Ruru Ruriko「ピンク」23

結婚に対する過剰にネガティブな偏見を緩めてみる

ちょっとモヤモヤした気持ちになったとき、読んでみてください。いい意味で、心がザワザワするフォト&エッセイ。今回は、自身の結婚観の変化について考えます。

●Ruru Ruriko「ピンク」23

結婚したいってどういうことなんだろう?

今まで、結婚したいという気持ちがずっとよくわからなかったし、それどころか「結婚」という制度に対して嫌悪感さえ抱いていました。

でも最近、もしかしたら自分は将来結婚するかもしれないと、なんとなく感じるようになったのです。

昔から、結婚したいと思ったことはなかったし、子供が欲しいと思ったこともなかった。

その話を友人や周りの人にすると「なんで?」「赤ちゃん欲しくないの?」とまるで私が意味不明で理解不能なことを言っているかのような、困惑と驚きに近いような返答が返ってくることがほとんどでした。

大人になるにつれて、独身でバリバリ働きながら恋愛をエンジョイしてたり、離婚した人や、パートナーがいる事実婚の人などにも会って、なんだ自分みたいな考え方の人なんて沢山いるんじゃん!と思い始めました。それに、フェミニズムについて学ぶうちにドンドン、結婚制度についてそれまでよりもさらに嫌悪感を持ちはじめたし、第3派フェミニストらしくセックスポジティビティ(女性も性を楽しんでいいんだという考え)にも影響され、ティンダー(出会い系アプリ)にも登録してたし、バーやクラブで男性と知り合ってパーティーしたりなんてゆう、カジュアルな恋愛を楽しんでいました。

誰かから「一生一緒にいたい」と想ってもらえるなんて信じられなかった

自分が結婚したくなかったのはなんでなんだろう?

一つは両親の結婚生活を見て幸せそうに見えなかったから。友人が言う、「お父さんとお母さんみたいになりたい」なんて思ったことは今まで一度だってない。

その最大の理由は自分が結婚したいかしたくないかより、自分が結婚できるなんて思えなかったのです。

「結婚」って、この人と一生一緒にいたいと想い、想われることでしょう?

想うことはできるかもしれないけど、私が誰かから、「この人と一生一緒にいたい」なんて想ってらえる日が来るなんて到底信じられなかった。

むしろ、結婚したいと思っている友人たちが普通にいつか、自分が結婚したいと思う相手が現れて、相手もそう思っていて結婚する、ってことを当たり前のことのように考えていることにビックリしてしまうくらい、私にはそんな話は非現実的すぎて考えられなかったのです。

今自分で書いていて、自己評価の低さに悲しくなる……。

のですが、本当にずっとそう感じていました。だからこそ結婚したいなんて、口が裂けても言いたくなかったし、その想いは段々と「結婚」なんてものに頼らなくても私は1人で楽しく生きていくし、「彼氏が欲しい」「結婚したい」なんて意見はもはや馬鹿らしいとまで私に思わせるほどに捻くれねじ曲がってしまいました。

結婚は、好きな人とずっと一緒にいられる約束

でも最近はそんなことも、気が付いたらなんとなく忘れていた気もする。

今でも結婚制度には違和感はある。

去年、祖母から「もう24歳だし、良い人いないの?ひ孫が見たい」なんて言われた時はゾッと寒気がするくらい嫌な気持ちになってしまいました(女の子は結婚するのが幸せというような言い方だったので)。しかし、最近は、恋人が外国人なので、冷静に将来一緒に住むことなどを考えたら結婚した方いいんだろうなと言ったメリットも見えてきて、ボ〜っと、もしかしたらするかもな、と。

今も結婚したいという気持ちはあまりわからないけれど、以前ほど絶対に嫌だ!とまでは思わなくなったかな。

好きな人とずっと一緒にいられる約束、と考えたらなんだか可愛い気もしてきた。

今後またどう考えが変わるかわからないけれど、結婚に対する過剰にネガティブな偏見や私はこうだ!って自分をわざと閉じ込めるようなことはしないで、もう少しゆる〜く柔軟に生きていきたいなと思っています。

続きの記事<ケータイでのセルフィーをやめたら見えてきたこと。>はこちら

18歳の時にイギリスへ留学、4年半過ごす。大学時代にファッション、ファインアート、写真を学ぶ中でフェミニズムと出会い、日常で気になった、女の子として生きることなどの疑問についてSNSで書くようになる。