ヒミツの台湾さんぽ

ヒミツの台湾さんぽ―花のプレート#10―

台湾の街を歩いていると、ふとしたところに心ときめくかわいいがあふれています。見ていると台湾の人の暮らしをどことなく感じられる気がして、なんだかうれしくなっちゃうようなすてきな景色たち。何気ない街角にこそそんな“胸キュン”が散りばめられていて、それはまさに宝探しのようです。 この「ヒミツの台湾さんぽ」では、そんな街歩きのちょっとした楽しみをお伝えできればと思います!

●ヒミツの台湾さんぽ 10

台北、カワイイ花のプレートたち

日本でも台湾でもそのほかの国でも、その場所の番地を表記したプレートってありますよね。これの台北版がめっぽうかわいくて! 台北は12の行政区に分かれているのですが、その區(エリア)ごとに區の花があって、プレートには花のイラストがあしらわれているんです〜。

たとえば、中正區は木綿花(ムーミェンホァ)。ワタノキの花です。

左上に描かれているのが木綿花。濃いオレンジ色の、手のひらほどある大振りな花で、台北では2〜3月ごろに花開きます。背の高い木でかなり上の方に花がついているのですが、これが散らないでそのまま路上にボタボタ落ちてくる! その路上に落ちてきたオレンジの花を見ると、台北の早春だな〜って感じます。

プレートの表示にもあるように、中正區の羅斯福路(ルォスーフールー)は木綿花が街路樹。見慣れない花なので最初はバナナの皮が道に落ちてるのかな〜って思って近づいたら、デッカいオレンジの花で。ちょっと衝撃でした。

台北観光の定番・迪化街(ディーホァジエ)を擁する大同區は茶花(チャーホァ)。サザンカもしくはツバキのことだそう。

松山空港やオシャレなカフェやショップが並ぶストリート富錦街(フージンジエ)のある松山區は朱槿(ジュージン)、ハイビスカス! 

ハイビスカスは中国語で扶桑花(フーサンホァ)とも言うそうな。

龍山寺などがある台北の下町・萬華區は白牡丹(バイムーダン)。白いボタン。エレガント。

個人的な台北のおすすめ夜市・通化夜市(トンホァイエシー)がある大安區は、波斯菊(ボースージュー)。調べるとコスモスとかハルシャ菊のことらしいのですが、どっちかはちょっとはっきりしませんでした(知っている方教えてください!)。

日本人おなじみのMRT中山駅エリアがある中山區は胡蝶蘭(フーディエラン)。字のまんまコチョウラン。

ちなみに、こんな感じでシンプルバージョンも多く、全部に花が描かれている訳ではありません。なので花バージョンを見つけたときの私のテンションアップ具合ときたら、端から見たらきっと怪しいでしょうね〜。

そのほかのエリアは、文山區は杏花(シンホァ:アンズの花)、士林區は玫瑰花(メイグイホァ:バラ)、北投區は櫻花(インホァ:桜)、信義區は野牡丹(イエムーダン:野ボタン)、南港區は桂花(グィホァ:キンモクセイ)、內湖區は九重葛(ジゥチョンガー:ブーゲンビリア)。

これらの花が選ばれた過程も紹介したいのですが、そこまで突っ込むと激しく長くなっちゃうのでこの辺で!まだ出合ってない標示には、これからの旅で出合っていきたいな〜と思っています。

オマケ

台北以外の都市でも、その都市ごとのイラストに出合えることがあってワクワクします!

宜蘭(イーラン)はなんだかスタイリッシュ。

ビーチのある海の街・頭城(トウチャン)は山と太陽のような。

ウマいもん集う夜市で有名な羅東(ルォドン)は木。かつて集木の拠点だったからかなぁ?

なんて予想しながら楽しむのも一興。

道路にある標示なんて何気ないものだけれど、気にしてみたら思いのほか楽しい! ご当地感あふれるプレートウォッチ、オススメでーす!

謝謝!

続きの記事<つい食べちゃう台湾夜市の溺愛フード5選 >はこちら

  • ◆今回のさんぽMap
編集者。台湾に心奪われ隙あらば旅に、あげく勤めていた出版社を辞めて台北に語学留学。台湾や植物関連の書籍制作に携わる。ラブ台湾、ラブ植物!
ヒミツの台湾散歩