あらためて性的同意について知ろう!
今回はタイトル通り「性的同意」についてお話ししたいと思います。ここ数年、日本でも使われ始めたこの言葉は、キス・身体を触る・セックス などの性的な行為をする際に、お互いに同意し、行為をしてもいいのかという確認をきちんと取りましょう、というものです。
今までもこのコラムで何度か紹介しましたが、性的同意を紅茶に例えたイギリスの動画はとてもわかりやすくておすすめです。性的同意について知りたい方はぜひ観てください。
いまだに日本の性的同意年齢は13歳
今年2020年5月に韓国で刑法の性的同意年齢が13歳から16歳に引き上げられ、日本でもニュースになりました。これは今まで13歳以上なら大人と性的な関係になった際に、きちんと自分でこの人と性的関係を持ちたいのか判断できるとされていた、ということです。
このニュースに関して、多くの日本人が13歳という年齢に驚きの声をあげていましたが、残念ながら日本では性的同意年齢はいまだに13歳です。
日本の性的同意に関する刑法は明治時代から100年以上変わっておらず、2017年に性暴力に対する刑罰が重くなりましたが同意年齢の13歳は変わっていません。
日本の現在の性教育では「セックス 」という言葉は使われませんし、精子が卵子と出会って妊娠するというところから始まるので、どうやって受精が起こるのかは学校で教えてもらえません。それなのに、13歳なら性的に同意できるだろうと決めるのは、どう考えてもおかしいと思いませんか?
セックスは毎回しなきゃいけないわけじゃない
日本では性的な話についてタブー視されることが多いですが、きちんとした情報を学ぶことで性被害や嫌な思いをすることを減らせると私は思います。
私自身、性的同意について知らなかった時や、知っていても実際にはどう断ったらいいのかわからなかったり、雰囲気を壊したらどうしようと断れずに、結局は嫌な思いをしたことがあります。
以前、友人の1人から「前回セックスしたから彼は今回も……と思ってると思う。セックスはしたくないけど会いたいしどうしよう」と言われた時に、「毎回しなきゃいけないわけじゃないよ。したくなかったら断ってもいいんだよ」と伝えました。
彼女は性的同意について知ってはいたけれど、実際に親しい人からはっきりと言われたことで気がついて、後日「そう言ってくれたから断れた。ありがとう」と言われ、ちゃんと伝えてよかったなと思いました。
性的な話はしたくない人もいると思いますし、それは尊重されるべきです。でも、子どもを守るためには学校や家庭でも話し合い、子どもが(大人も)誰かに相談しやすい雰囲気を作ることが大事だと思います。大人でも性的同意について難しいと感じることがあるのですから、子どもが自分で判断するのは無理があるでしょう。まず、何についての同意かもわからないし、相手が大人で怖くて同意してしてしまうことを防ぐためにも、性的同意年齢の引き上げは必要ではないでしょうか?
SNSや書籍、動画で学ぶこともできる
人と話すのは恥ずかしいという人もSNSや書籍、YouTubeの動画などで、気軽に性的同意や性教育について学ぶこともできるのでオススメです。
知っている方も多いと思いますが、助産師ユーチューバー:シオリーヌさんも性的同意についてわかりやすい動画を作っていたので是非チェックしてみてくださいね。
セクシーに同意を取る方法なども紹介されています!
毎月11日に行われているフラワーデモは、性暴力がない社会を目指したデモで、そのなかには性的同意年齢の引き上げも含まれています。話すだけではなく行動に移したい!とう方はデモについて調べたり、性的同意引き上げに関する署名をするのもひとつの手です。
親しい間でも性的同意は毎回取ることが基本
最後に性的同意は必ずしも男性から女性ではありませんし、初めての相手だけではなく、カップルや夫婦間などよく知っている相手でも毎回同意を取ることが基本です。
性別やお互いの関係は関係なく、「したい!」と思った方が同意を取ります。
性的同意なんてセクシーじゃない、つまらないという意見もありますが、あらためて話すことでお互いに好きなことなど、今まで話せなかったことを話すチャンスかもしれませんよ!
セックスは男性から誘うもの、男性はいつでもセックス したいと思っているというイメージが強い人が多かったり、カップル間ではいつもと同じようにしてもいいだろうと思いがちですが、相手への思いやりを表すためにも、お互いに同意を取れる関係になれるといいですね。