となりのセフレさん

「好き」って言えない、セフレの心理:【第1話】

29歳の佳恵さんは彼氏いない歴5年。男性との出会いには困らず過ごしてきたけれど、どの人とも「セフレ」になってしまうそう。寂しさを埋めるために自分から進んでそういう関係になることもあれば、本当は恋人になりたい相手とずるずる関係が始まってしまうことも。周りの人には言えない胸の内を話してくれました。

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彼氏はいないけど、セフレはずっといます

彼氏いない歴は5年になります。でも、この5年間、肉体関係を持つ男性は途切れていません。長く関係を続けている人もいるし、1、2回で会わなくなった人もいっぱいいます。だいたいいつも2、3人くらいは「寂しくなったら連絡する」要員の人がいて、その時その時の気分で会う感じです。

1年前まで東京で暮らしていましたが、今は実家がある東北地方に住んでいます。

出会いは東京に住んでいる頃に比べて格段に減りました。今までは友達が男の子を紹介してくれる機会が頻繁にあったり、マッチングアプリでも高確率でマッチしたり、出会おうと思えばいくらでも男の人とは知り合えた。ちょっと嫌になったり冷たくされたら距離を置いて、別の人との時間を増やして気を紛らわす……そういうカジュアルな付き合いも、思えば東京ならではだったんだなぁって。

地方では、若い人が行く飲み屋さんは限られていて、みんな知り合い。何かあれば筒抜けだし、気まぐれに連絡を途絶えさせたりもできない。一つひとつの関係が密なんですよね。

それでいよいよ、東京の時と同じように動いてちゃだめだって気持ちになって、今度こそ恋人を作ろうって思うようになってきました。

告白の仕方がわからない

ところが、良いなって思った男性とはやっぱり体だけの関係で終わってしまう。告白の仕方がわからないんです。

「好きです、付き合ってください」と伝えてから、手を繋いで、キスをして、身体の関係を持つ。そういう順序立てた付き合いなんて多分、学生の頃以降してないと思う。そもそもみんな、大人になってもそんな風に付き合うんですかね?
2人で飲みに行ってそのまま泊まっちゃって……というパターンばっかり。そうなると、結局次に会った時も同じような流れで、そのままずるずると。東京にいる時からずっとそうです。

お互いになんとなく想い合ってるなって思えた男の子が1人いたんです。でも、疎遠になっちゃって。あれはなんだったんだろうって思うけど、深く考えて傷つくのもつらいから忘れるようにしました。そしたらこの間久しぶりに会った時に、「どうして、好きって言ってくれなかったの?僕は君の気持ちに気づいてたし、僕も好きだって思ったこともあったんだよ」って言われました。
好きだって思ったことも“あった”……思わず、「え?過去形なの?」って聞いたら、「うん」って。強がって笑うことしかできませんでした。ちらっと見えたスマホ画面は知り合った頃と変わっていて、彼女らしき女の子との写真になっていて。「あぁ、私、逃したんだな」って思いましたね。

「好き」という言葉のハードル

「好き」っていう言葉がどうしても言えないんです。周りの友達と話していて、自分がこの言葉を重くとらえすぎてるっていうことがわかりました。
ちょっといいなと思ったらすぐに好き好き付き合ってって口に出す子とか、何度か身体の関係が続いてしまっても「私は好きなんだけど、私たちの関係ってなんなの?」って、ギリギリのところで“決めどき”を逃さない子とか。そういう子たちには、やっぱりちゃんと彼氏ができてるんですよね。

セックスを許すハードルと、告白するハードルが、人と違うのかもしれないって思います。
でも、「好き」って言って拒まれて、もう会えなくなるのが怖い。
自分の気持ちも、相手がどう思ってるのかも曖昧にしておけば、関係が終わることはないですから。

男友達から「こないだ遊んだ女の子に本気になられちゃって、告白されたからもう会うのやめたわ」なんて話をされると他人事に思えない。
悪い方に転ぶなら現状維持のままでいい、そう思うとますます、好きなんて伝えられないです。

なんとかしなきゃ、変わらなきゃって思うけど、恋人がいないことに慣れすぎちゃったし、なんだかんだフラフラしてるのも楽だったりはするので。

こんなぐずぐずした気持ちが全部吹っ飛ぶぐらい、好きだって思える人に出会えたら変われるんじゃないかって思いながら、結局今日も「セフレ記録」を更新しています。

20~30代の女性の多様な生き方、価値観を伝え、これからの生き方をともに考えるメディアを目指しています。
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