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婦人科検診ってどんなことをするの?はじめての婦人科検診マニュアル

デリケートな部分のトラブルがある方はもちろん、まだトラブルがない人でも、病気の早期発見にもつながる婦人科検診は、一度は受診しておきたいものです。ただ、初めて受けるとしたら、どのような検査まで受ければいいのか、内診は必ず必要なのか、など不安や、疑問も多いはず。ここでは、気になる疑問と、受診後までの流れをご紹介します。

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婦人科検診で受けられる検査は?

ひとことで、婦人科検診といっても、受ける病院や人間ドックによって検査内容は様々です。
なので、検診を申し込む前に、どのような検査内容が含まれているのかを事前にチェックしておく必要があります。

一般的には
・子宮頸がん検査
・内診
・子宮体がん検査
・乳がん検査
が挙げられます。

婦人科検診は何歳から受けられるの?

婦人科検診は、何歳から受けるべきという基準は特にありません。いつでも婦人科を受診することは可能ですし、自治体などでは30歳を過ぎると1年に1回程度、子宮がん、乳がんなどの検診を受けることができます。

婦人科の病気と言ってもいろいろあります。
内科などと同じく、症状が現れてからの受診でも治る病気がほとんどですが、がんなど、症状が出てからでは遅すぎる病気については、定期的に検査をしておくほうがよいでしょう。

婦人科の選び方と予約方法

どんな病院を選んだらいいの?
インターネットで検索して評判の良い病院、家や通勤途中にある病院、一度電話で問い合わせして対応の良い病院、女医さんのいる病院など…。選ぶ基準は人それぞれですね。

特に気をつけたいのは、乳房の検査をしたいときです。子宮や卵巣の検査は婦人科ですが、乳房の検査は、基本的に外科だということを覚えておくとよいでしょう。
婦人科でも乳がん検診をしてくれるところもあるので、事前に確認することをおすすめします。
また、最近では、乳房を専門に見てくれる乳腺外来も増えているので、そちらを探してみるのもおすすめです。

予約の仕方は?
受けたい検査をしてくれる病院を見つけたら、まず電話やネットで予約。
そのときに気をつけたいのは、月経日です。時期によっては受けられない場合があるので、あらかじめチェックしておきましょう。

婦人科検診当日の準備。必要なもの、服装は?

必要なものは?
保険証、費用は忘れないようにしましょう。
クレジットカードが使えないところもありますので、予約の段階で、あらかじめ費用などと合わせてチェックしておくとよいですね。

診察費はいくらくらいなの?
・STD(性感染症)を疑って受診した場合
自己負担額は6,000円~11,000円ほどです。内訳としては、だいたい以下の通り。
初診料:保険適用3割負担で800~1000円ほど
検査費用:4,000~9,000円ほど
薬代:1000円前後

自費診療の場合は、総額で15,000~20,000円ぐらいが相場となります。

・子宮頸がん、子宮体がん検診の費用
自治体からの公費検診であれば、無料から、2,000円程度の自己負担が一般的です。
また、自費診療の場合は、各機関によって異なりますが、子宮頸がん検査のみで、3,500円~6,000円程度というケースが多いようです。

服装は脱ぎ着しやすいもので
検診の当日は脱ぎ着しやすい服装で向かいましょう。
診察台では下着を脱ぐ場合もあるので、パンツスタイルより長めのスカートが◎!検査着を用意してくれている病院もあるので、事前に確認してみましょう。

なるべくナチュラルな状態で
メイクはせずに、すっぴんに近い方が、顔色の状態が分かりやすく貧血などの症状もわかるのでベターです。

婦人科検診でわかる病気


婦人科にかかわる病気には、以下のものが挙げられます。

・乳がん
・HPV(ヒトパピローマウイルス)または子宮頸(けい)がん
・子宮体がん
が挙げられます。

それでは、それぞれの検査の内容について解説していきましょう。

乳がんの検査について

乳がんってどんな病気?
乳がんとは、乳房組織に発生する悪性腫瘍のこと。妊娠・出産経験のない人の方がなりやすく、30代でも発症する病気です。乳がんは、早期発見し、治療を開始すれば完治が可能な病気。ですので、乳がん検診は定期的に受けることが大切です。

乳がん検査の方法は?
乳がん検診は上半身裸で行います。基本的な流れは以下の通り。

【視診】
 ↓
両側の乳房をくまなく観察します。
 ↓
【触診】
しこりを探します。
 ↓
【医療機器による検査】
マンモグラフィーか超音波検査のどちらかを合わせて行います。
施設によっては、マンモグラフィーと超音波検査を両方とも行うところもあります。

それぞれの方法に一長一短はありますが、一般に、40代より上の年齢ならマンモグラフィー、40代より下の年齢ならエコーが推奨されます。

マンモグラフィーとは?検査って痛いの?
マンモグラフィーとは、乳房専用のレントゲン検査を行う装置のこと。
マンモグラフィーは乳房を上下に挟んで一枚、さらに挟んだ状態で斜めにねじって一枚撮影する方法が一般的です。

