#ミレニアルズのモヤモヤ考察

コロナ自粛中、SNSを見る時間が増えた人は4割!おこもり期間、新たなチャレンジやコミュニケーションに不可欠な存在に?

働く女性たちを徹底研究している「博報堂キャリジョ研」のメンバーが、同世代のミレニアル女性たちのモヤモヤについて、熱い思いと独自調査を交えて分析する連載。第5回は、SNSとの向き合い方。毎日SNSを見ていて、疲れを感じることってありませんか?今回の調査では、多くの人が「SNS疲れ」を感じている一方で、新型コロナウイルスの影響で使い方が多様化している実態もうかがえた。

●#ミレニアルズのモヤモヤ考察05

朝起きてInstagramで友達のストーリーズを見て、通勤中にTwitterでどんなニュースが起こっているかチェックし、Facebookで今日誕生日を迎える人を確認。お昼休みに溜まっているLINEを返信し、夜家に帰って好きなYouTuberの動画を見て…私たちの日常の中心と言っても過言ではないSNS。毎日使うからこそ、疲れを感じることもあるのではないだろうか。

毎日目にするSNS、心は疲れを感じているかも?

調査結果を見てみると、「SNS疲れ」を感じてインストール済みのアプリを消したことがありますか?という質問に対して、「はい」と回答した人が41.5%だった。多くの人がSNS疲れを感じたことがあるようだ。
では、どんな時にSNS疲れを感じるのか?具体的には、「周りが楽しそうな投稿をたくさんアップしている時」や「人の生活と自分の生活を比べてしまう」、「タイムラインを追って自分と比較し悲しい気持ちになる」など、人と自分の生活を比較してしまい疲れを感じるという声が多かった。また、「返事が面倒くさい時」や「未読の通知がいっぱいたまっている時」など、SNSで四六時中つながっているために煩わしさを感じ、疲れるという声も一定数あった。
私も、予定のない日に限って友人が旅行に行ったり飲み会している様子をSNSで見て落ち込んだり、逆に忙しいときにメッセージがたくさん来て返信が溜まってしまい、申し訳なさや煩わしさを感じたりした経験がある。「SNS疲れ」は誰もが抱える悩みなのではないだろうか。

対面で人に会えない今、SNSがコミュニケーションインフラに

一方で、新型コロナウイルスの影響により家で過ごす時間が増えている今、SNSとの向き合い方にも変化が起きているようだ。
「外出自粛要請が出ている中で、これまでどのような行動をした、あるいは増えましたか?という質問に対しては、「SNSを見る時間が増えた」がトップで40.5%となった。
YouTubeで人気アイドルグループやアーティストが期間限定でライブ映像を配信したり、ダンスレクチャー動画を公開したりしているほか、俳優やタレントがYouTubeチャンネルを開設するなど、芸能界がYouTubeにシフトしていることが要因の一つと言えるだろう。
Instagramでも、インスタライブをする歌手や芸能人が増えている。一般の人も、ストーリーズで「おうち時間」のスタンプを使って家で過ごす様子の投稿や、にんじんなど特定のテーマの絵をストーリーズで次の人にパスする「お絵かきしりとり」の投稿が増えるなど、コロナ状況下ならではの使い方がされていることも背景にあるといえるだろう。
LINEに関しても、前述した「外出自粛要請が出ている中で、これまでどのような行動をした、あるいは増えましたか?」という質問に対し、15.5%が「家族や友達とLINEなどでグループ通話をした」と回答。対面で会えない今、友人や離れた家族とつながるための重要なコミュニケーションインフラとなっているようだ。

QOL向上ツールとしてのSNS

一方で、掃除をしたり、普段より凝ったお菓子や料理を作ったり、ダンスや体操をしたり・・・と、新しいことにチャレンジしている人もいる。
ヨガレッスンやワークアウトの配信を見ながら運動してダイエットをしたり、インテリアを変えてみたり、おこもり期間だからこそ新たなチャレンジのためにSNSを活用してQuality of Life(QOL)を上げてみるのはどうだろうか。

動画共有サービスでは、ハッシュタグ「#家で一緒にやってみよう」で料理や勉強、DIYの方法などおうち時間を過ごすのにぴったりの様々なテーマの動画を見ることができる。「#おうち時間」では、ちょっとしたアレンジレシピやインテリア、美容グッズなどおこもりの日々を豊かにするアイディアを得ることも可能だ。
写真共有SNSでは「#ていねいな暮らし」と検索すれば、シンプルだけどいつもよりちょっとおしゃれな日常を提案する投稿も。家で作ったカフェ風のご飯やお菓子を投稿する「#おうちカフェ」や、一人暮らしの部屋用のインテリアデザインを提案する「#ひとり暮らしインテリア」、貯金術を公開する「#貯金部」などのハッシュタグで検索をすれば、日々の暮らしをよりよくするアイディアを発信するアカウントや投稿を見ることができ、簡単に日常生活に取り入れられる。
SNS疲れを感じている人も、自粛生活のアイディアを求めている人も、SNSとの向き合い方を見直し、日々の暮らしを豊かにするQOL向上ツールとしてSNSを使ってみてはどうだろうか。

※データ出典:
2020年4月実施 インターネット調査(全国)、20~30代の未婚女性200名が対象

「#ミレニアルズのモヤモヤ考察」 で、あなたのエピソードや考察をつぶやいてみませんか? みなさんが気になるモヤモヤをお寄せください。調査データを駆使してともに考えていきます。

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「働く女性」(キャリジョ)をテーマに、博報堂&博報堂DYメディアパートナーズの女性プランナーやプロデューサーで立ち上げた社内プロジェクト。女性のトレンドを集めたインサイト分析や有識者ヒアリング、定性・定量調査やクラスター調査などから「働く女性」を徹底的に分析し、日々のマーケティング・プランニング業務に生かしています。