【片づけ講師に聞いた】心と身体が軽くなる「大掃除」の秘密とは?

12月も中盤を過ぎ、そろそろ大掃除を始めようと思っている人必見!『片づけの基本』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)を上梓したばかりの人気片づけ講師・渡部亜矢さんに、今すぐ大掃除を始めたくなる、心と体が軽くなる片づけ術をうかがいました。

今年も残りあとわずか。今年の汚れは今年のうちにキレイにして、すっきりと新しい年を迎えたいですよね。そろそろ本格的に年末の大掃除を始めている人も多いのではないでしょうか。今こそ重い腰を上げる時。

大掃除といえば、案外時間がかかる、面倒くさい、もはや何から始めればいいかわからない……など、始めるきっかけとやる気が重要です。

 そこで今回は、片づけ講師で実家片づけ整理協会代表理事の渡部亜矢さんに、今すぐ大掃除を始めたくなる「片づけの基本」を教えてもらいます。

 

  • 渡部先生、こんにちは。テリ子です。 私は片づけが大の苦手! そもそも、なぜ片づけをしなくてはいけないのですか?

    テリ子
  • それは、片づけとは、明るい未来を迎え入れる、心地よい空間をつくることだから。

    渡部亜矢先生

あなたが目指す人生がどのようなものであれ、何が大事であるかわかっていないと、余計なモノに目をうばわれて、大事なことが選べなくなってしまいます。

つまり、家が散らかっていると、自分の人生で「あまり必要でないモノやコト」に時間と手間をとられてしまうのです。

 また、生活空間にモノがあふれていると、「人生の流れ」がわるくなります。モノには、過去の記憶や感情がこもっているので、モノがあふれていると、「未来」が流れ込む余裕がなくなってしまいます。

片づけとは、自分の心地よい空間をつくることです。空間の余裕は、気持ちの余裕につながりますよ。

 

  • 片づけで人生が変わるって本当ですか?

    テリ子
  • モノで溢れた生活は、人生の流れを悪くするモト。片づけで人生は変わります。

    渡部亜矢先生

お金がない、時間がない……あなたが今、さまざまな悩みを抱えているのは、もしかしたら部屋が散らかっているせいかも。

モノを選んで大切にすることは、自分自身を大切にし、よりよい人生を歩むことになるので、結果として、自分の望む方向に人生が向いていくことになり、実際に人生が変わっていきます。

片づけることは、自分の本心と向き合うことになるので、理想の自分を見つめなおし、そのための行動をするようになるからです。満たされない正体をつきとめることで、感情と行動が一致していきます。

そのため、片づけを繰り返していくと、自分自身にとって必要なモノやコトを選ぶ練習となり、結果として、よりよい選択ができるようになり、人生が変わっていきます。

  •  捨てることができない人にアドバイスはありますか?

    テリ子
  • 無理に捨てようと思わないこと。3秒迷ったら一時保管でOK。

    渡部亜矢先生

片づけが苦手な人は捨てなくてもいい理由探しをしています。考え方を変えようとするのは難しいので、捨てなくてもいいのですが、見えないところにしまっておきましょう。見えなくなったモノは自然と持っていることを忘れます。

いるモノは一瞬でいると判断できます。ちょっとでも躊躇したら、それはたいして重要なモノではないので、五感を信じて3秒という短い時間で、「いる」「いらない」「一時保管」の3つの分ける、「3の法則」を実践してみてください。 

1:ちょっとでも躊躇したら必要ではないモノ。自分を信じてみよう。

例えば、お財布やスマホ、メガネ、通帳、本当に大事な思い出の品などは、一瞬でぜったいに「いる」と答えられますよね。
迷うのは、なくても困らないモノや、たいていあとから買えるモノばかりです。本当にいるモノといらないモノを見分けるには、瞬間的にいると思ったモノは、いる。ちょっとでも躊躇したらそんなに必要なモノではないと、自分を信じてみるといいでしょう。

2:好きか嫌いか、自分の気持ちに白黒をつけて、悩まない訓練をしよう

また、好きか、嫌いかの2択、中間なしで自分の気持ちに白黒をつけるのもいいでしょう。
見極めができずに迷ったら一時保管にして、悩まない訓練をしていくと、だんだんいるものがわかってきて、判断も早くなります。
部屋の服が少なくなると、自分の好みの傾向もわかってくるので、本当に必要な服しか買わない思考が身につきますよ。

 

  • 片づけベタな人の特徴とは?

