女子アナの立ち位置。

毎日でもいいくらいカレーが好き! 簡単なのにコクが出る「玉ねぎベース」がポイント【古谷有美】

ミレニアル世代ど真ん中のTBSアナウンサー古谷有美さんによる、テレビとは一味違う本音トーク。今回は暑い夏に元気の出るアレの話。

●女子アナの立ち位置。

夏に食べたいもののひとつといえば、カレーではないでしょうか?

と言いながら、私は無類のカレー好きで、季節を問わず食べています。
最低でも週1回、多いときは週3回くらい。どこか遠出をしたり、普段降りないような駅に立ち寄ったりするときも、近くのカレー屋さんを探すほどです。

スパイスが効いたインド風カリーも、銀色のソースポットに入った欧風カレーも、古き良き日本風のライスカレーも、全般的に大好き。こだわりをあげるなら、ごはんが好きだからナンでは食べない……ということくらいでしょうか。

子どものころの「スペシャルな気持ち」を思い出す

どうしてこんなにカレーが好きなのか、記憶をたどってみました。
一番古い思い出は、やっぱり実家の味。お母さんとお買い物に出かけると、大人のルーとは別に「みんみんはこのルーね」って、子ども用のルーを買ってもらえたんです。自分だけ特別なものを使ってもらっている感覚がうれしくて、王子様が描かれたパッケージまで、よく覚えています。

カレーライスはつくるのが簡単だから、お母さんのお手伝いがしやすいのもいいところでした。キッチンに小さな踏み台を置いて、じゃがいもやにんじんの皮をむいたり、一口大に切っていったり……。いま思えば難しくない作業でも、なんだか誇らしい気持ちになりました。
そういういろんな“スペシャル感”が、カレー好きの原体験なのかもしれません。

大人になってからは、もうひとつ大きな理由があります。
カレーって、食べるとなんだか元気が出ませんか?

風邪をひいたり熱が出たりしたときは、妙にカレーが食べたくなります。
昔すごく高熱が出たときもやっぱり食べたくなって、思わずネットで検索。「カレー 風邪のとき 大丈夫」などのキーワードで調べたところ、消化はあまりよくないようだったけれど、身体が温まるなどのメリットが載っていました。

やたらめったら激辛にしなければ、食べたいものを食べるのが一番元気になるだろう――そう解釈して、おいしくいただいた思い出があります。

みんみん流! カレーのおいしさを底上げする「玉ねぎベース」

お店のカレーも大好きだけど、いまは自分でつくるのも楽しみのひとつです。

お料理上手で凝り性の人は、いろんなスパイスをそろえていらっしゃいますよね。でも私は、わりとシンプルな味が好き。

あんまりたくさんの材料は使わず、簡単なんだけどほんのちょっとだけ手間をかけて、自分らしいひと皿を仕上げたいタイプです。だから、複雑なことはなにもしません。

まずは、油の入ったフライパンに、クミンシードを大さじ1杯。パウダーじゃなくてシードなのが唯一のポイントです。それを弱火から中火くらいでじっくり温めて、小さな気泡が出てきたら、準備OK。刻んだニンニクとショウガをたっぷり入れて、玉ねぎを入れて、しばらく炒めます。

ここで、飴色になるまで時間をかける必要はありません。私はいつも火をちょっと強めにして、香ばしいくらいの焦げをつくりながら炒めています。この焦げが、意外とほどよいコクを出してくれるんです。大人気の家政婦・志麻さんもそうおっしゃっていたような……? 

ルーの隠し味には、お醤油やガラムマサラをちょっぴり足してもいいですね。何時間も煮込んだりしなくたって、最初の玉ねぎベースだけしっかり仕込んでいれば、とってもおいしいカレーが完成します。あとは好きな具をプラスして、お水と市販のルーを入れるだけです。

私の生まれ育った北海道の誇り、スープカレーを家でつくるときもあります。
玉ねぎベースに刻んだ市販のルーをひとかけら入れて、ねりっとしたペーストができるまで、地道に炒めましょう。あとはちょっとずつお水を足して、伸ばしていけばOK。スパイスをしっかり使っているから、ルーがほんの少しでも、全然水っぽくならないんです。

辛いものが苦手な方は「スパイスはちょっと……」と思うかもしれませんね。でも、スパイスって「辛み」じゃなくて「刺激」を生むもの。身体を温めたり、食欲を増してくれたり、いいことがたくさんあります。味にぐっと奥行きが出るので、ぜひ試してみてください。

ごろごろ具材を入れるのもオツ

入れる野菜やお肉には、とくにこだわりがありません。

この間は、多めに作って冷凍していたミートソースがあったので、そこに玉ねぎベースとカレーパウダーを足して、キーマカレーにしました。パスタもカレーも、トマトを使うときは刻んだセミドライトマトを入れるようにしています。ロケでイタリアに行ったとき、とってもおいしかったので、たくさん買い込んできたんです。

しいて言うなら、具はそれぞれに下ごしらえをしておくと、いろんな食感が楽しめます。
おいもやにんじんのように固い野菜は、電子レンジで先に熱を加えておく。なすやピーマンは、フライパンでさっと焼く。手羽元も、こんがり焼いておくのがおすすめです。カレールーとごはんと一緒に、ごろごろと具材を楽しむのがオツなんですよね。

……こんなお話をしていたら、またカレーが食べたくなってきました。
白いお洋服を着ているけれど、今日のランチはカレーにしようかな?長年食べ続けたせいかなのか、おっちょこちょいでもカレーでは洋服を汚すことがありません。カレーでだけは、ですけど。

1988年3月23日生まれ。北海道出身。上智大学卒業後、2011年にTBSテレビ入社。報道や情報など多岐にわたる番組に出演中。特技は絵を描くことと、子どもと仲良くなること。両親の遺伝子からかビールとファッションをこよなく愛す。みんみん画伯として、イラストレーターとしての活動も行う。
ライター・編集者 1987年の早生まれ。雑誌『走るひと』副編集長など。パーソナルなインタビューが得意。紙やWeb、媒体やクライアントワークを問わず、取材記事やコピーを執筆しています。趣味はバカンス。好きなバンドはBUMP OF CHICKENです。
フォトグラファー。北海道中標津出身。自身の作品を制作しながら映画スチール、雑誌、書籍、ブランドルックブック、オウンドメディア、広告など幅広く活動中。