簡単にできる世界のレシピ3選!「おうちで作れる世界のレシピ」で海外気分を味わおう

196もの異国の味の作り方が載っている料理本「おうちで作れる世界のレシピ」(ライツ社)。家にある食材に少しプラスすれば作れるものばかりで、難しいイメージがある海外の料理を手軽に楽しめます。今回は本のなかから筆者が選んだとっておきのレシピと、その国の豆知識を紹介します。

ジャガイモは3000種類も!美食の国ペルー

世界遺産 マチュピチュ

インカ帝国の遺跡マチュピチュやナスカの地上絵が有名なペルー。

実は美食大国でもあります。
ペルーは、ワールドトラベルアワード(WTA)「世界で最も美食を楽しめる国“(World’s Leading Culinary Destination)部門の最優秀賞を8年連続で獲得。世界中のシェフや美食家に絶賛されているのです。

理由の一つは、豊富な食材にあります。
砂漠と沿岸部、アンデス山脈がある高地、アマゾン川流域の森林といった三つのエリアからなるペルーは、地形によって気候も様々。これが野菜や果実、穀物など多くの恵みをもたらしています。
なかでも特に種類が多いのが、ジャガイモ。3000以上にも及び、主食にしている地域もあるのだとか。
また、日本でも人気があるキヌアやアマランサスなどのスーパーフードも栽培されています。

3000種類もある言われるジャガイモと玉ねぎが並ぶ

アヒ・デ・ガジーナ ~鶏肉のイエローペッパー煮込み~

アヒ・デ・ガジーナ アヒ・デ・ガジーナ (ライツ社提供)

材料(2人分)/調理時間:50分

鶏のむね肉…300g
水(鶏を煮込む用)・・・300cc
食パン(6枚切り)…1/2枚
牛乳…1カップ(200㏄)
サラダ油…大さじ1
Aにんにく…1かけ(みじん切り)
A玉ねぎ…1個(半分にカットし、繊維に沿って薄切り)
胡椒…小さじ1/2
塩…小さじ1
サラダ油…大さじ1
Bイエローペッパー…大さじ1=B
Bバルメザンチーズ…大さじ1=B
じゃがいも…2個(ゆでて薄切りに)
ゆで卵…2個(縦に4等分)

作り方

1、 鍋に鶏のむね肉と水を入れ、一煮立ちさせる。アクを取り、弱火で20分ゆでる。
2、 火を止め、しばらくそのまま置いて粗熱をとる。むね肉を指で細かく裂き、ゆで汁につけておく。
3、 食パンを牛乳に浸して5分置き、ミキサーにかける。
4、 新しい鍋に油を入れて火にかける。油が熱したらAを入れ、しんなりするまで中火で炒める。
5、 4に3を加える。弱火で15分程度、水分を飛ばして少しとろみが出るまで加熱する。
6、 5に2をゆで汁ごと入れ30分程度一緒に煮込む。イエローペッパー、パルメザンチーズを入れる。塩、胡椒で味をととのえる。
7、 大きめの皿にごはん(お茶碗1杯程度)とジャガイモを盛る。その上に6をかけて、ゆで卵を盛り付ける。

オーソドックスなカレーとはひと味違う味わい

「黄色いソースってどんな味だろう」と興味がわいた一品。
日本でポピュラーな唐辛子ほど辛くないイエローペッパーは、イエロー唐辛子をペーストしたソース。これを使ったカレーのような料理でした。食パンと牛乳でとろみをつける調理法が、コリアンダーを使うオーソドックスなスパイスカレーとはひと味違うまろやかさを生みます。口にした瞬間はソフトな口触りでありながら、後から舌の奥でピリッとした刺激も楽しめる、クセになる味わいです。

プールサイズの温泉がたくさん!温泉大国ハンガリー

プールのように大きいハンガリーの温泉

ハンガリーは世界有数の温泉大国として有名です。日本と比べると大規模で、一見プールのように見えるものがたくさんあります。男女で別れておらず、水着で楽しむのが一般的。温泉につかりながらチェスに興じる光景も見られます。

ハンガリー料理に欠かせない食材は、パプリカ。
日本でも有名な香辛料「パプリカパウダー」は、煮物、シチュー、サラダなど幅広い料理に使われています。今回はそんな国民食とも言えるパプリカを、ふんだんに使った料理をご紹介します。

グヤーシュ ~彩りあざやか 牛肉のパプリカ煮込み~

グヤーシュ(ライツ社提供) 

