女子アナの立ち位置。

【古谷有美】タピオカ大ブーム! 乗っかって満喫するのも、あえて切り離すのも、どちらも楽しい。

古谷、タピオカデビューしました。 今年は本当に、タピオカがめちゃくちゃ流行っていますね。 こないだ六本木ヒルズを通りかかったときも、有名なタピオカチェーン店が新しくオープンしていました。あまり目立つ場所じゃなかったからか、意外とすいていて。これは試すしかない! と10分ほど並び、初めて飲んでみたんです。

●女子アナの立ち位置。

古谷、タピオカデビューしました

今年は本当に、タピオカがめちゃくちゃ流行っていますね。
こないだ六本木ヒルズを通りかかったときも、有名なタピオカチェーン店が新しくオープンしていました。あまり目立つ場所じゃなかったからか、意外とすいていて。これは試すしかない! と10分ほど並び、初めて飲んでみたんです。紅茶がとってもおいしくて、楽しい経験だったけれど、一口ずつもぐもぐしなくちゃいけない“咀嚼”になんだか疲れてしまいました。…歳かもしれません(笑)。

アラサーの私たち世代にとって、タピオカミルクティー自体は、結構昔からあるもの。中華料理屋さんに行くと、デザートにはココナッツタピオカが出てきたりしていたから、わりと身近な食べ物なんですよね。だからこそ、このブームに驚いています。

友人が言うには「タピオカミルクティー1杯には、角砂糖が24個入っている」とのこと。真偽のほどはわからないけれど、もしそうだとしたら、大変なカロリーです。でも、10代の子たちはそんなことおかまいなしで、一日1杯ペースで飲んでいる……その若さがまぶしい。でも振り返れば、私もその年頃のときには「桃の天然水」ばっかり飲んでたなぁ。

ひとつぶごと、いやなことも食べてなくなっちゃえ。

並ぶ時間も、味わう時間も。アナログの行為に意味がある

人気のお店や立地だと、1杯買うためだけに何時間も並んだりすることがあるそう。だけど、並んでいる時間も含めて楽しいんだよなぁってことは、とてもよくわかります。

お目当てのもののために過ごす時間って、夢が詰まっていてわくわくする。実際にタピオカミルクティーを受け取ってから飲み終わるまでの時間は、数分なのかもしれません。だけど「どんな味かなぁ」「今日はこのフレーバーにしたい」なんて思いながら、友達とおしゃべりしたりもしつつ並ぶ時間は、もはやそれ自体がアトラクションです。
私も、好きな食べ物だったら行列をいとわないタイプ。大学生のころなんかは、人気のラーメン屋さんを巡ることが好きで、友人たちとよく並んでいました。

食べ物以外にハマったことといえば、やっぱりプリクラ! 分厚いプリ帳をつくって、交換したプリクラをせっせと貼っていました。
それこそ、16枚切り1シートの時代からはじまって、自分で分割数が選べるようになり、ゲームセンターに置かれたハサミでみずから切り分けて……といった進化の過程を、一つひとつ追いかけていった世代です。8歳上の姉とも、よく地元の『キャッツアイ』というゲームセンターで、プリクラを撮りました。

後半からは足が長く見える機種とか目を大きくできる機種が出てきたけれど、初期はもう、本当に撮るだけ。
「誰かとわざわざ出かけて撮る」「アナログのシールを、手紙とともにわざわざ交換する」「たくさんのプリクラを貼ったプリ帳が分厚くなっていく」という行為そのものに、意味があったような気がします。それこそ人気のある機種に並んでまで、撮りました。
いまの子たちはスマホもあるし、かわいく加工できるアプリもたくさんあるから、わざわざプリクラなんて撮らないのかな?

年齢に合わせた「ブームの楽しみ方」って、あるのかも

タピオカミルクティーの流行には、「カップと自分」の写真を撮ることも織り込まれているみたいですね。つぶつぶのタピオカや、各ブランドが工夫を凝らしたカップは、確かにかわいい。そういう写真を撮ったり、誰かに見せたりすることって、ちっちゃな幸せにつながっているなと思います。

若いときって、お金はそんなにないけれど、時間だけは膨大にある。だから、2時間かかると言われたって、ふつうに並べちゃうんです。しかも、並んだこと自体を楽しんだうえ、かわいい写真に撮ってSNSに投稿すれば、達成感はかなりのもの。自己満かもしれないけれど、ある種のコミュニケーションになっているんでしょう。ブームをそうやって乗りこなすのは、若い子ならではの楽しみかもしれません。

だけど、年齢とともに、別の楽しみ方だって出てきます。それは、世の中の流行と自分を、あえて切り離すこと。
たとえば私、カレーが大好きなんです。昨日も食べたけど、今日もこうして食べている(編集部注:カフェでカレーを食べながらの取材でした)。そこには、ブームなんてもう関係ありません。大人になり、自分でお金の使い道をコントロールできるようになったり、ある意味自由な時間が減ったことで、自分の本当に好きなものがわかりやすくなりました。

もちろん、流行りものに一度乗っかってみたら、それがそのまま好きなものになる可能性だってある。だから遊び心は忘れないままで、自分の“好き”を探し続けていけたらいいなって思います。

続きの記事<変化を怖がらないで済むように“新しい習慣”はじめました>はこちら

古谷 有美さんの著書、好評発売中です。

you & me 女子アナの私、普段のワタシ

you & me 女子アナの私、普段のワタシ

著:古谷 有美
発行:双葉社 

1988年3月23日生まれ。北海道出身。上智大学卒業後、2011年にTBSテレビ入社。報道や情報など多岐にわたる番組に出演中。特技は絵を描くことと、子どもと仲良くなること。両親の遺伝子からかビールとファッションをこよなく愛す。みんみん画伯として、イラストレーターとしての活動も行う。
フォトグラファー。北海道中標津出身。自身の作品を制作しながら映画スチール、雑誌、書籍、ブランドルックブック、オウンドメディア、広告など幅広く活動中。
ライター・編集者 1987年の早生まれ。雑誌『走るひと』副編集長など。パーソナルなインタビューが得意。紙やWeb、媒体やクライアントワークを問わず、取材記事やコピーを執筆しています。趣味はバカンス。好きなバンドはBUMP OF CHICKENです。