お皿のパンを前に笑顔を見せるTBSアナウンサーの古谷有美さん

女子アナの立ち位置。

落馬で「星が飛ぶ」体験も…自分のための「種まき」をゆるく、楽しく【古谷有美】

ミレニアル世代ど真ん中のアナウンサー・TBS古谷有美さんによる、テレビとはひと味違う本音トーク。今回は、馬が好きだという古谷さんが乗馬にチャレンジした時のお話。落馬で目の前に「星が飛ぶ」というヒヤっとする経験をしながらも、新しい分野へのチャレンジを続ける気持ちを綴っていただきました。

●女子アナの立ち位置。

前向きな学びの場が、元気と刺激をくれる

最近は、スケジュールにすこし余裕があるので、いろいろと新しいことをはじめました。
たとえば週1回、ある大学に通っています。社会人向けのオープンクラスで、英語を学び直しているんです。お仕事で外国の方に簡単なインタビューをすることもあるし、自分の考えを伝えるくらいの英会話は、まあできる。でも、ネイティブのスピードになると、昔よりもリスニング力が弱っているのを感じていました。だから、数年前からブラッシュアップの機会を狙っていたんです。

お皿のパンを見つめるTBSアナウンサーの古谷有美さん

とはいえ、大学のオープンクラスは、一般の方々がお仕事を終えたあとに来られるため、19~21時ごろが主流。朝の番組を担当しているときには、なかなか通いにくかったんですよね。このたびようやく時間が空いて「いまだ!」と、飛びこみました。

クラスのメンバーは、だいたい20人弱。私より若い方もいれば、60代や70代くらいのおじい様、おばあ様もいて、なかなか不思議な空間です。お互いの素性なんてまったく知らないけれど、みんなが一生懸命に学んでいる空気は、とにかく気持ちいい。その姿を見るだけで、すごく元気と刺激がもらえます。英語の勉強だけじゃなくて、向上心に満ちた空間に身を置くことが、自分にとってプラスになっている気がするんです。

大好きな馬に乗る、週末トリップも

英語のほかは、以前このコラムでも話したパーソナルトレーニングや月1回の「何かを観に行くルール」で、自分を広げるための“種まき”をしているところ。週末には国内旅行にも出かけていて、こないだは山梨で乗馬をやりました。

もともと、動物のなかでは馬が一番好き。私が生まれ育った北海道恵庭市には、すぐ近くに有名な競走馬のファームがあったんです。休日には家族で競馬場に行ってピクニックをしたり、お父さんがプレイする『ダービースタリオン』という競馬ゲームを、よく隣で見たりしていました(笑)。だからか、大人になってもずっと馬が好きなんです。

社会人になって最初に住んだ参宮橋にも、名門の乗馬クラブがありました。通りかかるといつもポニーが見えて、乗馬をきちんと習ってみようか、と思ったことも。けれど、さすが名門だけあって入会金が高く、まるで手が届かなかったんです。

だから海外でも日本でも、どこか出かけるときに近くで乗馬ができるか調べるのは、私の定番。今回は数年ぶりに、色づきはじめた紅葉のなかで、乗ってきました。

目の前を星が飛ぶような落馬事故! でもラッキーでした

ところがその乗馬体験で、大変なことが起きたんです。よ~く見なければわからないかもしれないけれど、じつはいま、左目の下に青いアザがあるんですよね。そう、落馬しちゃったんです……!

私が乗ったお馬さんは、その日なんだかお疲れモード。足があんまり上がっていなかったからか、パカラッ、パカラッと軽快なリズムで走り出したとたん、やわらかく積もった落ち葉につまづいてしまったんです。その拍子に私もぽーんと投げ出されて、落ち葉の上にばふっとダイブ。そこに転がってきたお馬さんのひづめが、頭にパカーンと当たり、目の前を星がチカチカ飛びました……。ヘルメットをかぶっていた場所に当たってくれたため、大事に至らなかったのが幸いです。

人間ってそういうとき、妙に冷静ぶろうとしたりするんですよね。私もとっさに、お馬さんに向かって「大丈夫!?」と声をかけていました(笑)。もし脚が折れたりしていたら、安楽死させられるかもしれないでしょう。でも、お馬さんは平気で、私も大きなたんこぶができたけれどあとは平気で、そのままゆっくり帰路につきました。

で、2日後くらいに鏡を見ていたら、目の周りにじわっと青タンができてきたんです。なんでも、頭を強く打つとその衝撃で、あとから顔に内出血が出てくることがあるんだそう。とはいえピンピンしているし、メイクで隠せる程度だからお仕事にも支障はないし、まったく問題ありません。むしろ、数センチずれていたら死んでいたかもしれない事故だったのに、青タンくらいで済んだこと、逆にラッキーだなと思っています。

パンをかじりながら笑顔を見せるTBSアナウンサーの古谷有美さん

新しいバランスの暮らしから、なにかいいことが生まれますように

そんなふうにハプニングもあったけれど、いまこうしていろんな経験をしている時間は、とても楽しいです。かならずしも全部が種まきではないし、全部が収穫につながるわけではないけれど。それぞれが絡み合って、蒔いては刈って、刈っては蒔いてしているうちに、面白いお仕事につながったりしたらうれしいなと思います。たとえば英語を磨くことで、10代のころからずっと憧れている「ミステリーハンター」のお仕事に、いつか役立てられるかもしれません。

帯番組を担当していたりしてお仕事が詰まっているときには、現状維持が最優先。そのなかでちょっとずつ新しいことにチャレンジしてきたけれど、いまは、もう少しチャレンジのほうに自分の意識を向けていく時期なのかなと思っています。この新しいバランスの暮らしを、しばらくはのんびり楽しんでいたいです。

1988年3月23日生まれ。北海道出身。上智大学卒業後、2011年にTBSテレビ入社。報道や情報など多岐にわたる番組に出演中。特技は絵を描くことと、子どもと仲良くなること。両親の遺伝子からかビールとファッションをこよなく愛す。みんみん画伯として、イラストレーターとしての活動も行う。
ライター・編集者 1987年の早生まれ。雑誌『走るひと』副編集長など。パーソナルなインタビューが得意。紙やWeb、媒体やクライアントワークを問わず、取材記事やコピーを執筆しています。趣味はバカンス。好きなバンドはBUMP OF CHICKENです。
フォトグラファー。北海道中標津出身。自身の作品を制作しながら映画スチール、雑誌、書籍、ブランドルックブック、オウンドメディア、広告など幅広く活動中。