新型コロナウイルスにマスクはいらない? ウイルスから人体を守る「3つの防御システム」とは
マスクが必要な人は誰?
新型コロナウイルスが猛威をふるい、武漢市を排除するようなコメントが多い中、友好都市である大分市はいち早くマスク3万枚を送り、賞賛の声が寄せられました。しかし大分市はおそらく、友好都市というだけで送ったわけではないのだと思います。
マスクは感染者がつけると大きな効果があるからです。本来は世界中から大量のマスクが送られるべきなのですが、武漢市ではいまだにマスクが不足しています。
ウイルスは0.1ミクロンメートル以下の粒子で、感染者の口から吐き出された後、空気中の埃や水滴と一緒に浮遊し、非感染者の口に飛び込んでいきます。感染者の口元で飛散を抑えるのが、もっとも効果の高いウイルス対策です。
この見えないウイルス粒子から身を守るためには「マスク」「手洗い、うがい」「人ごみを避ける」という3つの対策が重要ですが、私たちの体に装備されている3つの防御システムまで理解して行うともっと効果的です。
必殺技、カットオフバリヤー! バイオスーツ!
人体には「皮膚バリヤー」「常在菌バリヤー」「免疫システム」の3つの防御システムがあります。
厚さ約2mmの皮膚は緻密な多層構造になっていて10ナノメートル以上の粒子をほとんど通しません(1ナノメートルは1mmの100万分の1)。今のところ最も小さなウイルスは約23ナノメートルのパルボウイルスですから、傷がなければウイルスは侵入できないようになっています。粒子の大きさでカットしているため「カットオフバリヤー」と言えます。
さらに皮膚の表面には自分と仲の良い常在菌やウイルスがびっしり繁殖させてあり、敵対する菌やウイルスが繁殖できないようになっています。この常在菌は、子宮から生まれ出てくる際に産道で受け渡された母特製の「バイオスーツ」です。
免疫は口に侵入されてしまった時のための最後の砦で、それに頼りすぎるのは危険です。ですからまずはバイオスーツとカットオフバリヤーで防ぐことが前提になっています。
カットオフバリヤーとバイオスーツに守られた鉄壁の人体の最大の弱点は「口」です。鼻と陰部も進入路になりそうですが、鼻は粘液と鼻毛による集塵機によって侵入を防ぎ、陰部は陰毛とパンツと大量に繁殖した常在菌バリヤーによって鉄壁が守られています。そのため、毛が無く、開口面積も大きい口は唯一とも言える弱点です。
だから「マスク」「手洗い、うがい」「人ごみを避ける」の3つの対策はすべて「口対策」になっています。
虚弱性を補う必殺奥義、ハンドウォッシュ
「マスク」は感染者の口からの飛散防止が基本的な目的ですが、非感染者が汚染された指先を口にもっていかないようにする目的もあります。取り外す際に紐を持って外さなければならないのも、口に接触しやすい指の汚染を防ぐためです。
「手洗い、うがい」は口と指先を洗い流す作業ですが、消毒に純石鹸などのできるだけ温和な洗剤が推奨されるのは、強すぎる洗剤が口や手の常在菌まで殺菌してしまいバイオスーツに穴を開けてしまうからです。
最後の「人ごみを避ける」とは「口と口を結ぶ線」できるだけ引き伸ばし、攻めてくるウイルスの数と濃度を減らすイメージです。
そういえば、パワハラ、セクハラ、モラハラで加害者から吐き出される言葉も、見えません。こちらは耳から入り、メンタルを攻撃します。その見えない言葉と戦う時も、しっかり防御システムを理解して、対策したいもの。
しっかり睡眠をとると脳内の言葉を洗浄できるのでおすすめです。本当はマスクで口を塞いでやりたいところですけど。
ウイルスもハラスメントも対策は同じ。見えない粒子と言葉をしっかりイメージして全力で避けていきましょう。