今日のminne

作品を「贈り物」だと思って。刺繍がつなぐあたたかな縁。―今日のminne―

「買いたい人」と「売りたい人」をつなぐハンドメイド作品のオンラインマーケット、minne(ミンネ)。素敵な作品を日々生み出す注目の作家さんにインタビューしていきます。作品作りのきっかけや、大切にしていること、思い出に残る出会いなどを伺いました。

minne

ムムリク舎 早坂さん 

minne(ミンネ)で活躍するハンドメイド作家さんへのインタビュー企画「今日のminne」。今回はかわいい動物やキャラクターの刺繍が人気のムムリク舎の早坂さんにお話をお伺いしました。

 早坂尚美、37歳です。服飾系の専門学校を卒業後、服飾や事務職、接客業の仕事をしながらハンドメイド作品を販売してきました。ムムリク舎を立ち上げ、minneさんで販売を始めたのは3年前からです。

――作品について、簡単に教えてください。

 刺繍でブローチなどを作っています。優しい雰囲気の動物や、ちょっと怖くてかわいいオバケなど、どこかストーリーを感じさせるよう、心がけて製作しています。刺繍はたいてい2本の糸で刺すことが多いのですが、動物の刺繍をする時には、毛並みなどが繊細に表現できるよう1本の糸で刺繍しています。その分時間はかかってしまいますが、ふんわりとした質感が出せて、より本物らしく仕上がります。

――繊細な作業なんですね。

 刺繍は枠に布をはめて刺し始めますが、私は机のふちに枠を固定できる道具を使って、左手が疲れないようにしています。普段、食事をするテーブルで、音楽やラジオを聴きながら作業することが多いです。

――作品作りに使う道具についても教えてください。

 刺繍糸や布などはユザワヤ、ブローチピンなどは貴和製作所などで購入しています。ブローチ箱は、浅草橋にあるシモジマで仕入れます。

 刺繍糸は種類が多いので、色番号で整理して、半透明ボックスに収納しています。よく使う色の糸は、減ってきたらメモをしておいて、まとめ買いするようにしています。

――現在は作家活動のほかにも仕事をしていらっしゃるのですか?

 朝6時から9時まで、3時間アルバイトをしています。その後、掃除・洗濯など家の用事を済ませてから作品制作に入ります。夫が帰るのに合わせて夕食の準備をし、夕食の片付けの後も時間があれば制作に時間をあてています。

 作品作りだけしていると、座りっぱなしで身体にも良くないし、夫以外誰とも会話せずに1日が終わってしまうので、メリハリをつけるためにもアルバイトを入れています。早朝から身体を動かすのでシャキッとします。

――いちばん思い出に残っている作品について、またそれにまつわるエピソードがあれば教えてください。

 minneで初めて販売した動物刺繍のブローチです。販売を始める時にどうしても不安だったので、世田谷にある「minneのアトリエ」にお邪魔しました。スタッフさんに値段の設定や写真の撮り方など、優しく教えていただけたので、安心してminneデビューできました。ネット通販では、写真で作品の良さを伝えなければならないので、写真初心者だった私は、かなり苦労しました。この動物刺繍ブローチを何度も撮影して、だんだんとですが写真も初めよりは上達してきた気がします。

――心に残っているお客様とのエピソードはありますか?

 お客様のレビューが、とても優しくて温かくて、ものづくりの励みになっています。

 時にはとても長い文章で素敵なレビューをくださる方もいて、嬉しくて涙を流したこともあります。箱を開けた瞬間、作品を手にとった瞬間…、その時の感想を伝えていただけることに本当に感謝しています。

 作品をお送りするときに、手描きのメッセージを同封しています。そのためか「お買い物をしたというよりプレゼントをもらったような嬉しい気持ちになりました」というお言葉をいただけて、本当に嬉しかったです。

――最後にメッセージをお願いします。

 単純にものづくりが大好きで始めたminneでしたが、インターネットでこんなにも温かな繋がりのある販売ができるとは予想していませんでした。今後も素敵な出会いがあることを期待しています!

 私自身もminne作家さんからお買い物をすることがあり、作品が届く=贈り物をもらう気分で楽しんでいます。これからも皆様に素敵な贈り物を届ける気持ちで、作品制作を頑張っていきたいです。

minne

ハンドメイドマーケット minne(ミンネ)は手作り・クラフトなどの販売・購入が楽しめるマーケットプレイスです。
20~30代の女性の多様な生き方、価値観を伝え、これからの生き方をともに考えるメディアを目指しています。
好きを仕事に