本という贅沢65『自分史上最高にかわいく写る シンデレラ・フォトレッスン』(渕上真由/サンマーク出版)

写真うつりをあきらめないことは、自分をあきらめないこと

毎週水曜日にお送りする、コラム「本という贅沢」。8月のテーマは「自信」。telling,世代の重要課題、「自信」について考える本を、書籍ライターの佐藤友美(さとゆみ)さんが紹介します。

●本という贅沢65『自分史上最高にかわいく写る シンデレラ・フォトレッスン』(渕上真由/サンマーク出版)

『自分史上最高にかわいく写る シンデレラ・フォトレッスン』(渕上真由/サンマーク出版)

こんな本が出るといいな。
出ないなら自分で企画を持ち込みたいなと思っていたら、出てた! やった!
写真うつりが良くなる本。大事だよね、大事だよね、大事だよねー。

私はライターだけれど、雑誌で書いていた時代は、仕事の9割は原稿を書くことではなく、いい写真を撮るディレクションをすることでした。

私を知る人たちに、私は「バージンキラー」と呼ばれていて、それは、プロのモデルではなく、初めて雑誌の撮影にのぞむ女の子が大好物だったから。モデルセレクトのときは、「(写真の)処女、おいらに処女をくれ〜」と、吸血鬼ばりにリクエストしていたほど。

写真を撮ってもらうことで突然自分の魅力に気づいて、ハッとして驚いて次にめっちゃ笑顔になって、輝き出す彼女たち!!!
もう、あの瞬間を見ちゃうと、ご飯何杯でも食べられるって思うわけです。

で、もっと綺麗にうつりたいと思った女の子たちは、さらにさらに綺麗になっていく!! 次に会うときはだいたい別人です。うぶだったアノ子はもういない。この子、こんなに堂々としていたっけ、というくらい変化している(嬉しいけれどちょっと寂しい)。私は、「次の、次の(写真の)処女をくれ〜」と叫ぶ。

そう、だから、この本で教えてくれる、写真うつり。ここにこだわることは、めちゃくちゃ大事だと思う。
写真うつりをあきらめないことは、自分をあきらめないことだと思うから。

とくに、自撮り。

自撮りって、やったことがある人はわかると思うけれど、あれ、死ぬほど何度も撮り直すんですよ。
素知らぬ顔してSNSにアップしているあの盛れた写真の後ろには、100枚を超える、イケてなかった自分の屍が累々としているわけです。

「もっと自分は可愛くうつるはず」
「あとちょっと頑張れわたし」

(撮る前の)自分へのささやかな期待と、(撮った後の)実際の写真とのギャップを埋めていく作業は、ほとんど自分探しに似てる。自分にはもう少し魅力があるはずと、願う気持ちにすがりついて撮るわけなので。
で、これをくり返すと、女の子はおそろしく綺麗になっていく。
自撮りだけじゃなくて、人から撮られる写真でも、美しくうつれるようになっていく。
こんなSNS時代だから、その写真うつりは、自信に直結する。

というわけで、言いたいことが多すぎて前置きが長くなったけれど、こんな本を待っていました!!!

この本は、なんとなくふわっとした「気の持ちよう」的な話だけではなくて、ものすっごく実用的な写真うつりのノウハウがつまっている。

背景の選びかたから、笑顔のつくり方から、緊張しない方法まで。自撮りするときのコツや構成もちゃんと教えてくれる。
ネタバレしちゃうとアレだけど、至・れ・り・尽・く・せ・り!!!

この本に書かれていることを実践した、たくさんの女性たちが、写真を通して自分の魅力に気づいて、大きく羽ばたいてくれますように!

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話は変わりますが、実は、私の書籍の処女作は、『フォトシュートレッスン』という専門書です。当時、一人目の夫と結婚していて、結婚して嬉しかったもんだから、浮かれてペンネームも旧夫の姓にしてた。
これ、telling,世代の女子に声を大にして言いたいのですが、仕事ネームとして夫の姓を名乗るかどうかは、本当に慎重に考えよう。名前は財産です。名前が変わるとSEO対策もいちから出直しだよ。
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それではまた来週水曜日に。

年間10冊以上を担当する書籍のライターとして活動。ビジネス書から実用書まで幅広いジャンルを担当する。自著に『女の運命は髪で変わる』『道を継ぐ』など。