本という贅沢111 『人生が攻略できる11のドラゴンメッセージ』(柳川隆洸/サンマーク出版)

もうすぐくるらしい「風の時代」。高く飛びたい皆さん、自分を知っていますか?

毎週水曜日にお送りするコラム「本という贅沢」。今月のテーマは「大人になる夏」。 これまで苦手にしていたモノに対し、拒否反応を示さなくなるのも大人になることの1つ。「スピリチュアル系」というだけで敬遠している人にこそ読んで欲しい1冊を、書籍ライターの佐藤友美(さとゆみ)さんが紹介します。

●本という贅沢111 『人生が攻略できる11のドラゴンメッセージ』(柳川隆洸/サンマーク出版)

『人生が攻略できる11のドラゴンメッセージ』(柳川隆洸/サンマーク出版)

「金輪際、占いは信じない」と、心に決めた日がある。
ちょうど10年前。日付もはっきり覚えているのだけれど、2010年の9月5日のことだ。

その日、私は、女性誌で引っ張りだこの占い師さんに、占ってもらっていた。
女性誌の仕事をしていると、ときどき、こういうお誘いがある。その日も、仲の良い編集さんに「ゆみちゃんの予約、お願いしておいたから、行っておいでよ」と推されたのがきっかけだった。
彼女の予約は普通のルートではもう取れないらしく、スピリチュアルにまったく興味がない私はなんだか申し訳なかったのだけれど、まあ、話のネタにはいいか、というくらいで、その占い師の方のマンションを訪ねた。都内でも有数の高級マンションだった。

「何を知りたい?」と聞かれたので「子どもはできますかね?」と聞いてみた。
彼女は、「今年は絶対できません」と断言した。「でも、来年は必ず妊娠するから、来年の仕事はセーブしておいたほうがいい」と言う。
基本、なんでも素直に受け止める私は、来年のスケジュールを頭の中で反芻して、その場をおいとました。

で、話はここからなんだけど、その日は午後から、加圧トレーニングを入れていたのね。だいぶ負荷に慣れ、体も絞れていたときだったんだけれど、トレーニング後にロードランナーで走ったら体が異常に重く感じた。今日は疲れているのかな、そう思って、3キロ走ったところで帰ることにした。

で、そのとき、ふと思い出したんだよね。
あれ? 今月、生理、きてるっけ? って。

シャワーをあびて、その足で産婦人科に行った。あっさり、妊娠してます、と言われた。
占いが終わったのが、11時。妊娠判明が15時。
「金輪際、占いは信じない」と、心に決めた。このとき妊娠していた子どもは、いま、9歳になっている。

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とまあ、そんなことがあって、私、スピリチュアル系がちょっと苦手だった。
書籍ライターとしても、「医療とスピだけはお受けしません」と、いろんな編集さんに宣言していたくらい。

なんだけど、人生って不思議だなーって思うのが、ここ3年ほど、周りにスピリチュアルな方たちが突然増えたんですよね。

プライベートでそういう人たちとお付き合いするようになってわかったのは、スピって別に(全部が全部)怪しいわけじゃないということ。
スピ分野で、他人にアドバイスができるほど力のある人は、大きく分けて「本人にいろんなものが見えている人」と「統計学として読み解いている人」の2パターンがあるらしいということ(さとゆみ調べ)。
あと、これが一番意外だったのだけれど、大きな業績を残しているビジネスパーソンほど、なんらかスピリチュアル分野のアドバイスを取り入れているということ。

私はわりと素直なたちなんで、あっさりスピへの偏見を捨てた。
古来いろんな人が信じてきたというからには、ある種の帝王学なんだろう。帝王学だとしたら、伝え手によって精度も高かったり低かったりするんだろう。そんなふうに思ったわけです。

で、そんなふうに、心を入れ替えたあとに出会ったのが、この本の著者である柳川隆洸さんだったんですよね。

隆洸さんは、まず占星術が古くからどのように使われてきたのかを教えてくれた。
そして次に、「占星術では、人はその人に“合った”星の配置になったときに、地球に生まれ落ちる」ということを教えてくれた。だから、生まれたとき(と場所)の星の配置に沿った生き方をするほうが、スムーズにいくのだという。

隆洸さんは2時間かけて私の星まわりを見てくれたのだけれど、その時、隆洸さんが読みとってくれた、私の過去や今や未来がもし「占い」だったとするならば「当たっていた」というよりは、「知っていた」という感覚に近かった。

うん、それ、私、知ってる。
うん、私って、そういう人だよね。
うん、これから、それやったほうがいいヤツだよね。知ってる、知ってる。

「なんだか、答え合わせしてるようですね」
そう伝えると、隆洸さんは「選んでいる仕事、その時々のパートナー、さとゆみさんはもともと、星まわりに合った生き方をしているんでしょうね」と言った。
だから、人生が楽だし、無理をしていないからストレスもないのだとか。

その時は、半分くらいしか理解できなかったけれど、なるほど、この『ドラゴン・メッセージ』を読んで、いろんなことがストンと腑に落ちた。

普段、肌感覚で選び取っているいろんなもの。
それが、本来の自分に近ければ人生はイージーモードになるし、本来の自分から遠いと人生はハードモードになると、隆洸さんは言う。
みなさんも、この本で答え合わせしてみるのはどうだろう。私も、改めてチェックしてみたら、ふたつ、みっつ、抜け落ちているところがあった。これからはちょっと、それを意識してみようと思う。
あと、相性診断もなるほどーってなって面白かったよ。

この数年、スピの人たちがずっと話していたのは、2020年12月から、250年ぶりに「地の時代」から「風の時代」に変わるという話。
物質の時代が終わるのはもう、スピの人たちじゃなくても、みんな直感で気づいているよね。資本主義の限界も、結構露呈してきた。マッチョな時代が終わり、女性性の時代がくるという。
その変わり目を、コロナというこんな極端な形で幕開けされるとは思ってもいなかったけれど、それも含めて、時代の変わり目なのだろう。

ときどきスピ分野の人たちの言葉に、素直に耳を傾けてみると、時代や世界の流れや自分の体や魂みたいなものとのリンクに驚く。
今の私にとって、スピはそれにどっぷり傾倒するものではないけれど、でも、最近気持ちがいいなあと思うときやその逆のとき、ふっと振り返るところに、スピがあるなあと思う。

私のような、左脳が大きい人のスピ入門書としても
でも結局直感ですべて決めてしまう人の確認書としても
この本、とても優しいなって思います。

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ところで、スピリチュアルを解禁したあと、私が出会ったその分野の人たちには、ほぼ、隆洸さんと同じアドバイスをされた。
なるほど、同じ星まわりを読み解いているのだから、みんな近しいアドバイスになるのだな。そんなことも学んだ。こういうのを知るのも、面白い。

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それではまた来週水曜日に。

年間10冊以上を担当する書籍のライターとして活動。ビジネス書から実用書まで幅広いジャンルを担当する。自著に『女の運命は髪で変わる』『道を継ぐ』など。