FP fumicoの“Live colorfully”#12 知っておきたいiDeCoのキホン
分散投資を意識!iDeCoでも変わらず
この連載で、リスク(不確実性)を減らした資産運用を行うために、「分散投資」が必要だと私は言ってきました。iDeCo以外の資産運用をする/している場合にも、全体で特定の分野や商品に偏らないようにバランスを見る必要があります。加えてiDeCoでの運用商品を選ぶ際も、内容に偏在がないようにする。これら双方の意味で分散投資を意識するようにしてください!
画期的なiDeCo、その理由は?
iDeCoには画期的な点があります。これまでの年金は現役世代が納めた年金保険料を高齢者に支払う賦課方式(いわゆる“仕送り方式”)だったのに対して、iDeCoは積み立て方式なのです。つまりiDeCoは、自身が拠出した掛金を自分のために受け取る。
また、2017年までは個人型確定拠出年金(iDeCo)を利用できるのは、年金制度が“1階建て”の自営業者と“3階”の企業年金制度が無い会社員に限られていました。それが対象が拡大。20歳以上なら基本的に誰でも加入できるようになりました。
ただし、元々の企業年金の手厚さにより拠出限度額が異なります。格差を少なくするため、企業年金が手厚い人は、拠出限度額が低く抑えられているのですね。
それぞれの働き方とは…
ノートでiDeCoの受け取りは原則、60歳以降とご説明しましたが例外も。死亡一時金・障害給付金と、脱退一時金は受け取れるのです。
死亡一時金の場合は遺族に、障害給付金は本人に払われます。
ただ、脱退一時金については「iDeCo加入期間の比較的短かった人が仕事を退職して、国民年金保険料の免除や納付猶予を受けるなどの厳格な要件を満たした場合」に支払われます。
またノートにある「それぞれの働き方」は学生、自営業者、専業主婦(主夫)、様々な民間会社員、公務員、無職といった分類と理解してください。
制度改正で増える“選択肢”
iDeCoは2022年に制度改正が予定されています。現在は掛金拠出は「60歳になるまで」。2022年5月以降は、厚生年金に加入しているお勤めの方と条件を満たした国民年金に任意加入される方については「65歳になるまで」になります。
受け取りについても、「70歳になるまでに開始」から「75歳になるまでに開始」に22年4月から変わります。
それぞれが延長される最大のメリットは、掛金拠出の期間が長くなることで、年配の人でも新たに始める動機付けになることや、老後資金を自分で準備しやすくなることが挙げられます。選択肢が増えるということですね。
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FP fumicoの“Live colorfully”は、第2・第4金曜に公開の予定です。