7年で4社、それでも運命の会社に出会えない私が選んだ「起業」という選択肢
●ロマンチックに起業してみた 01
自分に合う働き方を探し続けたい
突然ですが、私の履歴書を紹介します。
2013年 大学 卒業
2013年 広告代理店 入社
2017年 広告代理店 退社
2017年 外資系の中小企業で1年間働く、その後業務委託契約に切り替え
2018年春 スタートアップ企業に入社、週4勤務の契約社員として働く。同じ時期に週1で別の会社と業務委託契約、パラレルキャリアをスタート
2018年秋 起業準備を本格的に開始するため、業務委託を停止
2019年3月 株式会社を設立予定、スタートアップ企業の契約社員は続けていく予定
働き方が多様化する今の時代に後押しされるように、今回の起業に至るまで色んな働き方をつまみ食いしてきました。
企業でいうと4社――大企業、外資、スタートアップなど、それぞれ違う規模と環境を。
雇用形態としては正社員、契約社員、副業、パラレルキャリア、フリーランス……「働き方改革元年」をまさに肌で体感した1人だと思います。こんなに会社を転々としている履歴書は、継続力や帰属意識が薄いと言われてネガティブに取られてしまうのでしょうか。
それでもまだしっくりこなくって、今回「起業」という新たなカードを切ってみます。
起業が正解かどうかなんて、今はまだ分かりません。
自分らしい働き方、まだ全然見つかっていないんです。
起業理由の一つは、名刺交換が苦手になったから
いつからか、名刺交換がものすごく苦手になってしまった私。
会社名の下に自分の名前がある、この構造にどうも違和感を覚えてしまって。
それはどこかで、この会社にずっといるわけじゃないんだな、という漠然とした思いを持ち続けているからだと思います。
新卒で入社した会社は広告代理店の電通。憧れ続けた会社だったので、内定通知を頂いた時それはそれはもう嬉しくて、結果的に4年で辞めてしまうなんて当時考えもしませんでした。
つかみ取った夢、4年かけて覚えた仕事、居心地のいい環境。
自分が積み上げた過去よりも、新しい挑戦や予測できない未来につい心が動いてしまう私自身の性格に気がついた時、所属する会社は一つに絞れない、むしろ絞らなくていいんじゃないかと感じたんです。これからは「会社」ではなく、「仕事」に向き合いたいなと。
そうなると。
「株式会社○○の森本です」
じゃなくて、
「森本です。今は○○という会社にいます。」
こっちの方が自分にはしっくりくる。
さらには、
「森本です。今は○○という仕事に関わっています。」
これが私のやりたい名刺交換の挨拶だと感じたんです。
フリーランスでいいじゃない?
会社ではなく仕事に向き合いたいという思いは、起業ではなくても、フリーランスや副業という形でも叶えることができます。今回私は、ざっくり言うと、図書館とテラスハウスとマッチングアプリが一緒になったみたいなサービスを立ち上げたいと思っているのですが(笑)、会社を立ち上げる必要は必ずしもありません。
それでも起業を選んだ理由は、2つ。
どちらでもいいなら新しいことに挑戦したいという私の習性と、ビジネス上での人との関わり方にあります。
私が考えるフリーランスは、自分のプロフェッショナルな領域を自分で完結させてしっかり納品すること、奥に支払い先が発生しないイメージです。あくまでも私の見解ですが。
一方私には、多くの人の手を借りたり貸したりしながらビジネスを大きくしていきたいという思いがある。自分一人で完結せず補い合って仕事をすることを想定したとき、1年前の自分では思いもしない選択肢「起業」が自然と見えてきました。
転職数をレッテルにしない社会がいい
転職サイトの求人に「転職経験3社まで」という条件を見かけ、何とも言えない気持ちになったことがあります。
転職数=飽き性、というとらえ方は確かに一理あるけれど、一緒に働いてみたい会社もやってみたいプロジェクトも、まだまだこの世界にはたくさんあるので、その度に転職していたら私の履歴書はすごいことになりそうです。
新入社員時代、よく自分に言い聞かせていた言葉がありました。
石の上にも3年。
継続は力なり。
だけど今は、こうも思うのです。
納得しない石の上に3年いてもしょうがない。
怠惰な継続は力を持て余す。
起業を通じて、自分自身が納得する石を見つけて全力の継続ができれば、それはとても幸せなことです。
(次回へ続く)
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