元JJモデルの神戸蘭子さん「『きれい』と思われるママになりたい」と語る本当の理由!

女性ファッション誌「JJ」のモデルを経てタレントとしても活躍した神戸蘭子さんは2児の母でもあります。30歳で体調を崩して仕事をいったんリセット。その後に結婚し、仕事と子育てを両立してきた神戸さんに、”いきいき”と日々を過ごすために大切にしていることを中心にお話を伺いました。

「全部、吹き飛ぶくらい嬉しかった」ことは・・・

――2014年1月1日に入籍されました。出会いはJJがきっかけですか。

神戸蘭子(以下神戸): いいえ、プライベートです。スタイリストさんやマネージャーさんたち同業者とよく遊んでいたんですよ。その中に来たスタイリストの1人と交際1年ちょっとで結婚しました。

――神戸さんは、排卵しにくくなる多嚢胞性卵巣(たのうほうせい・らんそう)症候群を患い、妊娠しにくかったと伺っています。

神戸: その病を克服する意味もあり一度、仕事を辞めてリセットしたわけです。”健康にいいストレスのない”生活を送るようになっていったので、「子どもができるかな」という感じだったんですが難しくて、通院して治療を受けることになりました。だから、15年に妊娠がわかった時は、大変だったことや辛かったことが全部、吹き飛ぶくらい嬉しかったです。人生の再スタートだと思いましたね。

――第1子は16年5月に出産。19年3月には第2子を出産されました。今は子育てが大変な時期だと思います。

神戸: そうなんです。ついつい上の子に目が行ってしまいがちで、2人目は泣いてもすぐにかまってあげられない。お出かけも、2人目は上の子のお付き合いになっちゃう。「下の子のためだけに」ということを、まだできていないから、そういう時間をつくってあげようと思っているところですね。

仕事面では、地方へ簡単には行けなくなりました。上の子を出産してすぐの時は、関西の方での仕事が定期的にあったので、その際は早朝に出て行って、帰ってくる夜9時とか10時まで、保育園で見てもらったことも。当時、上の子が通っていた保育園は長い時間、対応してくれるところだったので、ありがたかったんです。
その上の子も、今は幼稚園。習い事もしているので、そのスケジューリングにも追われています。

完全に子ども中心の生活なので、撮影の仕事は空いている時にしか入れていません。習い事が決まっている日と土日を除くので必然的にお仕事は平日の2日間の日中、という感じになりますね。あとは調整しながら。

大切なのは、「1人で何かに集中できる時間」

――そうした少しの時間でも仕事をしていたほうがいいのですか。

神戸: 最近、思うんですよね。「集中する時間って大事なんだ」って。上の子が産まれた直後は、撮影などの現場に早朝から子どもを連れて行って、マネージャーさんに抱っこしてもらい、私は仕事をするということがあったんです。下の子とも現場に一緒に行くことはあったのですが、コロナでステイホームになり、ずっと一緒に過ごすようになった。

すると、自分の時間がないことで結構、いっぱいいっぱいになってしまう自分がいて・・・。現場に行って、子どもと離れた時間を少しでも持つことで、リセットできるということに気づきました。1人で何かに集中できる時間って大切なんだと思います。

――いま生活で大切にされているのは?

神戸: やっぱり子どもです。過去の記憶も全部忘れるくらい、子どものことばかりのタイミングなんですよ。「コロナがあるから一層、体調も気遣わなければいけない」とか色々・・・。悩むこともあるけれど、そんな時は趣味のゴルフとバレエ。その時間は大切にしています。ゴルフはコースへはなかなか行けないけど、打ちっぱなしなら子どもも連れて行ける。最近は上の子のクラブを買って一緒に楽しんでます。3歳からやっているバレエもリラックスできますね。自分が夢中になれるその2つに加えて、好きな裁縫の時間も「無」になれる。そういう時間を大切にしたいと思っています。

“きれいにする”のは誰のため?

――子育て中も続けていた美容法があれば教えてください。

神戸: バレエですかね。子育てをしていると、体が凝り固まってしまうのでバレエをすることで血液循環が良くなったり、体幹が鍛えられたり。ストレス発散の時間になっています。お家で子どもたちと戯れ合いながら、簡単な筋トレも楽しいです。

――2021年への思いをお願いします。

神戸: コロナ禍で不安も多いですし、変な世の中になっていますよね。2021年は明るい世の中になってほしいです。
私自身は母として21年も、忙しいと思いますが、雑誌など表に出る仕事をさせていただいていますので、みなさんに「きれい」と思われるママになりたいですね。

人に見せるためではなく、自分のため。きれいにしている姿をちょっと鏡で見るだけで気分が上がりますから。40歳が近くなってきたので、「いい年の重ね方を」と思っています。

それに私の根本には、モノをつくりたいという思いがある。だから自分の作品をつくっていきたいですね。現在は美容商品も開発しているし、デニムをリメイクして、バッグにするなど、オーダーを受けて洋服などの製作や販売もしています。緊急事態宣言のときは、たくさん注文がきました。毎日、夜中にミシンをかけていたほど。

英語も勉強したいし、やりたいことはたくさんあるんです、私。ゆとりができたら、1つでも実現していければ、嬉しいですね。

●神戸蘭子(かんべ・らんこ)さんのプロフィール
1982年、宮崎県出身。宮崎県で育ち、2001年に上京し文化女子大学服装学部に入学。 『JJ』にスカウトされ03年、読者モデルとして活動を始める。その後『JJ』にモデルデビュー。バラエティ番組などにも多数、出演した。現在は洋服などのリメイクや、子供服、小物ケースなどの製作も行っている。

金融OL、編集者を経て、週刊誌AERAでライター業をスタート。同誌ほか、週刊朝日、朝日新聞、小学館の女性誌などで主に映画記事やインタビュー記事を執筆。著書に『バラバの妻として』(NHK出版)、『佐川萌え』(ジュリアン)ほか。食べることも料理を作ることも大好き
1989年東京生まれ、神奈川育ち。写真学校卒業後、出版社カメラマンとして勤務。現在フリーランス。