リモートワーク「魅力的」と感じる人は7割以上!一方で、思わぬデメリットも
●#ミレニアルズのモヤモヤ考察07
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リモートワークの活用、コロナ禍で一気に加速
「新しい生活様式」が徐々に浸透し始めている。私自身4月以降ほとんどの仕事を在宅でしているため、会社帰りの買い物や外食が減り、生活は大きく変わった。
会社ではない場所で働くことは、リモートワークやテレワーク、在宅勤務などと呼ばれる。このような働き方をする人は、パソコンやタブレットなどを持ってカフェなどで仕事をする「ノマドワーカー」として2010年代前半に登場していた。近年は会社以外の働く場「コワーキングスペース」も増え、リモートワークを導入する会社も徐々に多くなってきたが、そんな動きはコロナ禍で一気に押し進められたと言えるだろう。
一度知ってしまった、リモートワークの魅力
今回のコロナ禍でリモートワークを経験した人はどのくらいいたのだろうか。
在宅勤務やリモートワークを1回でも実施した場合は「実施」とした結果、新型コロナウイルスによる意識・実態調査では、20~30代の有職女性の4割弱が「実施経験あり」で最多だった。
「実施」を選んだ人に、リモートワークをどう思うかについても聞いた。7割以上が今後について「増えると思う」と答え、78%が「魅力的」と回答。そのように考えている人の割合は男性よりも女性の方が多く、在宅で仕事をすることへの期待感が高いようだ。このような人のなかには、「以前のような通勤生活に戻れるのか?」という不安さえあるかもしれない。
メリットは、気楽さ・身軽さ
リモートワークに対する肯定的な意識が調査結果から見えてきたが、メリットは何だろうか。
聞いてみると、通勤時間がなくなり時間が有効に使えることや、満員電車に乗らなくてよいことなどが挙げられた。また、服装やメイク・身だしなみに気を遣わなくてよいことも女性の方がよりメリットとして感じやすいのだろう。
反対にデメリットを聞くと、現在使える機器では不便だと感じてる人が多かったほか、会社の制度・ルールでは難しいと感じている人も半数を超えた。気持ちはあれども環境がすぐには整わないという問題があるのかもしれない。仕事の効率が落ちると感じている人もいるようだ。
「リモハラ」になっていないか?も要注意!
そして、リモートワークになったからこそ聞かれるようになった「リモートハラスメント(リモハラ)」の問題へも注意が必要だ。
オンライン会議でメイクや服装、背景に映し出される部屋などへの言及によるセクハラや、メールやチャットシステムなどを通じて頻繁に「サボってないか?」「遅いんじゃないか?」と確認をするパワハラなど、これまで起きなかったことが起こるようになってきている。受ける側は記録を残しておくなどの防衛くらいしかできないが、知らず知らずのうちに自分がリモハラを行っていないかも顧みる必要があるかもしれない。
会えない環境では部下や後輩の管理や評価が難しくなるため、密に連絡を取る必要はあるだろう。一方で、連絡の仕方や頻度、言葉遣いなどに気を付けなければ、対面の時とは異なったニュアンスで伝わってしまう恐れがある。今後、リモートならではの“報連相”についても、模索が必要だと感じる。
これまでの働き方を見直すきっかけに
SNS上の声を見ると、通勤や人付き合いといったストレスがなくなる在宅生活を心地よく思っている人も少なくはない。
コロナによる生活の変化は、元に戻せても戻さなくてもいいこともある。元に戻ることだけが正しいとは限らないのだ。
社外に持ち出せないデータがある場合や、子供がいて自宅では仕事がはかどらない人、会社に行くことが気晴らしになる人などは、業務のすべてをリモートワークにする必要はないだろう。しかし、「本当に毎日会社に行く必要があるのか?」ということは、企業や私たち一人ひとりが今後考えていかなければならない。
毎朝他部署に備品を届けている人が、「まとめて数日分を届ければいいのでは」と相談した結果、週の半分をリモートワークにしたというエピソードを耳にした。出社日を減らすためにどうしたらよいか考えることが、仕事の効率化や快適化にもつながるのだと感じた。
「一部でも変更できないか」「不要な仕事はないか」などという視点で、現在の仕事や働き方を見直す。出社しない日数を増やしリモートワークと出社のバランスをうまくとれば、自分のために使える時間が増えたり、通勤の利便性を気にせずに好きな街で暮らせたりするようになるかもしれない。
多くの人が「会社に行かない働き方」を真剣に考え始めたいま、自分の働き方を振り返り、生活を快適にするチャンスなのだと思う。
※ 博報堂 新型コロナウイルスCOVID-19自主調査
2020年5月実施 インターネット調査(全国)、20-79歳男女1200名対象のうち、
20~30代有職女性93名、20~30代有職男性161名で分析
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