telling,Diary 私たちの心の中。

どんなところでも寝られる自分でいるために私がしていること

なまめかしく妖艶な表現力で性別問わず見る者の目を釘づけにするポールダンスのダンサーであり、注目のブロガー、ライターでもある“まなつ”さん。彼女が問いかけるのは、「フツー」って、「アタリマエ」って、なに? ってこと。 telling,世代のライター、クリエイター、アーティストが綴る「telling, Diary」としてお届けします。

●telling, Diary ―私たちの心の中。

寝ることが好きです。
自分のブログのタイトルも「今夜、どこで寝る」にしてしまうほど、睡眠を最優先に生きています。

食欲、性欲、睡眠欲が「三大欲求」として括られていますが、私にとっては睡眠が何より大事。
眠かったら人は死にます。眠いとご飯も食べられないし、セックスもする気にもなりません。
一日のスケジュールも、睡眠時間をしっかり計算した上で立てます。

出張のお供には……

とはいえ仕事上、出張が多いため、空港や駅への移動時間がネックになることも。
その分、飛行機や電車での長距離移動中は大抵、寝て過ごします。
出張先では慣れない部屋でも眠らなければいけないため、眠るための一工夫が必要。
アイマスクと耳栓、アロマオイル、体のコリをほぐすためのセルフマッサージ器具などを用意します。
光や音を遮断し、リラックスして眠ることが良い踊りに繋がるのです。
睡眠不足はパフォーマンスの低下や怪我・事故を起こしかねないので、絶対に避けたいところ。
首や肩も、いつもより寝ていないときはめちゃめちゃこります。
なので、カラダがこってきたら寝不足だという指標にしています。

自分らしくいるために

「寝不足によるパフォーマンスの低下」はフィジカルな話だけではありません。
私は、寝不足だと死ぬほど機嫌が悪くなり、何もかもネガティブに考えてしまいます。
些細なことにイラつき、心に余裕がなくなってしまうので、そうなったら1分でもいいから目を閉じて外部と自分を遮断します。

私が何よりも寝るのを最優先にするのは、自分らしくいたいから。
いつでも最高の自分を見せたい。
動きやすくコリなど不快感のない体で、ご機嫌に過ごしたい。
カラダが疲れていて不機嫌で眠いという最悪な状態で、踊りたくない。
自分にとっては何千回と踊ってきたポールダンスでも、見にきてくれたお客様にとっては最初で最後のショーかもしれないから。
踊りを見てくれた人の記憶に、全力を出し切った自分を残したい。

そういうわけで睡眠には一過言あり、具体的に良い睡眠をとるためにしているのは、まず遮光カーテン。ケチらずお高いやつ。
そしてアイマスク、場合によっては耳栓も着用。
それからパートナーに「何があってもアラームが鳴るまでは起こさないで」と、自分の睡眠に対する優先度を理解してもらうこと。
理解のある妻なので、ぐーすか眠る私をいつも暖かい目で見守ってくれます。
私が寝ている間は極力音も立てないようにしてくれて、本当にありがたい。

ただ、最近は猫に起こされることが多いです……。
猫って人間が長く寝てると、死んだの?と思うらしく、三匹の猫にめちゃ舐められ、仕方なく起きる日も。
幸せだけど、寝不足です。

『おっぱいが大きかったので会社員を辞めてポールダンサーになった話』

著:まなつ

発行:株式会社ZINE

ポールダンサー・文筆家。水商売をするレズビアンで機能不全家庭に生まれ育つ、 という数え役満みたいな人生を送りながらもどうにか生き延びて毎日飯を食っているアラサー。 この世はノールール・バーリトゥードで他人を気にせず楽しく生きるがモットー。
まなつ