編集部コラム

「令和」ネイル、はじめました。

4月1日に新元号が発表になってからはや10日あまり。新しい時代に期待を寄せて、爪の先から気合入れてます。

●telling,編集部コラム

「令和」がくるぞー!

4月1日、新元号「令和」が発表になりました。会社員ではない私も、なんとなくそういった歴史的瞬間を一人で見届けるのがさびしくて、用事を作って編集部へ出向き、オフィスで「おお〜」と、みんなと一緒にひとしきり盛り上がれて嬉しかったです。

さてそんなわけで、来たる新しい時代に向け、「令和」ネイルにしてみました。

ネイリストさん曰く、額縁と背景の色にもこだわったそうです(笑)。

親指は二つ目の顔

ネイルは7年近くずっと同じネイリストさんにやってもらっていて、毎回こだわるのは親指です。名刺を渡す時、親指を相手に差し出すじゃないですか。可愛いねって言われたいとか、私の美意識見て見て!ということではなく、初対面の方に対して「よろしくお願いします」っていう気持ちで、メイクや洋服と同じようにちょっとだけ自分らしさをそこに込めてみてます。「そのネイル素敵ですね」と言われればもちろんやっぱり嬉しくて、自分をちょっと知ってもらえたような気になります(自意識過剰だとしても、それでいい。)

ネイルってはっきり言って嗜好品だし、お安いものではないじゃないですか。ただ、私はこのネイリストさんが大好きで、彼女にエネルギーを注入されに行っているようなところもあるんです。

だって、この手書きの「令和」、うますぎじゃないですか? 職人の仕事なんですよ。「令和、って親指に入れるのとかどうですかね〜?」っていうふざけたオーダーに、「ちょっと待ってくださいね!菅官房長官のバック、このブルーよりもっとくすんだブルーなんで……」とかいって一心不乱に色を混ぜてる姿がもうかっこよくって。

もちろん、こんなお願い7年の付き合いではじめてだし、向こう何十年ないでしょう。そんな彼女がやってくれるから、出来がると指先がぼっと熱くなったような、「アンパンマン、新しい顔よ!」みたいな、なんかピカピカの気分になれるんですよね。

月に1回、彼女のプロフェッショナルな姿勢と出来上がったネイルで、襟を正すのがもはや月頭のルーティーン。
今月から新年度。新しい出会いやご挨拶の場も多そうです。

「はじめまして、田中です」

ヌッと突き出した親指に輝く、魂のこもった「令和」。これで掴みはバッチリです。

大学卒業後、芸能事務所のマネージャーとして俳優・アイドル・漫画家や作家などのマネージメントを行う。その後、未経験からフリーライターの道へ。
朝日新聞WEBメディアのフォトディレクター。東京都立大学法学部卒業後、朝日新聞社入社。写真部、AERA編集部、出版写真部を経て現職。写真展に「DAYS FUKUSHIMA」 (2012年、銀座・大阪ニコンサロン)、「CELL」(2018年、ソニーイメージングギャラリー銀座)など。長崎市出身。