今行きたい!リゾート地「チェジュ島」の魅力。非日常を味わえる近い存在
今回の登壇者
旅行好きのライターが今訪れたい場所
――旅行好きはみなさんの共通点ですが、コロナ禍以前にはどんな国を訪問されましたか?
桂:入国制限が始まる直前の2020年2月に、韓国のソウルを取材で訪問したのが最後です。チェジュ島を訪れたのは2019年12月が最後で、咲き誇る椿がとても美しかったことを覚えています。有名な夕日も信じられないほど綺麗でした。
椿:私の名前が「椿」なので、それはぜひ見てみたいですね。私は2019年に仕事で台湾、プライベートで韓国のプサン、そしてハワイに行きました。そのあとも海外旅行の計画をしていたのですが、コロナ禍になり、入国制限などで行けずじまいです。
もろんのん:私は2020年2月にサイパンを仕事で訪れたのが最後です。リゾート地が大好きなのでとても恋しいです。
――旅行好きのみなさんが、これから訪れたいなと思う海外の地はどこですか?
椿:都会のビルに囲まれる生活が続いているのでリゾート地、たとえばハワイあたりに行って非日常を存分に感じたいです。
もろんのん:非日常は同感ですね。私は今オーストラリアに行きたいです。旅行に求めるものが「大自然」や「絶景」で、現地に行って美しい自然や動物たちを撮影したいです。
桂:おふたりともリゾート地を挙げていましたが、私にとってのリゾート地といえばチェジュ島。近いからいつでも行けると思っていたのに、長く行くことができていないので、本当に恋しいです。
遠のいてこそ、改めて感じる「旅の良さ」
――みなさんのように、旅行に行けないもどかしさを感じている人は少なくないと思います。そんな日々だからこそ改めて思う「旅の良さ」はなんでしょう。
椿:「気持ちをリセットできる」ことでしょうか。プライベートではなく仕事の出張で地方や海外に行く時でも、どこか気持ちが開放的になります。それは普段過ごしている場所とは異なる場所で過ごすことによって生まれる感情なのかなと。
もろんのん:私はリゾート地をよく訪れるのですが、思わず深呼吸したくなるような、色とりどりの自然がある場所が大好きです。日頃の生活とはまったく違う景色のなかに身を投じることで得られる非日常感は最も魅力的な部分だと思います。
桂:しばらく旅が出来なくなって思うのは、旅が心を癒やしてくれていたということです。普通に旅行ができた時にはあまり気づかなかったのですが、今になって思えば、その癒やしを求めて旅をしていたのかなと。
国内を旅するように気軽に何度も訪れたくなる韓国
――桂さんと椿さんは韓国を何度も訪れる韓国リピーターですが、何度も訪れたくなる理由はなんでしょうか?
桂:私の場合はずばりグルメです。実は辛いものが得意じゃなかったので、最初は韓国に興味がなかったんです(笑)。「韓国=辛い料理」というイメージしかなかったので。ところがチェジュ島に行って食事をしたら、良い意味で想像と違ったんです。私はスープ料理が大好きなのですが、韓国は牛骨や煮干しなど、さまざまな食材でだしを取るんです。日本と同じように、だしが料理の中で決め手なので、スープ好きとして最高にハマりました。
椿:私も韓国が好きになったきっかけはグルメです。日本でも韓国料理店はありますが、現地で食べるとまた一味違います。テナガダコ(ナッチ)に唐辛子とニンニクをたっぷりと利かせて、だしのうまみがたっぷりなスープで食べるプサン式の「ナッチポックン」はぜひ食べてほしい料理です。そこに冷たいビールを合わせるともう……至福です。
もろんのん:お話を聞いていて、めちゃくちゃ食べたくなりました(笑)。
桂:あとはいつ行っても素敵な新スポットに遭遇できるのも楽しいです。韓国は世界的に見てもトレンドを追い求める文化が強くて、常に街がアップデートされていく。訪れるたびに新鮮さがあって楽しいです。リゾートだけじゃなく、都会の部分も楽しめる国です。
椿:日本から近いのもポイントが高いですよね。
桂:国内旅行と変わらないぐらいの時間で行くことができるのに、空港に降り立ったらそこは外国。たとえばチェジュ島だと成田国際空港や関西国際空港から直行便が出ていて、2〜3時間ほどで到着します。日をまたいだ移動が必要ないので、降り立った瞬間からすぐに遊べるのもよいですよね。
椿:韓国へは日本からLCCの便もたくさん飛んでいるので、思い立ったらすぐに行けます。仕事をしていて、ふと行きたいなと思ったら気軽に行けるし、飛行機移動の疲れもあまり感じず、仕事への影響も少ないのも良いところです。
いたるところ絶景。自然に恵まれたチェジュ島
――お三方ともリゾート地がお好きだと伺っていますが、韓国の中でもチェジュ島は世界中から観光客が訪れる人気のリゾート地です。大のチェジュ好きとして、桂さんがまずここは行って欲しいと思う場所はどこでしょうか?
