「結婚したい」気持ちは26歳がピーク。29歳の今、焦りはありません
「地元ではオシャレな人」。でも、東京では「かわいい」が当たり前
子どもの頃からファッションや表現することが大好きでした。4歳から始めたバトントワリングは20歳までずっと夢中。寝ても覚めてもバトンの練習に明け暮れました。
地元福岡でホテルに就職して働きながらも、モデルになりたくて、福岡や東京で開催されるオーディションを受けていました。22歳の時に芸能事務所のスクールに特待生として入学できるチャンスがあり、上京することに。
でも、実際は想像したような華やかな世界ではなく、地道な努力の積み重ねばかり。これだと思って提案したファッションや自分の想いはダメ出しばかりで、プロの目には全然通用しない。悔しかったし、自分が今まで持っていた自信やセンスなど、いろんなものが崩れていく感じがしました。今思えば、小学生の頃から「スタイルいいね」「モデルをやったらいいのに」と言われ続けてきて、知らないうちに自分でも勘違いしてたんだと思います。それに気づいたとき、自分は表舞台に立つ人間じゃないと感じました。
それに、モデルの世界では痩せているのが基本。食べるのが大好きなのに食事制限をしなければいけない。友達と会うと食事もするから、食事をしないために友達と会うのもひかえるようになってしまって。ここまでしてモデルになりたいのかって、考えてしまいました。
仕事はおもしろい。だけど先を考えると長くは続けられない
23歳の時にご縁があり、モデル事務所のマネージャーに。そこでがむしゃらに働いた2年間は、あっという間でした。担当しているモデルさんの夢が、いつしか自分の夢にもなり、叶った時は一緒に喜んだり。カメラマンやデザイナーなど、超一流のプロの仕事を間近で見るなど、心震える体験を何度もしました。
その反面、朝晩、休みの日関係なくかかってくるかわからない仕事の電話にストレスを感じてもいました。友達と映画を見ていても、いつなにがあるかわからない。すごく好きな仕事だけど給料がいいわけでもない。この先長くやってけるのかと考えた時に「仕事以外のことも楽しみたい」と思い、9時6時で帰れる派遣の仕事に転職しました。
友達から次々と届く結婚式の招待状。結婚する? このままでもいい?
転職をして仕事や時間に余裕が出てきてふとまわりを見渡すと、一緒の時期に上京していた友達が福岡に戻ったり、地元福岡の友達から結婚式の招待状が届いたり、もうすでに結婚して子どもがいる子もいて。そのとき26歳だったから「私も結婚したい。女の幸せをつかみたい!」って思っていました。
地元の福岡が大好きだからよく帰っていたんですけど、今まで一緒に夜中まで遊んでいた子たちが、「旦那さんが返ってくるから」と夕方前には帰っていくんです。それを見たとき、自分が主婦として生活しているイメージがわかなかったんです。
当時、同棲している彼がいて「結婚したい」とは思いつつも今のままでも十分幸せだから、いいかなって。そんな生活を2年くらい続けたある日、これをあと何年続けていくんだろうと考えたんです。モヤモヤしたままずっと答えは出ない。一度すべてをすっきりさせたいと思い、彼と別れることにしました。
一人になって、拠点をこのまま東京に置き続けるのか福岡に戻るか、迷いました。福岡に戻ることでなにか変わるんじゃないかと思い、戻ることに。
言葉も生活も地元は心地いい。でもあえて東京へ戻ることに
地元に戻ってすぐに、海外旅行に2回行きました。仕事もやめて自由になったし、解放感いっぱい。失うものもないからこそ旅に出てみたくなったんです(笑)。
そのあと、再び地元で5カ月間働きました。地元は、東京の企業で働いていたころとは違う、独特の温かさがあって好きです。博多弁だからそう感じるのかな?
本当は、そのまま福岡にいてもよかったんですけど、親元にいると遠慮なく甘えてしまう。それだとなんだか自分がダメになってしまう気がして。だから、再び東京で一人暮らしをすることにしました。今は、営業アシスタントの仕事をしています。
今は、仕事をがんばりたいし、女性としての幸せもつかみたい。その両方の気持ちが強いかな。仕事は楽しいし、好きだから、もっとがんばりたい。結婚に関しては、26歳のときに「結婚したい!」と強く思ったから、その気持ちが一度落ち着いた今は、焦りはありません。
独身の今も楽しい。結婚したらもっと楽しいかもしれない。だから、今すぐ結婚がしたいわけではないけど、いつでもできる状態にはしておきたいなって。