欧米人のように乳房にボリュームのある方は挟みやすく、挟まれる痛みもそれほどありませんが、東洋人は比較的乳房のボリュームがなく、特にやせて乳房の小さい方は挟みにくいので、多少挟まれる痛みがあると思います。

しかし、個人差はありますが我慢できる程度の痛みですので、さほど心配はないでしょう。

HPV・子宮頸がんの検査について

子宮頸がんってどんな病気?
子宮にできる悪性の腫瘍(しゅよう)のうち、子宮の入り口にできるものを子宮頸がんと呼びます。

子宮頸がんはHPV(ヒトパピローマウイルス)という病原体のうち、高リスク型HPV感染により発症します。このHPV はほとんどが性行為による感染とされていて、約80%の女性が一生のうちに一度はHPVに感染するといわれています。

HPV・子宮頸がん検査の方法と流れ
・HPV
高リスク型HPV感染を調べます。検査室でおりものを採取し、ウイルスの有無を判定します。子宮頸部の細胞診と同時にHPV検査も行うこともあります。

医師にしてもらう他、自己採取で検査する方法もあります。自分で膣の中に綿棒を入れて、おりものを採取する方法です。
ただ、自分で綿棒を入れるほうが怖いということであれば、医師に採取してもらいましょう。

また、自宅などで自分で採取した子宮頸部の細胞を郵送し、検査してもらうサービスもあります。

・子宮頸がん
一般的に次のような流れで検査します。病院によって異なる場合があります。

【問診】
 ↓
【視診】
下着を取って内診台へと向かい、医師が子宮、おりものなどの状態を目で診ていきます。
 ↓
【内診(触診)】
医師が直接、膣内に指を入れ、腫れ、しこり、その他の異常がないかを確認します。
 ↓
【細胞診】
クスコという器具を膣に入れて中を広げ、子宮の入り口をブラシで擦って細胞を採取します。

クスコは様々な大きさのものがありますが、一番小さいものだと人差し指くらいです。
性行為の経験がなく不安な方は、受診の際に初めて検診を受けることを伝え、一番細いクスコを使ってもらえるよう、あらかじめ相談しておくといいでしょう。

細胞診でがんが疑われる場合は、さらに精密検査を行います。

子宮体がんの検査について

子宮体がんってどんな病気?
子宮にできる悪性の腫瘍のうち、子宮体部(内膜)にできるものを子宮体がんと呼びます。

子宮の入り口に発生する子宮頸がんとは性質が異なります。症状としては不正出血、おりものの増加などがあり、子宮体がんになる前段階から見られることがありますので、月経の不順と簡単に片づける前に疑いを持ってみましょう。

逆に子宮体がんになってからも自覚症状が全くない場合もあるので、早期発見には定期的な検診がもっとも重要です。ただし、自治体や会社などで行われる検診は、頸がんの検診だけのことが多く、体がんを発見するのは困難です。

また、月経不順は子宮体がんだけでなく、ほかの病気の兆候であることも多いので、繰り返しになります、「体質だから」と簡単にとらえずに、積極的に婦人科の診察を受けることをおすすめします。

触診や機械での内診は、絶対に必要なの?
検診には、視診、指での触診の他、「プローブ」という細長い超音波器具を膣に入れる経膣エコーの検査を受けることがあります。

ただし、膣内に器具を入れることに抵抗があるようであれば、検査の際に「経膣エコーの代わりに腹部エコーかCT/MRIで検査してほしい」と話してみてください。

受診前に問い合わせをしたり、かかりつけのお医者さんに、この点を記載した紹介状を書いてもらったりするのもよいでしょう。

子宮体がんの検査方法と流れ
一般的に次のような流れで検査します。病院によって異なる場合があります。

【問診】
 ↓
【視診】
医師が性器周辺、膣内、分泌物のチェックをします。
 ↓
【内診(触診)】
子宮や卵巣の状態を、腟から指を入れて調べます。肛門から指を入れ、直腸やその周囲に異常がないかを調べることもあります。
 ↓
【細胞診】
子宮口から細い器具を挿入し細胞を採取し、検査します。

分泌物や子宮細胞の検査結果はだいたい一週間後くらいかかります。細胞診でがんが疑われる場合は、さらに精密検査を行います。

わかれば怖くない!婦人科検診に行ってみよう

子宮頚がんと乳がんは一番早期発見しやすいがんであり、早期発見すれば、命を救うことはもちろん、子宮や乳房を温存する治療法も選択できます。

また、がん以外でも、子宮筋腫や卵巣のう腫などの病気であれば20代でも多く見られることがあります。様々な婦人科の病気を早期に発見するためにも、若いうちから定期的に検診を受けたり、異常を感じたらすぐに受診することが大切です。

怖がらないで、ぜひ検診を受けてくださいね。

wellfyより

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