デザインカレッジ勤務(25歳)

デザインカレッジ勤務「結婚は法的な手続きに過ぎないと思っています」

デザインカレッジ勤務(25歳) ニューヨークのミレニアル世代には、世界で起きていることと自分の生き方や生活をリンクさせて考える人が多い。例えば、環境問題が自分たちにどんなインパクトを与えるのか、自分の行動が環境にどのように影響するのかと。彼女もそんな一人だった。

3カ月前からニューヨークのデザインカレッジで働いています。カレッジの卒業生が、卒業後どのようにキャリアを積んだり、どのような職歴をたどっているかなどを把握するために、イベントを開催して卒業生と交流を図ったりするのが私の仕事。卒業生はアメリカ全土にいるので、出張も多いです。

環境問題に関心を持つようになりました

出身はフロリダです。ニューヨークへ来たのは2012年。フロリダの大学に入学したのですが、あまりにアカデミックで厳しい環境が好きじゃなかったので、ニューヨークの大学に入り直して、ジェンダースタディを専攻しました。そこでの勉強がきっかけで、環境問題に関心を持つようになりました。

地球温暖化などの影響は地域によってずいぶん違います。例えば、ニューヨークなどの都会に住む私たちより、バングラデシュに住む人たちの方が深刻な影響を受けています。でも、アメリカで売れ残った衣料品は海外に送られて廃棄されるので、私たちは自分たちがどれほどゴミを出しているか実感が持てません。

私たちに影響が出る頃になって地球温暖化対策を考えても遅すぎるんです。特に、若い私たちが地球上にあるすべてのもののサステイナビリティ(持続性)について真剣に考えることは、本当に重要だと思います。そうしなければ、私たちは生きていけなくなってしまう……。

頭の中に服が山積みになっているイメージが

オシャレは好きです。でも、どのくらいの頻度で服を買うか、捨てるまでに何回着るか、考えるようになりました。ファストファッションは3週間ごとに商品ラインナップが入れ替わるので、つい、トレンディなものを買いたくなります。でも、今は古い服を捨ててから、または服を着たおしてからじゃないと、新しいものを買わなくなりました。

服を買うと、頭の中に服が山積みになっているイメージが浮かんで、この不要になった服は一体どこにいくんだろうと考えてしまうんです。今は、なるべくデザイナーズブランドの服を買うようにしています。量より質を重視。高いけど長持ちするし、製造過程で環境にもっと配慮していると思うから。

最近、ネットでゴミを出さない取り組みを実践しているブロガーを見つけました。彼女はコンポストやリサイクルはもちろん、ボトル入りのシャンプーをやめて固形のシャンプーバーを使ってプラスチックゴミを減らすなど、さまざまな努力をしています。その結果、3年間で小さいゴミ袋ひとつ分のゴミしか出さなかったそうです。彼女に影響されて、私もできることから実践するようになりました。少しずつでもみんなで環境のためにできることをして、地球を長持ちさせたいですよね。

なぜ人前で式を挙げたり、キスしたりしなきゃいけないの

ブルックリンのアパートで、ボーイフレンドとペットのギニーピッグ(モルモット)と一緒に暮らしています。ニューヨークは家賃が高いので、今はほかにルームメイトが一人いますが、いずれはボーイフレンドと二人だけで暮らせるようになるといいな。仕事はずっと続けたいです。彼は調理士で、いずれは自分のレストランを持ちたいと考えているので、それを経済的に支えたい。二人で働けばお金を貯められるし、彼のビジネスがうまくいかないときでも、私が働いていればなんとかやっていけると思います。

私はものごとを現実的に考えるので、結婚は法的な手続きに過ぎないと思っています。もう一緒に住んでいるし……。だから、結婚式が必要だとも思わないし、ウエディングドレスを着たいとも思わない。どうして人前で式を挙げたり、人前でキスしたりしなきゃいけないのかなって思う。

両親は若いときに結婚しました。お金がなかったので、友だちの家のバックヤードでみんなからポットラック形式(ゲストが飲み物などを分担して持ちよる形式)のパーティーで祝ってもらったそうです。だから、娘に披露宴をあげて欲しいとは思っていないんじゃないかな。

ただ、先日、私たちの友人が亡くなったことで、少し心配になりました。例えば、結婚していなかったら、彼が病気になっても私には病院にコンタクトして病状を聞く権利がありませんから。そういう問題が現実的になってきたとき、結婚を考えると思います。

写真もファッションもクリエイティブなチャレンジ

最近、写真を始めました。デジカメじゃなく、オリンパスのフィルムカメラで。クリエイティブだし、自分をビジュアルで表現できるのが好きです。ファッションだって同じ。創造性があれば、服をたくさん持ってなくたって楽しめる。写真もファッションもクリエイティブなチャレンジだと思います。

ニューヨークにて

ライター。東京での雑誌などの取材・インタビュー・原稿執筆などの仕事を経て、2000年に仕事と生活の場をニューヨークに移す。