自著を手にする「歩くパワースポット」湘南乃風のSHOCK EYE

湘南乃風SHOCK EYEさん〈前編〉「歩くパワースポット」と呼ばれて

湘南乃風といえば「レゲエ砂浜ビッグウェーブ!」とカラオケが盛り上がるテッパンソングをはじめ、ヒット曲多数。外面的には、ちょっといかつい漢(おとこ)な方々、なんていうイメージもあったり……? でもメンバーのSHOCK EYE(しょっくあい)さんが「歩くパワースポット」と呼ばれていること、ご存じでしたか?その名も『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている小さな習慣』(講談社)を上梓したSHOCK EYEさんに、お話を伺ってきました。

「歩くパワースポット」と呼ばれて

――もともと、SHOCK EYEさんを「歩くパワースポット」だと評したのはゲッターズ飯田さんだとか。「今まで占ってきた数万人の中で1、2を争う運の良さだ」と驚いたということで、「SHOCK EYEを待ち受けにすると開運になる」と話題になりました。「歩くパワースポット」と言われて、どう感じましたか?

SHOCK EYEさん(以下、SHOCK EYE): 正直「え、僕が?!」という感じでした。占いを受けたのはそのときが初めて、さらに予想外のことを言われたので、驚きで耳が赤くなったほど(笑)。

その晩、友人たちに話したら、みんな面白がって僕の写真を撮って待受けにしてくれて、彼らから「仕事が決まった」「表彰された」など続々と報告が来るようになったんです。驚きましたし、自分の写真がきっかけで幸運をつかむ友人たちを見て、自分もしっかりしなくては、「歩くパワースポット」という言葉に恥じないよう、その言葉に追いつきたいと考えるようになりました。それで、少しずつ生活を整えたり、神社に足を運ぶようになったんです。

取材に応じる「歩くパワースポット」湘南乃風のSHOCK EYE

――本業の音楽と無関係に「歩くパワースポット」という言葉が独り歩きすることに、違和感はなかったですか?

SHOCK EYE: 言葉が広がること自体は、全然悪いことだと感じませんでした。みんなが僕の写真を待ち受け画面に設定して喜んでくれることが、単純にとても嬉しかった。ただ、今こういう現象が起きていることに何の意味があるんだろうというのは、自問自答していました。

――本には音楽活動と「歩くパワースポット」をつなぐための「調味料」を探したと書かれていましたね。

SHOCK EYE: そうなんです。自問自答することで、時間を経てわかったこと、それは、音楽活動をする自分も、歩くパワースポットと呼ばれる自分も、どちらも結局は「誰かに喜んで欲しい」「誰かの行動の背中を押すきっかけを作りたい」という気持ちが源泉にあるということ。同じなんだ、と気づけてからは、2つの軸に感じていた違和感は解消されました。

偶然の縁を大切にし、目の前の事に打ち込む

――ゲッターズ飯田さんとは今でも交流はありますか?

SHOCK EYE: はい。一番最初に占っていただいた時に、「2018年の後半から幸運期がくる」と言われました。その時は「え、ずっと先じゃないですか!」と思っていたのが、2018年の年初に食事をご一緒して、「いよいよ今年ですね」と。

記者の質問に応じる「歩くパワースポット」湘南乃風のSHOCK EYE

――実際、『行列ができる法律相談所(日本テレビ系)』に出演なさったのが2018年の10月。

SHOCK EYE: はい。女優の波瑠さんが僕を待ち受け画面にしてくれているという話で、出演オファーをいただきました。それまで、自分にできることはないからとバラエティ番組は出たことありませんでしたが、言われたとおりの2018年後半のタイミングだったこと、しかもオファーの電話を受けたのが伊勢で神社めぐりをしていた時だったことに深い縁を感じて、出演しようと決めました。

――そこからさらに話題が大きくなり、今回の出版につながったんですね。

SHOCK EYE: 実は、僕の初めてのソロ作品がこの本なんです。音源ではなく、本になるとは自分でも驚きです(笑)。ご縁を感じたことに素直に従って、勇気を出してオファーを受けて本当によかったと思っています。

本の発売にあわせて「運気アップ」の印が押されたサイン本のお渡し会を開催。集まった1000人ひとり一人との待ち受け用2ショット写真の撮影も行われた。写真:湘南乃風 SHOCK EYE『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている小さな習慣』(講談社)より

ゲッターズ飯田さんからは、2018年の後半から5年間幸運期が続くと言われています。もともと浮足立ったりはしないほうですが、しっかり足元を見て一歩一歩やっていきたいですね。音楽活動とはまた違う表現の場をいただけたので、精進していきたい。

――精進、ですか?

SHOCK EYE: はい。本にも書きましたが、僕は「努力」という言葉があまり好きではないんです。「努力」は無理している感じがしますが、「精進」というのは、やるべきことに向き合って、誠意を持って心を込めて行動するイメージです。

取材に応じた「歩くパワースポット」湘南乃風のSHOCK EYE

我慢が伴うような無理な努力をしたり、あるいは「無駄な努力はしたくない」と損得でものごとを考えたりするより、目の前のことに真摯に打ち込んでいきたい。結果は、その先についてくるものだと思っています。

●SHOCK EYE(しょっく・あい)さん プロフィール
1976年生まれ、神奈川県出身。RED RICE、若旦那、HAN-KUNとともに「湘南乃風」を結成。2003年、アルバム『湘南乃風 ~REAL RIDERS~』でデビュー。これまでに19枚のシングルと7作のアルバム、ベスト盤2タイトルをリリース。11年にはポルノグラフィティの新藤晴一、サウンド・クリエーターの篤志と「THE 野党」を結成。また、近年は℃-uteやジャニーズWEST、YouTuberのフィッシャーズなど幅広いジャンルのアーティストに楽曲提供を行う。19年春、初の著書『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている小さな習慣』を上梓。 

『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている小さな習慣』

著:湘南乃風 SHOCK EYE

発行:講談社

フォトグラファー。北海道中標津出身。自身の作品を制作しながら映画スチール、雑誌、書籍、ブランドルックブック、オウンドメディア、広告など幅広く活動中。
telling,創刊副編集長。大学卒業後、会社員を経て編集者・ライターに。女性誌や書籍の編集に携わる。その後起業し広告制作会社経営のかたわら、クラブ(発音は右下がり)経営兼ママも経験。