恋愛してないとダメですか? ミレニアル女子の6割が「恋愛していない」という現実
●#ミレニアルズのモヤモヤ考察02
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恋愛をしていないと感じる、見えない壁
2月といえば、「恋人たちの三大イベント」の一つとも言われるバレンタインがある。手作りからブランドものまで、毎年売り場も大盛り上がりだが、「友チョコ」という概念がなかった時代は、恋愛をしていないときのバレンタインの「部外者感」が物悲しいものであった。
「恋愛」はいつだってミレニアル女性たちの重要事項だ。男性と比べて「恋愛・結婚にもっと注力したい」という割合は高いし、独身の女友達の集まりで、近況報告に「恋バナ」はつきものだ。恋愛をしていないと、みんなの恋バナを聞く中で自分から提供する話題もなく、どことなく申し訳なさみたいなものがあったりする。
いろいろ自由になってきてるけど、恋愛をしない自由は!?
「現在、恋愛をしていますか?」という質問に対して、「している」と答えたのは36.7%(※2)。つまり、半分以上は恋愛していない。実はしていない方がマジョリティだったりする。現在は「おひとりさま」での外食や旅行も市民権を得てきているので、全然平気!という人も以前よりは増えていそうだ。
最近は「結婚適齢期」という年齢のリミットが晩婚化とともに徐々にはずれ、いくつで結婚してもいいじゃない、なんだったら結婚という制度にしばられなくてもいいじゃない、という「事実婚」という形も少しずつ実践者が現れてきている。また、LGBTQの認知と理解が広がりつつあり、恋愛対象の自由も広がっている。
それでも、表立って「恋愛しない自由」を肯定される機会はそれほどなかったように感じる。「恋愛をしていないといけない」きまりはないのだが、何となく不安や焦り、後ろめたさがあるのはなぜだろうか?
恋愛強迫感の源とは?
「恋愛をしてなきゃダメ」と思う「恋愛強迫感」はどこからくるものなのか?
一つには、マンガやドラマの主流である「ラブストーリーの刷り込み」があるだろう。私も小学生のころから少女マンガに親しんできているが、スポーツや魔法ファンタジーなどメインストーリーのバリエーションはあっても、たいてい主人公の「相手役」となる人物が登場する。中学生や高校生など少し年上の主人公たちが恋愛していく様を見ていると、「自分も年頃になったらそうなるもの」という風に思うのも当然だろう。
また、「恋愛をしている=エラい」という錯覚もないだろうか。学生時代、かわいくて、おしゃれで、流行にも敏感で、クラスで目立つ存在の子はどこにでもいるが、そういう子は恋愛にも敏感で、彼氏がいたりするものだ。イケてる具合で暗黙の間に序列がつけられる「スクールカースト」の中で、上位の人はたいがい恋愛をしている、つまり恋愛をしている人は上位である、という図式で捉えられてしまっているように思う。本来は上下があるわけではないが、10代にとっては学校コミュニティがほぼ全てであるし、そのものさしの中で生活をしているので、こうした意識は知らず知らずのうちに強いバイアスになってしまう。
ちなみに、現在恋愛をしていない人に調査をしてみると、「恋愛をしていない状態に、特に何も感じない」が最も多く、どちらかというとメリットを感じている人も多いくらいである。
それって恋愛でなきゃできないこと?
学生時代までに培われてきた恋愛への意識が、無用な強迫感を生んでいるのかも…。そのカラクリがわかると少しは息苦しさが軽減するのだが、それでも「恋愛をしたいのだ!」という思いと、できてない焦りのモヤモヤは残るかもしれない。そんなときは、「恋愛以外で満たす」のも一つの手だ。
恋愛をしたい気持ちには、大きく二つの欲求がある。
一つは「きゅんとしたい」、つまりトキメキ欲求だ。これは、自分で恋愛をしなくてもある程度解消できる。アイドルやマンガ、ドラマ、ゲームの他人の恋愛や擬似恋愛を楽しむ。ただ、終わりを迎えると「ロス」が訪れるので、もっとコンスタントに楽しむなら、「食べ物」「小物」「動物」など、好きなものとの出会いを楽しむのもよいだろう。
疲れているときは癒し欲求に変化することもあるが、こうしたトキメキや癒しは人に求めすぎると依存的になってしまうので、恋愛をしている場合であっても、こうした恋愛代替は有効だ。
もう一つ、「愛情を注ぎたい」欲求もある。誰かに何かをしてあげたいが、友達には重過ぎるし、一方的な関係ではなく「手ごたえ」がほしい!そんなときはリアクションが見える対象として「植物を育てる」「ネコカフェに行く」「友達の子供と遊ぶ」などして満たされるのもよし。ボランティアなどで何かの役に立つのもいいだろう。
恋愛をするということを、特別重く受け止める必要はないし、案外、していない状態を気にしていない人も多い。
恋愛中は自分で感情をコントロールしづらく、ある意味「自分でなくなる」ときもあるので、していないときこそ、自分らしさを楽しむチャンスなのかもしれない。
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【データ出典】
※1 若い世代の働き方やリフレッシュの意識と実態に関する調査
2019年2月実施 インターネット調査(7大都市エリア)、20~34歳有職子なし男女1,351名が対象
※2ミレニアル女性意識調査
2020年1月実施 インターネット調査(全国)、20~30代の未婚女性150名が対象
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