材料(2人分)/調理時間:50分

Aにんにく…1かけ(みじん切り)
A玉ねぎ…1/2個(薄切り)
オリーブオイル・・・大さじ1
牛もも肉・・・150g(角切り2cm)
Bクミン…小さじ1
Bパプリカパウダー…大さじ1
Cパプリカ・・・赤・黄それぞれ1/4個ずつ(細切り)
Cピーマン…1個(細切り)
Cカットトマト(1缶)
塩…小さじ1

作り方

1、 フライパンにオリーブオイルを入れて火にかける。熱したらAを入れ、しんなりするまで中火で炒める。
2、 牛肉を加え、焼き色が付くまで炒める。
3、 2にBを加え、スパイスの香りが出るまで弱火で炒める。
4、 3にCを加え、一煮立ちさせる。塩を加え、弱火で30分煮込む。途中で水気が少なくなったら水(分量外)を足す。

食卓が一気に華やかに 友人との食事会におすすめ

鮮やかな色合いのパプリカが、食卓を一気に華やかにしてくれます。白ワインやグリーンサラダを一緒に食卓に並べれば、豪華なディナーに様変わり。友人を招いて食事をするときにも喜ばれそう。
私はトマトの酸味が少し気になったので、バターや生クリーム、砂糖をそれぞれ別々に足してみました。トマトの本来の味を残し一番美味しかったのは砂糖。私のおすすめです!
今回はパンと一緒に食べましたが、白米や雑穀米にもあいそうだと思いました。

ベートーヴェンやバッハを生んだ音楽の国ドイツ

フランクフルトのレーマーベルク広場

ドイツはベートーヴェンやバッハなど数々の音楽家を生み出した国。年間を通して、いたるところで音楽祭が開かれています。「ヘンゼルとグレーテル」などを収録しているグリム童話でも有名です。

ドイツの食といえば、ビールとソーセージ。
ドイツ食品普及協会によると、ドイツビールは約5000種類にも及び、そのうち消費量65%はピルスビールが占めるといいます。ソーセージは1500種類以上あり、食べ歩きして街を観光するのも楽しそう。他にも肉やジャガイモが定番の食材です。

イエガー・シュニッツェル ~豚肉のパン粉焼き きのこクリームソース~

イエガー・シュニッツェル(ライツ社提供)

材料(2人分)/調理時間:30分

豚ロース肉(カツ用)…2枚
塩・胡椒…適量
A小麦粉…適量
A溶き卵…1個分
Aパン粉…適量
バター(ソース用)…大さじ3(36g)
バター(豚肉を焼く用)・・・大さじ2(24g)
きのこ類(なんでも)…300g
白ワイン…1/4カップ(50cc)
生クリーム…1/2カップ(100cc)

作り方

1、 豚肉に軽く塩・胡椒を振り、3mmの薄さになるまで肉たたきやフォークで叩いてのばす。
2、 小麦粉→溶き卵→パン粉の順番で、肉にAをつける。
3、 ソースを作る。鍋にバター(ソース用)を入れて加熱する。きのこを入れて、中火で炒める。
4、 きのこがしんなりしてきたら、白ワインを加えて1/3の量に減るまで煮詰める。
5、 生クリームを入れ、さらに1/2の量になるまで煮詰める。塩・胡椒で味をととのえる。
6、 別のフライパンにバター(豚肉を焼く用)を入れて加熱し、強火で2を焼く。片面にこんがりと焼き色がついたら裏返し、弱火で10分焼く。
7、 5のソースを6にかけて完成。

生クリームが効いたソースが独特

やや濃厚な味付けで、キリっとしたビールとも相性バツグンでした。
香ばしく焼いた豚肉はとってもジューシーで食べ応え満点。生クリームがきいた玉ねぎときのこのソースには独特の甘みがあり、口にするとフワっと優しい味わいが広がりました。
豚肉は一口サイズにカットしておくと食べやすいかもしれません。今回、きのこはしめじを使いましたが、エリンギやマッシュルームもおすすめ。豚肉は牛肉に変えても美味しくできるそうですよ。

全196ヵ国おうちで作れる世界のレシピ

著者:(著者)本山尚義

発行:(出版社)ライツ社
価格:1760円(税抜き)

東京生まれ。千葉育ち。理学療法士として医療現場で10数年以上働いたのち、フリーライターとして活動。WEBメディアを中心に、医療、ライフスタイル、恋愛婚活、エンタメ記事を執筆。