桂:チェジュ島は火山から生まれた島としても知られています。そうした火山に由来する場所が世界自然遺産に登録されています(※)。その中でもチェジュ島のシンボル「ハルラサン(漢拏山)」は、ぜひ一度登ってみてほしいです。整備された登山道があって、チェジュの美しい風景を満喫できるのですが、日帰り登山で楽しめるんです。
※…2007年に「済州の火山島と溶岩洞窟群」としてユネスコの世界自然遺産に韓国で初めて登録された。
もろんのん:大自然好きとして気になりますね。韓国に自然を楽しむというイメージが無かったので意外です。
桂:あとは同じく世界自然遺産に登録されている場所で、マンジャングル(万丈窟)という溶岩洞窟もおすすめです。公開されていない部分も含めると全長7.4kmもある洞窟で、静かで荘厳な雰囲気が非日常感を味わうのに最高です。
もろんのん:洞窟の中はどうなっているのですか?
桂:公開しているのは1kmほどなんですが、カメの形をした岩やゾウの足先のような溶岩爪といわれる岩、あとは天井から落ちた溶岩で出来た7.6mにもおよぶ世界最大級の石柱が奥にあって、とても幻想的な雰囲気です。ライトアップもされていて、本当に美しいですよ。
椿:さきほど冬は椿が綺麗だと言われていましたね。
桂:四季折々の自然の風景も魅力で、春は菜の花、夏だとあじさい、秋になるとピンクミューリーあたりは見ごたえがあります。
椿:ピンクミューリーってふわふわとしたススキのような植物ですよね。インスタ映えしそう!
もろんのん:ピンク色でふわふわって、とてもかわいいですね!
桂:ピンクミューリーを楽しむことができる絶景カフェもあって、それだけでも行く価値があります。
もろんのん:絶景は私の旅のキーワードなのでとても気になります。
桂:絶景や大自然といえば、周辺の離島もおすすめです。カパド(加波島)は青麦が、ウド(牛島)はピーナッツが有名なんですが、日帰りで行けるのにさらに非日常感が味わえて良いと思います。あとはビーチですね。一度体験してもらいたいのは船体が透明のカヤック。美しいチェジュ島の海を思いっきり堪能できて最高です。
椿:ビーチだとアクティビティなども楽しめる感じですか?
桂:もちろん! 海が綺麗なので夏場はシュノーケリングもできますよ。透明度の高い海に白浜が広がるヒョプチェビーチ(挟才海水浴場)は個人的におすすめ。あとは海岸沿いでの乗馬体験というのもあります。世界自然遺産のソンサンイルチュルボン(城山日出峰)をバックに写真撮影したら、日本からすぐ近くの場所なんて思わないかもしれないです。
もろんのん:海辺での乗馬って、なかなかできない体験ですね! 韓国旅行のイメージが変わります。
桂:大自然を満喫するなら、オルレという海岸沿いのウォーキングコースを歩くのも気持ちいいですよ。チェジュ島を海沿いにぐるっと囲む形で整備された27のコースがあって、それぞれに景色が違うので、飽きることがないです。
地元のグルメやおしゃれカフェも豊富
――韓国はグルメが魅力だと言われていましたが、チェジュ島のグルメはいかがですか?
桂:最高の一言です。海に囲まれているので新鮮な魚介は最高です。カフェが充実しているのもおすすめで、たとえばチェジュ島の名物でもあるみかん畑に囲まれたおしゃれなカフェには一度行ってもらいたいです。
椿:チェジュ島のみかんは有名ですよね。韓国旅行でチェジュのみかんを使ったジュースを飲んで、とても美味しかったのを記憶しています。
桂:それと私が必ず食べるのが「ミルミョン(小麦麺)」と呼ばれる冷麺。元はプサン発祥の料理ですが、サンバンシクタン(山房食堂)という有名な食堂のミルミョンが、韓国で一番おいしいと思って大好きなんです。チェジュ島では韓国の様々な郷土料理や最新グルメも楽しめるので、ここだけで韓国が満喫できるといっても過言じゃないですね。
もろんのん:これまで旅先を決定する際、グルメを中心に考えることはなかったのですが、リピートしている場所を思い返すと、ごはんが美味しかったところだったりするんですよね。
椿:大自然にグルメ、おしゃれスポットまで、コンパクトにまとまっているのは魅力的ですね。
桂:週末の2泊3日もあれば十分に楽しめます。バスも整備されていますし、タクシーも2万円いかないぐらいで1日チャーターできるのでいろいろな場所を巡るのに都合がよいです。
椿:次はハワイと思っていましたが、現実的に考えると長期休暇が取れないとなかなか行けないんですよ。そう考えると、距離が近いチェジュ島は候補になりますね。個人的にプサンが大好きなので、プサンとセットで行くという想像をはじめました!
桂:しばらく訪れていないうちに新しいお店もたくさんできているようなので、私の場合は1カ月ぐらいの長期滞在が必要かも(笑)。
もろんのん:お話をうかがっていて、チェジュ島のグルメはやみつきになりそうだなって思いました。非日常を味わうといえば国内で離島へ行くという手がありますが、離島はアクセス的に大変なこともあります。そういった点で考えると、直行便ですぐに行けるチェジュ島は利便性も良くていいなと思いました。絶景を旅のテーマにしているので、チェジュ島の景色をぜひ見に行きたいです。
■チェジュ島の詳しい情報は済州観光公社のTwitterをチェック
(文・小林香織/撮影・角戸菜摘)