中村里帆さん、嫌いだったお芝居をする原動力は「人生で一番悔しかった出来事」

女性誌『Ray』(主婦の友社)の専属モデルの中村里帆さん(21)。最近はドラマ『おカネの切れ目が恋のはじまり』にレギュラー出演するなど、女優としての活動も増えています。FODで配信中のドラマ『シンデレラはオンライン中!』で初主演。女優業に注力し始めた背景や、今後の目標などを、中村さんに聞きました。

演技レッスン、腹痛起きるくらい嫌だった

――ドラマの出演が増えています。初めから女優を目指していたのですか?

中村 :いえ、実はもともとお芝居をやるつもりは一切なかったんです。モデルをやっていた高校生の時、お芝居が本当に嫌いだったので、演技のレッスンも行きませんでした。
レッスンって、友達とか、マネージャーさんとかが見に来るんです。「普段から親しくしている人たちの前で、なんで泣かなきゃいけないんだろう?」って、恥じらいが勝っちゃって。行く前に、お腹が痛くなっちゃうくらい、体が拒否していました。だから、お芝居はやらないだろうと考えていましたね。

――どのようなきっかけでお芝居をするようになったのですか?

中村 :NHK連続テレビ小説のオーディションを、なんとなく受けたんです。「書類で落ちるだろう」と思っていましたが、トントン進んで、最終審査近くまでいって。お芝居は嫌いだったけど、いざそこまで進んだら、人生で一番うれしかった。結局、落ちてしまったので、人生で一番悔しかった出来事になりましたが(笑)。
そこから負けず嫌いスイッチが入っちゃって、“お芝居やりたいモード”になったんです。

――体が拒否していたことを、やりたくなるってすごい変化ですね。

中村 :あの頃は映像のお仕事は全然なかったので、お芝居をする機会はレッスンくらい。日頃からレッスンをしていないと、オーディションの時にすごく緊張しちゃう。だから常にお芝居をしようと思って、レッスンに行くと決めました。マネージャーさんには「行かない」って強く伝えていたので、「やっぱり行きたい」って言うのはなかなか勇気がいりました(笑)。

――そのくらい悔しかったんですね。

中村 :そのオーディションは、やりきったので「イメージと合わなかったのかな」とか「今回は運がなかったんだ」と思っています。でも、いまだに思い出すと泣けてくるくらい悔しかった。それを原動力に今、がんばっているし、お芝居に一番情熱を注いでいますね。

変な姿を見せるのが好き

――恥ずかしいという気持ちは、もうなくなったのですか?

中村 :そうですね、昔は無理だったけど、今は大丈夫。というか、むしろ変な役をやりたい(笑)。
中学の頃モデルをやっていた雑誌『nicola』(新潮社)の企画では、「変顔担当」だったんです。モデルというと気取った人だと見られがちで、それが嫌だったし、私らしくないと思っていて、友達の前で自ら変顔をしていました。人を笑わせたり、変な姿を見せたりするのは好きなんですよね。だから今後は女の子らしい無難な役より、変わった役を積極的にやりたいです。

――『シンデレラはオンライン中!』で、ドラマ初主演でした。

中村 :お芝居はこらからも続けていくつもりですが、「主演になれる機会には恵まれないかもしれない」とも思っていたので、こんなに早いタイミングで主演をやらせて頂けたことに感謝しています。小さい頃から大好きだった恋愛ドラマでヒロインができるなんて、1ミリも考えていなかったから、心の底からうれしいです。

取り柄、自分でつくりたい

――モデルと女優のお仕事の違いはどのように捉えていますか。

中村 :モデルのお仕事は、自分や着ている洋服をいかにきれいに見せるかが重要です。でも、お芝居は人間味を出すことが基本なので、そこがすごく違う。
今の私は、オーディションを受けて自分から“役”を取りに行かなければならない。なかなか上手くいかないからこそ、負けず嫌い精神が刺激されています。
役が決まったあとでも、演じるって本当に難しい。悩むことばかりだけど、その時間がすごく好きなんです。『シンデレラはオンライン中!』は今まで出た作品の中で一番出番が多かったので、考えている時間がたくさんあって本当に楽しかった。
モデルのお仕事も楽しくやらせて頂いているのですが、実は限界を感じているんです。今は大学生向けの雑誌に出ているんですけれど、年齢が上がると大人向けの雑誌に出ることになります。自分の体形や身長だと、無理があるとも思っていて。早くお芝居を中心に、お仕事できるようになれるよう頑張ります。

――今後、新たにチャレンジしたいことは?

中村 :年明けから韓国語の勉強とギターの練習を始めました。昨年はコロナ禍で、お仕事があまりない期間が何か月かあったのですが、その時に「お仕事以外に興味があることが何もない」と気づいて。ちょっとでも興味を持ったものはすぐにチャレンジしていこうと決めました。
私、取り柄がないんです。でも、ドラマの中に出てくる、一花の「取り柄は自分でつくった」というせりふに、影響を受けました。私も自分でつくりにいこうと思って、続けてみるつもりです。

●中村里帆さんのプロフィール
1999年、高知県生まれ。ローティーン向け雑誌『nicola』のオーディションで、グランプリの5人に選ばれ、モデルデビュー。2017年から、女性誌『Ray』の専属モデル。ドラマでは『おカネの切れ目が恋のはじまり』(TBS系・20年)や『社内マリッジハニー』(MBS・20年)などに出演。

●作品紹介
『シンデレラはオンライン中!』
■FODにて毎週火曜日正午最新話配信
■原案:『微々一笑很傾城』 
■出演:中村里帆、瀬戸利樹、ついひじ杏奈、山下航平、三浦獠太、川村海乃、井上想良 川瀬莉子

1989年、東京生まれ。不登校・高校中退から高卒認定を取得し大学へ。新聞の記者・編集者を経て、2020年3月からtelling,編集部。好きなものは花、猫、美容、散歩、ランニング、料理。
1989年東京生まれ、神奈川育ち。写真学校卒業後、出版社カメラマンとして勤務。現在フリーランス。