吉川愛

吉川愛さん「追い込まれるのは苦手。人生の余白を楽しめたら」。息抜きは推し活と愛犬の散歩

4クール連続でドラマに出演し、確かな演技力を印象づけている吉川愛さん。現在放送中のドラマ『マイダイアリー』(ABCテレビ・テレビ朝日系)では、男女5人組のうちの一人、白石まひる役で存在感を示しています。本作で描かれる同世代の不安や葛藤、女性ならではのモヤモヤや悩みについて、乗り越え方や付き合い方を吉川さんと考えてみました。
吉川愛さん、さりげない日常にある悩みのカタチを考えた。ドラマ『マイダイアリー』 【画像】吉川愛さんの撮り下ろし写真

ささやかな幸せを大切に

――出演中のドラマ「マイダイアリー」では、ご自身と同世代の役柄を演じられています。吉川さんは、この先の目標や、こんな風に年を重ねていきたいという理想はありますか?

吉川愛(以下、吉川): それがあまり明確に定めてはいないんです。今度の休みは遊園地に行きたいとか、水族館に行きたいとか、そういう“今やりたいこと”はたくさんあるけれど、将来の目標と言われると、構えてしまうのかもしれません。その時々で自分の好きなことや、やりたいことができていたらそれでよし。私の場合は、愛犬を幸せにできたらそれが一番の幸せです。今日や明日のささやかな幸せを大切にする方が、全てに対するモチベーションを維持できるのかもしれません。

吉川愛

――現在25歳の吉川さん。20代後半から30代にかけて、女性は、仕事や恋愛、結婚、出産などさまざまな人生の“選択”が多くなる時期でもあります。迷いや悩みを抱える女性も多い中、吉川さんは、自分らしく生きていくにはどんなことが大切だと考えますか?

吉川: 最近、私の周りでも、結婚や子どもについて話題に上がることも増えてきて、中には親に「誰かいい人いないの?」「結婚どうするの?」と言われ悩んでいる子もいるみたいです。でも、私はそんなに焦る必要はないと思っています。正解が決まっているものではありませんし、どの選択をするにしても、自分の気持ちに嘘をつかないことが大切なのではないでしょうか。自分自身、気持ちが今後どう変化していくかはわかりませんが、柔軟な考え方ができるほうがいいなと思っています。

私の周りも、ファンの方々もそうですが、本当に頑張りすぎる人が多いような気がしています。受験勉強を頑張らなきゃ、就活を頑張らなきゃ、仕事を頑張らなきゃ、とすごく思い詰めてしまっている方が多いのかなと……。私自身は追い込まれるのが本当に苦手なので、できるだけ考えすぎないように、そして流れに身を任せるようにしています。

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頑張ることだけがすべてではない

――真剣であればあるほどに、考え過ぎてしまうこともあると思うのですが、そんなとき、吉川さんならどうしますか?

吉川: 考えすぎてしまう方達には「意外となんとかなる」と言ってあげたいです。「私がやらなきゃ」とか、「私がこういう目標を達成しなきゃ」とか、そういう気持ちは本当に素晴らしいですが、案外、自分がいなくても世間は回ってしまうもの。だから、そんなに一人で目一杯背負おうとせずに、むしろきちんと息抜きをすることのほうが大事なのではないかと思います。一点集中で頑張ることが全てではなく、もう少し余白を持って、人生を楽しむ時間を作ることも考えてもいいのかなと。

人生の悩みとはスケールが違うかもしれませんが、私も「セリフを覚えないと!」と焦ると、逆に全然入ってこないんです。そのうち疲れてきてしまって、「どうして上手くいかないんだろう」と、あらぬ方向へ考えが進んでいってしまう。

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そこで、私の場合は、推し活だったり愛犬との散歩だったり息抜きをすることで、気分も変わり、集中できるようになります。つらいとき、思い詰めてしまいそうなとき、「今、楽しい!」と思えることが一つでもあると、「大丈夫」と思い直せるような気がします。

吉川愛さん、さりげない日常にある悩みのカタチを考えた。ドラマ『マイダイアリー』 【画像】吉川愛さんの撮り下ろし写真

●吉川愛(よしかわ・あい)さんのプロフィール

1999年10月28日生まれ、東京都出身。2006年にドラマデビュー。主な出演作はドラマ『純愛ディソナンス』、『真夏のシンデレラ』、『マルス-ゼロの革命-』、『降り積もれ孤独な死よ』、映画『虹色デイズ』、『転がるビー玉』、『ハニーレモンソーダ』など。

■ドラマ『マイダイアリー』

脚本:兵藤るり
出演:清原果耶、佐野勇斗、吉川愛、見上愛、望月歩
ABCテレビ・テレビ朝日系 毎週日曜夜、放送中
©︎ABCテレビ

ライターやエディターとして活動。女性の様々な生き方に関心を持ち、日常の中のセルフケアや美容、ウェルネスをテーマに取材・執筆を続ける。また、ファッションやコスメブランドのコピーライティングなども手がけている。
1989年東京生まれ、神奈川育ち。写真学校卒業後、出版社カメラマンとして勤務。現在フリーランス。