ヒミツの台湾さんぽ

ヒミツの台湾さんぽ ―心ときめく喫茶店 #09―

台湾の街を歩いていると、ふとしたところに心ときめくかわいいがあふれています。見ていると台湾の人の暮らしをどことなく感じられる気がして、なんだかうれしくなっちゃうようなすてきな景色たち。何気ない街角にこそそんな“胸キュン”が散りばめられていて、それはまさに宝探しのようです。 この「ヒミツの台湾さんぽ」では、そんな街歩きのちょっとした楽しみをお伝えできればと思います!

●ヒミツの台湾さんぽ 09

ガチで古い喫茶店

台湾には古い建物をリノベーションしたカフェが山ほどあって、オシャレで雰囲気のよいところもたくさん! そんなリノベ系ももちろん好きですが、何十年もの間ずっと街の人に愛されている喫茶店にも心惹かれます。

ということで、ここからは台北の“個人的推し”喫茶店5選! 載せきれないくらいまだまだ推しはありますが、行きやすさなどを考えて、とりあえずはこの五つです!!

その① 蜂大咖啡(フォンダーカーフェイ)

超!有名店!!!ですが、やっぱりここは外せないっ! 店でコーヒー豆を焙煎していて、一歩入るだけで豊かな香りに包まれます。いまや観光客にも大人気で行列必至。コーヒーと台湾菓子や店の自家製クッキーをいっしょに楽しめば、至福のひとときです。

写真右は綠豆糕(リュードウガオ)と花生糕(ホァセンガオ)。それぞれリョクトウとピーナッツの粉を固めたお菓子で、生菓子のようなしっとり感と、ほどよい甘さがコーヒーに合う! カップにフタができるくらい巨大なクッキー核桃酥(ハータオスー)を、コーヒーに浸けながら食べる地元のおっちゃん流な過ごし方もオススメ。店頭でお菓子も買えるのでおみやげにも。

どうやって入れてんの!? と驚くほど美しいお菓子の陳列にもトキメキます!

住所:萬華區成都路42號(MRT西門町駅 1番出口から徒歩約5分)

その② 南美咖啡(ナンメイカーフェイ)

さっきの「蜂大咖啡」の真横にある喫茶店。ここも大流行り。モーニングを食べましたが、この見た目めっちゃ普通の目玉焼きがとにかくウマイ。なにもつけなくても塩味絶妙! とろける黄身にトーストをつけながら食べる幸せよ……。

2階席は窓が大きくて明るくて気持ちがいい。ただモーニングは鬼混みで、スタッフさんの対応は雑。でも混み具合が落ち着いてきたら優しくなったので、きっと忙しすぎて余裕がなかったんだろうなぁと。最初はちょっとビビっていましたが、なんか人間味があって嫌いじゃないです〜。

住所:萬華區成都路44號(MRT西門町駅 1番出口から徒歩約5分)

その③ 梵可(ファンカー)

このなんとも言えない古そうなたたずまいに引き寄せられて入店。

中にはロングソファーとテーブル。目の前のカウンターではスタッフさんが作業している姿が見られます。

ここでいつも頼むのは檸檬汁(レモンジュース)。スカッと爽快! 実はここ、場所がめっちゃいいんです。迪化街(ディーホァジエ)の近くにあるけれど人が多い通りからは少しズレているので、観光客がほぼいない。昼時には地元マダムたちがランチを食べながら延々おしゃべり……そんな空気感が心地よくて、ついつい毎回ここに落ち着いてしまうというか。

小腹が空いたらトースト。分厚っ!!! さっくりやわらかく、コーヒーとの相性ばっちりです。

住所:台北市大同區延平北路二段98號

その④ 雪可屋(シュエカーウー)

台湾大学の近くにある、学生御用達の喫茶店。ボロッボロの一軒家で電気がついていなければ廃墟な感じですが、居心地がよい空間です。私も留学時代、気合いを入れたい宿題はここでやっていました。長時間宿題をしていても気にもされないし、周りもそうだからはかどる、はかどる!

内装も温かみのある雰囲気です。個人的にはライトが植木鉢なのがツボ。かわいい〜。

勉強していると甘いものが欲しくなる。ここのフレンチトーストもおいしかったです!

住所:台北市大安區溫州街86號

その⑤ 喜蕾咖啡(シーレイカーフェイ)

日本人が多い中山駅エリアにあるのに空いていてゆっくりできます。古さを感じる外観も内観も胸キュンもの! お店のおばちゃんとおじちゃんも感じがよくて、歩き疲れたときに足も心も癒やしてくれました。アイスコーヒー(超デカかった!)を頼んで仕事してたら、ご厚意でフルーツをサービスしてくださった優しさもうれしい思い出。

店の前は人通りが多くて、外を見ているのも楽しいです。この向かい側にある喫茶店も好きなのですが、それはまたいつか。

住所:台北市中山區長春路21號

あぁ、本当はもっとたくさん台湾の喫茶店を紹介したいっ!のですが、今回はこれにて。しみ出す人の気配や居心地のよさは、長年愛されてきた場所ならではのものだと思います。

機会があればぜひ!
謝謝!

続きの記事<花のプレート>はこちら

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編集者。台湾に心奪われ隙あらば旅に、あげく勤めていた出版社を辞めて台北に語学留学。台湾や植物関連の書籍制作に携わる。ラブ台湾、ラブ植物!
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