telling,編集部コラム

31歳、もうすぐカレンダーからいなくなる。

telling,編集部の田中です。31歳の誕生日を迎えた3月末。「おめでとう」とともに周りの人から言われた言葉で、女の人にとっての誕生日のとらえ方を考えさせられました。

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31歳の誕生日に言われた聞きなれないジョーク

先日31歳になり、誕生祝いで以前勤めていた会社の先輩と久しぶりにご飯に行きました。
新卒入社の22歳の頃から私を知ってくれている先輩に「私もいよいよ31歳ですよ〜」というと、「あら、じゃあもうすぐカレンダーからいなくなっちゃうわね」と言われました。

なんのことかわからなくて聞き返すと、「言わない?カレンダーからいなくなっちゃう、って」と。
ひと月って、最大で31日ありますよね。カレンダーの中に存在する一番大きい数字が「31」。だから、32歳になると「人はカレンダーから消える」んだと。
この先輩も、更に大御所の先輩から31歳の時にそう言われ、その後数多の後輩たちが31歳を迎える時にドンからその言葉を卒業証書のようにもらってきたのだそうです。
みなさん知ってました?私全然知りませんでした。

昔のトレンディドラマとかで「クリスマスケーキ」っていう表現は聞いたことがありました。「(12月)25(日)を過ぎると“売れ残り”」って、あれです。
私がクリスマスケーキだった頃、まだ世の中にはたくさんのクリスマスケーキが売っていて、そのどれもがつやつやしていて「まだまだ食べごろです」って生きてました。クリスマスケーキだろうと七面鳥だろうと全然不安じゃなかった。
30歳が来た時も、思ってたほどウッとくるものはなかった。むしろまわりの「もうすぐお前も30歳になっちゃうね」っていう絡みがめんどくさいから、やっと多くの素敵な30代の人たちの中に紛れられると。人から年齢でとやかく言われなくなるだろうと嬉しかった。

ところがですよ。まだあったんですね「クリスマスケーキ」「三十路」の次、もう向こう10年「四十路」まで、色々言われないで済むと思ってたのに。

「いなくなる」ってひどくない?

「カレンダーからいなくなる」、なんだか「クリスマスケーキ」とか「アラサー」みたいな今まで聞いてきた年齢揶揄の中で一番嫌だった。
だって「いなくなる」んだよ?なんかステージから降ろされるみたい。私の人生、まだまだ続いていくのに。

そして何より、まだそんな風に何かに掛けて年齢を意識しなきゃいけないっていうことにびっくりした。自分がいくら気にせずにいても、そんなふうにものごとを見る人たちによってカテゴライズされるんだなぁと。

こうなったら開き直りますよ

何かにつけて自分の年齢を自覚しなきゃいけない人生って、窮屈。だったらこの先ことあるごとに自意識過剰になってやろうかしら。

「あらあんた、もうすぐアブダビの7月の平均最高気温に追いついちゃうね」
とか(41度です)
「お、私もようやく六本木ヒルズだわ」
とか(54階建てだそうです)
そんでそんで、「おや、もうすぐスピリタスの度数を追い越しちゃうわ」とか言いながら(96%)、愉快に歳をとっていったりしてね。

他人から「あなたはもう◯◯歳なんだから」そう言われると気が滅入るけど、こうやって自分が歳を重ねるごとに自分と同じ「数字」を探してみるのは少しだけ楽しいかもしれない。というか、そういうのを楽しむ側で生きたいなって思います。

現在肩書き無し。30歳の夏、港区での彼氏との同棲を解消、同時に8年マネージャーとして勤務した芸能事務所を退社する。ライター業ではお笑いやサブカルチャーに関するコラムをwebサイトに寄稿など。
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