西野七瀬さん、乃木坂46を卒業して4年「やりがいも、1人になってより強くなっていった」
芽生えた「ちゃんとやろう」という意識
──今年で28歳になりました。年齢を意識することはありますか?
西野七瀬さん(以下、西野): 息切れの速さ(笑)。もう何年もダンスなどをしてなく、動いてないこともあり、体力的な変化を感じます。最近、両親と3人で日光東照宮に行ったんです。有名な急で長い階段があって、両親より私が一番息切れしてました。下り道では、太もものあたりも震えてしまって。「前はこんなんじゃなかったのに」って。
──内面的な変化は感じますか?
西野: 以前とは、考え方はだいぶ違っていると思います。今思えば、アイドルの頃は、全体的にネガティブな考え方をすることが多かったように感じます。
自分にとってグループの居心地はとても良かったんですけど、安心する安定の地のような、そこに甘えてしまうことはいけないんじゃないか、自分自身の伸びしろが止まってしまうんじゃないかとも思うこともあって
卒業後、色々な現場で色々な人との出会いもあって、以前より前を向いてお仕事をできるようになったと思います。前はグループとして団体で活動していたことが多かったけど、いまは全部1人で責任は自分。より仕事に向き合って、「ちゃんとやろう」っていう意識が芽生えています。仕事のやりがいも、1人になってより強くなっていったのかもしれないです。
今、すごく楽しいんです。昔とは別の種類の楽しさですね。こんなに楽しくていいのかなって、思っちゃうこともあります。
──今だからできる楽しみ方なんですね。
西野: 1人で活動するようになって25歳あたりから、フットワークが軽くなって。いろんな趣味とか友だちができて、遊びに行くことも増えたんです。自分がこんな風になるとは、想像していなかったです。10代のころは、休みの日は“家にいたい派”だったんです。いまは真逆で、休みの日こそ友だちと遊ばないと息抜きができなくなっています。
キャンプでインドア派だった自分を…
──魅力的だと感じる人は?
西野: ものごとを面白く捉えられる人は、人間としての魅力が強いですね。「それ、絶対私だったら怒っちゃいそう」って思うエピソードでも、なんでか笑えるというか、面白くなっちゃう人。そうした捉え方は、素晴らしいなって思います。憧れますね。
──同じように西野さんとの出会いを素晴らしいと感じているご友人もいるのでしょうね。
西野: いやいや、私は周りからもらったり、与えられてばかり。楽しい時間を自分も返せてるのかなって、よく考えています。でも友だちは一緒に居続けてくれるから、“返せてる”って解釈するようにしています。みんな大人だから、関わりたくない人とは会わなくなっていくじゃないですか。それでもフェードアウトしないってことは、お互いにとって居心地がいいって思い合えているのかなって。友だちには感謝です。ふふふ(笑)。
──普段は、どんなことを意識していますか。
西野: ありがたいことに、先々で決まっているお仕事があるので、そのお話を頭に入れながら、このぐらいの時期にはこの役があるな、とかを思いながら過ごしているぐらいですかね。準備期間に特別なにかするわけではないんですけど、意識を先々の仕事に向けて、心の準備をしています。
──これからやりたいことはありますか?
西野: 私はあんまり、具体的なやりたいことがない派かもしれないです。それでも見つけたいときは、好きなこととか趣味からたどれば、やりたいことの共通点がわかるような気がします。そこに関わるような仕事を探していくのもいいのかな。
ただ、キャンプはやりたいです。インドア派だった自分を、アウトドアへ持っていく感じがして。
私は30代がめちゃくちゃ楽しみなんです。10代のときからずっとそうでした。30代を楽しくするために、まずは2年を頑張ろうって思っています。
●西野七瀬(にしの・ななせ)さんのプロフィール
1994年、大阪府生まれ。アイドルグループ・乃木坂46の元メンバーで、グループ最多となる7度のセンターを務めた。映画、ドラマやCMなどに多数出演し、映画「孤狼の血 LEVEL2」(2021)では第45回日本アカデミー賞優秀助演女優賞、新人俳優賞を受賞。
10月9日(日)放送・配信スタート(全5話/episode0を含む)
放送:毎週日曜 午後10時[episode0無料放送]【WOWOWプライム】【WOWOW 4K】
配信:[無料トライアル実施中]【WOWOWオンデマンド】
出演:井ノ原快彦 西野七瀬 加藤シゲアキ 三浦貴大 前川泰之 萩原聖人 玉山鉄二
原作:『シャイロックの子供たち』池井戸潤(文春文庫刊)
脚本:前川洋一
監督:鈴木浩介
ヘアメイク:George
スタイリスト:山本隆司(style3)