自然体が魅力のモデル・神山まりあさん
神山まりあロングインタビュー01「自然体のひみつ」

神山まりあ「完璧を目指すよりも、今できることをやればいい」

元ミス・ユニバース日本代表であり、現在、雑誌「VERY」をはじめモデルとして活躍している神山まりあさん(31)。いつも自然体な印象の神山さんですが、実はその人生は、周囲の期待に応えようと倒れるほど自分を追い込んだり、海外での仕事で壮絶な孤独感やいじめを経験したりと、波瀾万丈そのもの。そんな神山さんに、自らの半生を語っていただきます。

●神山まりあロングインタビュー「自然体のひみつ」01

第1回目は、真面目すぎて自分を追い込みすぎる性格だったという神山さんの学生時代にスポットをあててお話を聞きました。

記者の質問に答える神山まりあさん

「先生はゴッド。言われたことは絶対守らなきゃ」だった学生時代

 私、子どもの頃からすごく怖がりで、泣き虫で、赤面症だったんです。仲のいい友達とはたくさんおしゃべりするけど、人前で話すこととかまったくダメ。そんな私を変えようと担任の先生が学芸会の主役に抜擢してくれたんですけど…。そのときの感情は「死にたい!」でした(笑)。

 目立つことはしたくないのに、「先生の言うことは絶対!」と思っていたので、やりたくないなんて言えなくて。「やりなさい」と言われたことは、親であろうと先生であろうと絶対で、守らないと誰かに殺されるんじゃないかくらいの気持ちだったんです。自分の中では、先生は「ゴッド、神」でしたから、拒否するなんてできなかったんです。

telling,の取材に応じた神山まりあさん

 怖がりで、常に人の顔色をうかがい、まわりの空気をよむ生活は高校まで続きました。

 高校では、ダンス部の部長になりました。なりたくてなったというより、先生や先輩から言われたら絶対やらないといけないと思っていて、それが功を奏したのか不幸を招いたのかはわかりませんが、部長になってしまったんですよね。ただ、やっぱり部長になることもプレッシャーばかり。勉強でも、一番にならないといけないと思い込んでいました。

「勉強しなきゃ、一番にならなきゃ」という思いが強すぎた

 母親からのプレッシャーが、結構すごかったんです。勉強、勉強、勉強って……。勉強はしなければいけないし、部長として部活も取りまとめなきゃいけない。それで頭がパニックになり、高校2年生くらいのときかな。部活と勉強の両立で本当に大変でした。

 毎日、学校にいても試験のことばかり考えていて。家に帰っても教科書を持ってないとおちつかないんです。ご飯を食べながらでも問題集を解かないと、不安で仕方がない。寝る以外の時間、本当にずっと勉強していて、家族からはおかしくなったと思われていたようです。

 机に向かう以外は動きたくなくて、バス停でバスを待っている時間すらもったいなくて、ずっと英単語を確認していました。「勉強しなきゃ! 一番にならなきゃ!」という脅迫観念が自分の中ですごく強くて。あまりにもひどすぎて、テストのときに手が震えて名前が書けなくなったことがあったほどでした。

なんで私を病院に連れて行くの? 私はどこも悪くない!

 そんなある日、心配した母親が、試験の日の当日「いいから1回休みなさい」と言って、学校を休ませたんです。その日、母親は私を病院の精神科に連れて行きました。診察を受けているときに「なんで! 私は病院なんて来たくない!」って心の中で叫びたくなった。プライドはズタズタでした。

イメージフォト

 母親に連れられて、催眠療法のセラピーのようなものも受けました。男の先生がおなかのあたりに手を当てて「これが熱く感じますか?」っていうんですけど、まったく何も感じない。当時は「怖い」という感情や、母親への不信感が強すぎたのかもしれません。

 親もどうしたら良いかわからなかったんでしょうね。私は、幼いころからなんでも大人の言うことを聞く子どもだったんです。親や先生に言われたとおりにがんばるし、その結果、成績もいい。親も期待していたと思います。でも、親の期待に応えようとがんばりすぎて、想像以上にプレッシャーがかかっていたことに気がついていなかったんだと思います。

 でも、病院に連れていかれたことで、「私はそれくらい、おかしかったんだ」と、自覚できたんです。それに「試験を受けなかったから、どうせ追試験になってしまう。だったら、完璧を目指すよりも、今できることをやればいいか」と、気持ちを切り替えることができました。

大学が決まってからやっと自分自身を解放できるようになりました

 その後、大学受験をすることをあきらめて、指定校推薦で大学に行くことが決まりました。そのころ、母親がガラッと変わったんですよ。勉強のことはまったく言わなくなったし、「大学も好きなところに行きなさい」となったんです。「じゃあ、好きなところを見つけよう」ということで、やっと自由になれたんです。

 そこからはパラダイス! 勉強の「べ」の字もなかったかも(笑)。

笑顔で取材に応えるモデルの神山まりあさん

 大学に入ってからは、大好きなダンスに夢中でした。ダンスを通じて仲良くなった友達と遊んで、ものすごく楽しい時間でした。高校時代は、勉強は常にトップを目指さなければいけないし、部活でも部長としてみんなをまとめなければいけないというプレッシャーのなかで生きてきたんです。だからこそ、大学に入って自分自身を解放することができて、思いっきりダンスに打ち込むことができたのかもしれません。そう思うと、あの高校時代もムダな時間じゃなかったかなって(笑)。

 毎日、ダンス、ダンス、ダンス。大好きな仲間たちとダンスに明け暮れた日々でした。大学のときの友達は、今でも仲良くしています。とっても大事な仲間です。

※次回は、神山さんがハワイで体験したいじめと、ビザ没収の危機についてうかがいます。

明治大学サービス創新研究所客員研究員。ミリオネアとの偶然の出会いをキッカケに、お金と時間、行動について真剣に考え直すことに。オンライン学習講座Schooにて『文章アレルギーのあなたに贈るライティングテクニック』講座を開講中。
フォトグラファー。コミュニティー『ママとベビの撮影会』を主宰。全国で撮影会を行い、家族写真を中心に”カタチノナイモノ”を写している。7年間で5000組以上の親子を撮影