    テリ子
  • 自分を大切にしていない人。人任せになりがちな人。将来の本当のメリットよりも、目先のメリットに目を向けてしまいがちな人。

    渡部亜矢先生

また、身体的・精神的につらい状況や問題を抱えている人も、部屋が散らかりがちです。片づけは、心身ともに健康のバロメータ。自分自身を見つめ直してみて。あまりにも部屋が散らかるようなら、必要に応じて医療機関を受診してみるのもいいかもしれません。

 

  • 考え方をどのように変えると片づけ上手になれますか?

    テリ子
  • 捨ててもいい、モノがなくてもいい理由探しをするクセをつける。

    渡部亜矢先生

片づけが苦手な人は、無意識に捨てなくてもいい理由探しをしています。このような考え方のクセは、30歳なら30年かけて作りあげたもので、思い込みでもあります。

思い込みを変えるのは、すごくたいへんで難しいこと。そう簡単に考え方のクセをなおすことはできないので、まず片づける時は、「3の法則」を使ってみましょう。するとだんだんと、それがなくてもいい理由ができるようになります。例えば、同じ色の服がある、また買える、ほかのモノで代用できる、誰かに借りればいい、などの考え方の習慣が身につくでしょう。片づけながら、小さな成功体験を得られるようになるので、「行動」を変えていくほうが簡単です。

 

  • 大掃除にも使える簡単な片づけテクニックを教えてください

    テリ子
  • 100点満点の60点ぐらいの感覚で片づけましょう。

    渡部亜矢先生

食器類、スリッパなどは、年末に自宅にいらしたお客さんの数をマックスとして見直しましょう。それ以上の数は必要ありません。

また、使ったモノは手前に置くようといいでしょう。一度使ったモノは、次にまた使う可能性が高いので、クローゼットの衣類のかけ方も、時系列順にしていくと便利。種類を分けすぎず、ざっくりとここを探せば出てくるようにするのもおすすめです。

 1カ所を100点満点で片づけようとせずに、60点ぐらいでもいいので、繰り返し片づける、ゴミ捨てを忘れないなど、日常生活の流れのなかに、片づけを取り入れていきましょう。

  • 片づいている家の特徴はありますか?

    テリ子
  •  心に余裕がある人が住んでいるということ。

    渡部亜矢先生

片づけや部屋について、周りの人とたくさん話をしている人は家がキレイに片づいています。時間的にも余裕のある生活をしている人も多い印象です。つまりそれは、心に余裕があるということではないでしょうか。

  •  片づけがしたくなる魔法のことばはありますか?

    テリ子
  • ズバリ……「私は片づけている自分が好き」

    渡部亜矢先生

  •  最後に、迷えるtelling,読者にアドバイスをお願いします。

    テリ子
  • 30代で片づけスキルが身につければ、その後の人生はすごく楽になりますよ!

    渡部亜矢先生

片づけは自己管理、セルフケアです。また、身だしなみの一環でもあります。

オフィスでデスクが散らかっていると、周りに迷惑がかかりますよね。片づけは自分も周りも幸せになるマナーのひとつだと思って、取り組んでみましょう。

30歳は非常に忙しい年齢でもあります。結婚、出産、キャリアアップ、スキルアップなど欲ばりたくなりますが、だからこそ「3の法則」をつかって、片づけに悩まず、探し物のない部屋を目指してみてはいかがでしょうか?

 時間は資産です。好きなことのために、時間を使えるようになるためにも、部屋を片づけておくことをオススメします。

みなさんは、最先端の技術、AIを使いこなしたり、代行サービスを心の障壁なく使える世代です。それらをうまく使いながら、人生をより豊かに過ごしてください。

『片づけの基本』

渡部亜矢

発行: ディスカヴァー・トゥエンティワン

価格:1,300円(税別)

●渡部亜矢さんのプロフィール

片づけ講師。一般社団法人 実家片づけ整理協会代表理事。実家片づけアドバイザー。銀行、出版社等を経て、片づけられない人向けの講座を開講。物とお金の整理術、着物水洗いリメイクアドバイザー認定講座などを展開中。『カツオが磯野家を片づける日』(SBクリエイティブ)、『プロが教える実家の片づけ』(ダイヤモンド社)ほか、著書・メディア出演多数。

一般社団法人 実家片づけ整理協会

telling, 編集長。女性誌編集、WEBディレクター、PR、フリーランス編集・ライターを経て、2020年3月より現職。オフタイムは、ストイックにジムに通う、ただのクラオタ。好きな言葉は「低糖質」。