ヒミツの台湾さんぽ

ヒミツの台湾さんぽ#祈って歩く!15 〈最終回〉―

台湾の街を歩いていると、ふとしたところに心ときめくかわいいがあふれています。 見ていると台湾の人の暮らしをどことなく感じられる気がして、なんだかうれしくなっちゃうようなすてきな景色たち。何気ない街角にこそそんな“胸キュン”が散りばめられていて、それはまさに宝探しのようです。 この「ヒミツの台湾さんぽ」では、そんな街歩きのちょっとした楽しみをお伝えできればと思います!

●ヒミツの台湾さんぽ 15

台湾行ったら、お祈りいかが

コンビニですか!?レベルで、台湾でよく見かけるものといえば、お廟やお寺。土地の神様を祀った小さなものから海の女神「媽祖」(マーズー)や商売の神様となった三国志の豪傑・関羽を祀ったところ、健康の神様がおわす壮大なものまでさまざま。それに加えて教会も結構たくさんあるので、道行けば祈りの場って感じでガンガン遭遇します。これってとっても台湾らしい風景だなぁと思います。

街中の小さなお寺。意外に歴史が古かったりして驚く。@彰化

そこでは地元の人たちが真剣に、一心にお祈りしている姿をよく見かけます。賑やかな道から一歩入ると静かで、空気がシンとしていて、祈る彼らの姿とあいまってなんだか心が安まるというか。

建築も見事だったりお茶目だったり、夜には電飾キラキラだったりして見どころ満載!それだけでも興味深くて楽しい!そんな場所で、地元の人といっしょに祈る時間。すごく大好きです。

祈ることといえば

私自身、非常に俗っぽく欲まみれの駄目人間ですが、そういった場所で祈ることは大体いつも同じだったりします。

「はじめまして、日本の東京から参りました十川と申します(まず簡単なご挨拶)。この度はこの場所を訪れさせていただきありがとうございます。ここに暮らす人たちが幸せでありますように」的な。もしくは「さっき優しくしてくれたカフェのお姉ちゃんが幸せでありますように!」とか、「道を教えてくれた親切なおばちゃんが幸せで健康でありますように」とか。

なんかこう書くといい人っぽく見えちゃうかもですが……別に強い宗教観を持ち合わせている訳でもなく、清い人間でもないです。ただただ、旅をしているとその土地や人への感謝がフツフツと湧いてくるのでお祈りしたくなるというか。いろんな神様にお祈りするなんて節操ないなぁって思いますし、正しい作法も知らないし、神様についても詳しい訳ではないです。場内に掲示されている説明を見ながらなるべくそのように、と思うものの難しくて!ほぼ見よう見まねです。

静謐な空気。光と影が美しい。

しかしよく考えると普段の暮らしのなかでそんなに心を澄ましてなにかを祈るということもなかなかないし、ちょっと自分をリセットする時間にもなっている気がします。祈り終わるとかすかな達成感(なにをした訳でもないですが)と、勝手にちょこっとハッピー気分にもなれちゃうというオマケつき。

観光地化してワイワイしているところもあるものの、基本は祈りの場所。なので、祈っている方のお邪魔にならないようにそっと、もう透明人間な気持ちで密やかに詣でております。お賽銭箱的なものを見つけたら、いくばくかの気持ちを投入。これ大事。

教会もステキです

教会はお廟やお寺ほどオープンではないですが、一見さんを祈らせてくださるところもあったりします。台湾の教会って色使いがかわいかったりして、密かに胸キュンポイントだったりもしますし!なかには小一時間くらいこんこんと教えをわかりやすく説いてくださったボランティアさんもいました。

そうしていろいろなところで祈って歩く。……っていうのも、祈りの場が街に、人々の日常に溶け込んだ台湾の旅ならではの醍醐味だなって思いますっ!

立派な教会。ただただ、静かにお祈り。@羅東

ということで、これにて「ヒミツの台湾さんぽ」は最終回です。これまでご覧くださった方がいらっしゃれば、もう心からありがとうございますと申し上げたい!!真的感謝!!!個人のインスタ ではちょいちょい台湾ネタをアップしているので、なんでもいいから台湾気分味わいたいわ〜っていうときは、お時間つぶしにどうぞです。私的なアカウントかつ、かなりアホっぽい内容なのであしからず……。

では、みなさまの台湾の旅がよりよいものになることを願って!
祝您們一路順風☆

編集者。台湾に心奪われ隙あらば旅に、あげく勤めていた出版社を辞めて台北に語学留学。台湾や植物関連の書籍制作に携わる。ラブ台湾、ラブ植物!
ヒミツの台湾散歩