「ちょっとの工夫でこんなに映えた!」プロが教えるインスタ映えメイク術

写真に写った顔と鏡に写った自分の顔、「う~ん、全然違う」、5割増しとは言わないけれど、きれいに撮影したいなと思うことはありませんか。いつものナチュラルメイクではなく、メリハリメイクにするとHAPPYな印象に!インスタ映えメイクのコツを美容研究家の尾谷一葉先生に教えていただきました。

のっぺりさせずに凹凸を出すカギはハイライトにあり

――結構、彫りが深い顔の人でも、写真だとぺたんこ顔になってしまいますよね。

尾谷一葉先生(以下、尾谷): 写真は平面なので、メイクで顔の凹凸を際立たせて立体感を出すと印象がガラッと変わります。そこで、まずは顔の大きな面積を占める部分から変えていきましょう!ハイライトとシェイディングを乗せるといいのですが、シェイディングを入れるのは難易度が高く、一歩間違うとげっそりした印象になってしまいます。その点、ハイライトを乗せると凸部分が強調されるので、自然と影が出てきて一挙両得。額と鼻筋、頬骨や顎先にも乗せるといいでしょう。

左がBfore、右がAfter。右のほうが写真映えする立体的なメイクになっています(尾谷一葉先生提供)

アイラインで目ヂカラを、眉はナチュラルに!

――目元は大きく見せたいですよね。

尾谷: 目はアイラインを、いつもよりくっきり太く入れましょう。おすすめはジェルライナー。芯が柔らかいのでまつげの際に描きやすく、失敗した時も乾く前なら消しやすいんです。色は茶色だとぼやけてしまうので、黒を使って目元を引き締めましょう。太さよりも色が大事で、白目の部分に黒のラインでコントラストをつけると、目がくっきりはっきりします。できたら二度塗りしてさらに黒く、濃く描きましょう。黒の効果はもうひとつあって、瞳の中に光が集まるので、生き生きした印象になるんですよ。上まぶたのまつげの際は、端から端まで全体にラインを入れますが、下まぶたは全体に入れると目が小さく見えてしまうので、目尻から3分の1までにしてください。

――眉毛は、どんなふうに描けばいいでしょうか。

尾谷: 目と眉毛の間隔を狭めるように描くと、顔を引き締まって小顔に見えます。眉頭より1、2ミリ下げた位置から描きましょう。ただし、眉の印象が強すぎると目が目立たなくなるので、ナチュラルになるよう意識して。日本人は黒髪の人が多いので、グレーよりダークブラウンを。髪の色と瞳の色の中間くらいがベストです。普段のメイクでも、眉の存在感を出しすぎないようにすると、目元の印象が際立ちます。パウダーで隙間を埋めるだけでもいいですね。

――チークやリップを選ぶポイントは?

尾谷: 写真だとリアルな色が伝わりにくいので、リップの色味は気にせず、好きなものを選びましょう。

チークは普段より濃い色を使うのではなく、重ね塗りして1割増しくらいにするのがベスト。大粒のラメが入っているものはテカリに見えるので避けて、細かいパールが入ったものを選ぶとツヤ感が出ます。頬骨の一番高いところより少し上に入れましょう。

パーツより、面積の大きな部分を変えると立体感が

――モデルさんは、髪のトップがふんわりしていますよね。

尾谷: ヘアスタイルも平面的になるのはNGです。立体感を出すよう意識しましょう。目とか口のように小さいパーツにこだわるより、大きな部分を変えると効果がはっきり分かるんです。マジックテープがついているマジックカーラーでメイク前に頭頂部の髪を巻いておくと、メイクが終わる頃に根本がふんわり立ち上がります。指先で散らし、少し離れたところからヘアスプレーをかけ、ふんわり感をキープするといいでしょう。

●尾谷一葉(おたに・いちよう)先生のプロフィール
資生堂美容学校卒業後、株式会社資生堂美容室勤務。その後の美容部員経験によりメイクの技術提案法を学ぶ。一人ひとりのお客様へホスピタリティを持ってじっくりと対応したいと、一葉化粧塾を開業。一般の女性や企業などを対象にしたメイクレッスンの他、イベント等でも実践テクニック満載の美容講座を開催。

「難しいことを分かりやすく」伝えるをモットーに医療から気軽に行けるグルメ、美容、ライフスタイルまで幅広く執筆。医学ジャーナリスト協会会員