スタバが好き、お金も好き。投資家×お金ワカラナイ女子のQ&A 33

節約疲れは浪費生活への「リバウンド」の元。長く上手に節約を続けるコツは?

毎日ランチにはお弁当を持参し、カフェ代も節約しているナシコさん。節約生活が板についてきた反面、最近は疲れがたまってきたのかモチベーションが低くなっているようです。ジョージ先生は、こんな彼女にどうアドバイスするのでしょうか。 生徒のナシコさん:31歳、独身、中小企業に勤める。スタバが好きで、新商品がでるたびに買いに走り、インスタにアップしている。 ジョージ先生: 元公務員。不動産投資で資産形成し、40代でアーリーリタイア。現在は日本の自宅と海外の別荘を行き来し、悠々自適の生活を送る

●スタバが好き、お金も好き。投資家×お金ワカラナイ女子のQ&A  33

節約しようと思ってもモチベーションが続かない

生徒:毎月少しでもお金を貯めようと、毎日お菓子も買わず、巷で人気のタピオカドリンクも我慢、外食もしないで直帰。節約に励んでいるのですが、最近なんだか疲れてきちゃって。

先生:節約疲れってやつですね!

生徒:先生は20年間節約ばかりしていて疲れませんか?

先生:全然、疲れたと思ったことはないです。私の場合は「食費1カ月1万円生活」などテーマを決めて、ゲーム感覚で節約に取り組めていますから。あなたの場合は、「なんとなくお金を貯めなければいけない」と思って節約に励んでいるんじゃないですか?

生徒:そうなんですよ。

先生:あなたの場合は節約すること自体が目的になっていて、「今年中に100万円貯める」など、明確なゴールがないうえに、いつも「節約しなきゃ」と思っているから疲れるのでしょうね。私の場合は、節約というよりも無駄な出費を削り、貯まった元手を投資に回すことで、得られるリターンを増やして「自由人になる」という、しっかりとした目標がありましたから。

世間では「節約=貧乏くさい、ストレスがたまる」と思う人も多いでしょう。私からしたら、たいして必要もないところにムダなお金を使って、結果いつもお金の心配をしているほうがよっぽどストレスがたまると思いますけどね。

「家計簿」をつけてもお金の流れが改善されないのは……

先生:ところで、あなたは毎月何にどのくらいお金を使っているかちゃんと把握してますか?

生徒:家計簿アプリはつけてますけど、正直、何にいくら使ったかまでは見直ししていません~(汗)。

先生:そんなことだろうと思いましたよ。家計簿をつけることが目的になっていて、肝心の家計の見直しができない。つまりPDCAのplan(計画)、do(実行)、check(評価)、act(改善)でいったら、「do=実行」しかできていないワケです。家計簿をつけるにしても最初に「外食代を○○円以内に抑える」などの計画を立てて、実行して、それをもとに評価と改善をしないと意味ないですよ。

生徒:先生は家計簿をつけているのですか?

先生:つけていません。かわりに、毎日使った金額を手帳に記録し続けています。自分が何に使ったのか、無駄な買い物はなかったか、毎日確認できるから、意識しなくても自然と無駄な買い物をしなくなるんですよ。

生徒:家計簿アプリは便利だけど、クレジット決済やスマホ決済支払いだと自動的に取引が記録されるせいで、自分がいくら使ったか自覚がわかないから、やっぱり手帳に記録しようかな。

先生:どちらでもいいですよ。必ず自分で使った額を確認する。それだけで確実にお金のムダ遣いは減ります。レコーディングダイエットと一緒です。

お金に余裕が出てきた時にこそ使い方を見直すべし

先生:節約をがんばる人にありがちなのが、ある程度お金が貯まって余裕が出てくると「これくらいいいか」と思って財布のひもが緩んでしまうこと。気づいたら節約できていない元の生活に戻ってしまうんですよね。

生徒:そうならないためにはどうしたらいいですか?

先生:まずは何のためにいくらお金を貯めるのか、目的と目標金額を設定することでしょうね。みんなそこがはっきりしないまま、なんとなくお金がないと不安だと思って節約するから長続きしないんですよ。

次にやるべきことは、家賃、光熱費、食費など1カ月いくらあれば生活できるかを把握すること。生活に必要な最低額を知っておけば、収入が増えても無駄遣いをしないし、逆に無駄遣いし過ぎた時もすぐにわかります。

生徒:節約のため、お菓子は買わない方がいい?

先生:収入の1割くらいまでなら、友達とのランチやおやつ代に使うのもありだと思いますよ。まあ、私だったら「このお金をどう使ったら一番効果的か」ということを考えて行動しますけどね。たとえば、「仲がいい友達とランチする」ではなく、「お金の専門家Aさんからお金について学びたいからランチに誘おう」、「保険に詳しいBさんと仲良くなりたいからお菓子を差し入れしておこう」というようにね。

生徒:今、手元にあるお金をどう使うのが一番いいかを考えるということですね。

先生:そういうことです。節約疲れからリバウンドするまえに、今支出しようとしていることが将来の自分にどんな風に役に立つのか考えることが大切なのです。

(ジョージ先生のつぶやき)
節約というと、「ほしいものをがまんする」というイメージがあるかもしれません。しかし私からしたら節約とは、無駄なところにお金を使わず、必要なところにお金を投資することです。お金をどう使うことが自分にとって効果的なのか、考えてみてくださいね。

●今回のまとめ
・「お金を使ってはいけない」と考えるとストレスがたまり、節約疲れを起こす
・毎日の出費を手帳などに記録し、使い方を見直す習慣をつける
・収入の1割程度は自分の好きなことに使うことでストレスない節約生活を心がける

明治大学サービス創新研究所客員研究員。ミリオネアとの偶然の出会いをキッカケに、お金と時間、行動について真剣に考え直すことに。オンライン学習講座Schooにて『文章アレルギーのあなたに贈るライティングテクニック』講座を開講中。
明治大学サービス創新研究所客員研究員。就職当時から節約生活を送り投資で財を築く。早期退職した現在は海外の別荘と日本を行き来する日々。著書に「高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法」
投資家×お金ワカラナイ女子のQ&A