「ナギサさんのせいです！」
ナギサさん「な……何でですか？」
メイ「もうナギサさんの言うことは聞きません！」

メイ（多部未華子）とナギサさん（大森南朋）が結婚して1カ月後の１日が描かれた特別編は、ケンカから始まった。メイは、ナギサさんの要望で目覚ましのボリュームを小さくしたら寝坊したのだ。自分が悪いことはわかっていながらも、自分のペースを乱されたことに腹が立ってしまった。
すごくわかる。これまでは1人で自由に使っていた空間が、2人の共有スペースになる。相手に合わせないといけないこともある。それ自体はそんなに苦痛ではないはずなのに、何でも言える相手だからこそ、ちょっとしたモヤモヤもストレートにぶつけてしまうのだ。
家事をする立場からすると、ナギサさんの意見にも共感だらけ。ペットボトルをすすいでラベルを剥がす作業中、何度ため息をついたかわからない。「やって」と言って「そんなの一瞬でしょ？」と言い返された時には、爆発しそうになる。
気づけば、メイとナギサさん、どちらの味方にもなってしまう。どちらも愛されるキャラクターだ。ケンカなのに不思議と癒される。
メイは、「食器は私がやります」と言うナギサさんを睨み付け、お弁当をひったくるように受け取り、無言で仕事へ行ってしまう。まるでお母さんと反抗期の娘。「潔癖おじさん！小言おじさん！イビキおじさん！」と心の中で文句が続く。
どうして多部未華子は怒っているところがあんなに可愛いのだろう。あんなに可愛かったら、何を言われても許しちゃいそうだ。

その後のその後も見てみたい

ペアの食器を使っていたり、ナギサさんの布団が見えたり、家具の配置が少し変わっていたり。ダイジェスト多めで少し物足りなさを感じたものの、「その後」を見れたのはうれしい。
仲直りの際、メイの隣にスッと座るナギサさんに、2人の距離の縮まりを感じた。
靴下を表にして洗濯に出したことは走ってきて褒めてくれて、出し忘れたお弁当は笑顔で受け取るナギサさんには文句のつけようがない。メイも少しずつ変わろうと努めている。お互いに尊重し合い、助け合う2人だからこそ癒された。

田所（瀬戸康史）は、家事を家政夫さんに任せて仕事に集中できている。薫（高橋メアリージュン）は、「私のことをみてくれる人」をついに見つけたよう。瀬川遙人（眞栄田郷敦）は天馬あかり（若月佑美）と遠距離ながら恥ずかしいぐらいにうまくいっているようだ。全員の幸せと、エンディングのNGシーンにもほっこりした。

メイがもう少し大人になった10年後、20年後も見てみたくなるドラマだった。