理想のパートナーシップは「100%私らしく」。今は結婚より勉強に集中したい
本物の建築家になるため、マスターを取得予定
デンマークにあるデザインスタジオで建築家としてインターンをしています。2019年の夏に建築学の学士を取得しましたが、建築家としての実力を上げるため近々マスター(修士)を取るため勉強する予定です。
インターンをしている会社は上司2人と私、3人だけの小さなデザインスタジオ。主にファミリー向けの家や学校などのインテリアデザイン、レイアウトを担当しています。子ども部屋でどのようにインテリアを配置するのがいいか考えたり、コンセプトにあった家具のイメージを作成しています。
建築を通して社会をよくする取り組みにやりがいを感じます。現在担当している学校の「エキストラ・アウトドアルーム(extra outdoor room)」はその一例です。今、デンマークでは若者の孤立が問題になっていてます。私たちは学校の外にコミュニティスペースを作ることで、若者に「つながり」を感じてもらい、孤立問題を解決しようとしています。
ギャップイヤーを活用して、仕事と勉強を
数年前までは建築家になろうとは全く思っていなくて、小さい頃の夢は学校の先生でした。建築家を目指すきっかけになったのは、高校卒業後に通ったフォルケホイスコーレ。そこでデザインや建築に興味を持ち、建築の道を進むことになりました。
フォルケホイスコーレとはデンマーク発祥の市民学校で、主にギャップイヤーの間に将来やりたいことを見つけるために通います。デンマークではギャップイヤーを取ることは普通なんです。
大学時代の3年間は、必死に勉強していたらあっという間に過ぎていきました。正直、大学の勉強はストレスフルでしたね。他の生徒と自分を比べて、自分に多大なプレッシャーをかけてしまっていたんだと思います。程よいプレッシャーは必要ですが、行き過ぎると「私はまだまだダメだ」「もっとよくできるはずなのに…...」と自分を責めてしまいますから。
学生として建築を勉強するよりも、建築家として働くほうが好きです。勉強は一人でやらなければいけないけど、仕事はチームでできる。みんなでアイデアを共有して、タスクを分配できるのはチームの良いところだと思います。
それでもどうして学校に戻るかというと、デンマークではマスターを含めた5年間の学位がないと就職が難しいからです。それに、最近はデンマークで仕事を見つけることが難しくなっていて、若者にとって厳しい時代。就職の時期を調整する意味でも、学校に入り直すのはいい選択だと考えています。
飾らない私で、正面からパートナーに向き合う
5年ほどお付き合いしている彼は、面倒見がよくて、愛らしくて、ユーモアのある人。映画の仕事に打ち込んでいるところも好きです。何事も「どうにかなるさ!」と考えるタイプなので、彼と一緒にいるとリラックスできます。彼に出会えたことは、本当にラッキー!
恋愛で大切にしているのは、100%自分らしくあること。時には自分の嫌な面も見せることもあります。長く一緒にいるなら、いつかは自分の恥ずかしい面、隠したい感情が出てしまうと思うんです。だったら早いうちに、お互いが正直になったほうがいい。
すっぴんの私、ぐちゃぐちゃな泣き顔、生えっぱなしの脇毛でさえも(笑)、彼は好きだと言ってくれます。私たちはお互いの嫌なところも笑い合って、許すことができているんじゃないかな。私のパートナーになる人は、ユーモア必須です!
正直でありながらも、お互いの言うことに耳を傾けることも大切です。プライベートの時間に彼が好きな「アート映画」を一緒に見るのですが、私はこの手の映画が正直苦手です(笑)。でも、映画監督を目指している彼にとって意味のある作品なので、彼の意思を尊重することにしています。また別の機会には、私好みの美術館に一緒に来てくれるので、お互いさまですね。時には、お互いが妥協することも必要です。
結婚のタイミングは周りでなく、私たちで決める
結婚はしたいです。でも、まだ若すぎるかな。今のところは30歳くらいまでには結婚したいと考えていますが、無理に期限は決めず、2人が「今だ!」と思うタイミングが良いと思っています。何歳であっても、結婚は素敵な出来ごとには変わりないですから!
デンマークで暮らしていて、結婚に対する焦りや周りからのプレッシャーを感じることはありません。理由は人それぞれですが、長く付き合っても結婚という形を選ばないカップルも多くいます。私の友達も、10年間付き合っているパートナーと籍を入れていません。それでも彼らは良い関係を築いています。
私は近いうちにマスターの取得を考えていますし、彼ももっと映画の勉強をしたいはずなので、今は勉強に集中していけたら、と思っています。